昼飲みの人々 【九州ラーメン いし】
2017.04.25
僕の行くような店では昼間から飲んでいる人を見かける率がきわめて高い。どれぐらい高いかというと、今月昼に入った店のうち僕1人しか客がいなかったというケースを除いて20分の11。飲酒確認率50%超えである。
あくまでも主観であるから、これが“きわめて高い”かどうかについては異論もあろうかと思う。しかし小型店がほとんどであり、客5人に対して2人飲んでいるというのは、たとえば大型ファミレスで50人中4人というのとは桁が違ってくる。
それ掛ける>50%なのだから、この昭和的サブグループにおけるサンプル数に占める飲酒者の割合は全体解析に比して相当高い、といわざるをえない。
しかも高齢飲酒者率が高く… と話を進めると社会問題に踏み込んでしまうのでやめる。

さて、ここ「いし」では必ずビールを飲んでいる人物がいて… って社会問題かよ(笑)。
とにかく、いつもビールを飲んでいるおじさんがいる。この方は僕が行くときの8~9割はいる。開店と同時ぐらいに入っても、もういつもの席でビール飲んでる。
いつもの席はカウンター右端から2番目。いちばん右は大将の席として空けてあるようだ。いつも2人で世間話をしている。年齢も同じぐらい。ブリヂストンの元社員とかだろうか。
あるとき大将不在でおじさん1人ビールを飲んでる場面に出くわした。
「えっ? 店やってるんですよね?」と僕。
「ん? どこ行ったかな?」とおじさん。「すぐ戻ってくると思うけど」
だが店主不在で客2人というシチュエーションに耐えきれずにそのへんを1周して出直したんだが。

もう1人、かなりの頻度で見かけるもっと若い客がいる。もしかしたら僕とそれほど変わらないかもしれない。
この人はラーメンをアテにビールを飲みながらスポーツ新聞を読む。アテだから食べる速度が異常に遅い。僕が入ったときにすでにラーメンを食べていて、出るころにも食べ終わる気配がない。ゆっくり新聞読んでる。ラーメンがどういう状態になっているのか考えたくない。
そしてなぜかこの人は僕をみると会釈をする。ときどきみる顔だな、くらいのことだとは思うが、何か同類のにおいのようなものを嗅ぎ取られていたりなんかしたら怖いな。

今日、入ったら右隅におじさんと大将が並んで座っている。おじさんはやっぱりビール。
「大盛りかい?」と大将。
「大盛りで」と僕。
ここのラーメンを食べていると心底ホッとする。心の奥深くに訴えかけるものがある。九州に縁もゆかりもないのになぜだろう。空間ではなく時間の共通性としかその理由の説明はつかないのだが。
僕も昼飲みは嫌いじゃない。でもこの店では飲まない。ひと口飲んだが最後、このおじさんたちの仲間入りをしてしまうことは目に見えているから。

[DATA]
九州ラーメン いし
東京都小平市小川西町3-18-10



https://youtu.be/u_-yGSxRIqM
僕の行くような店では昼間から飲んでいる人を見かける率がきわめて高い。どれぐらい高いかというと、今月昼に入った店のうち僕1人しか客がいなかったというケースを除いて20分の11。飲酒確認率50%超えである。
あくまでも主観であるから、これが“きわめて高い”かどうかについては異論もあろうかと思う。しかし小型店がほとんどであり、客5人に対して2人飲んでいるというのは、たとえば大型ファミレスで50人中4人というのとは桁が違ってくる。
それ掛ける>50%なのだから、この昭和的サブグループにおけるサンプル数に占める飲酒者の割合は全体解析に比して相当高い、といわざるをえない。
しかも高齢飲酒者率が高く… と話を進めると社会問題に踏み込んでしまうのでやめる。

さて、ここ「いし」では必ずビールを飲んでいる人物がいて… って社会問題かよ(笑)。
とにかく、いつもビールを飲んでいるおじさんがいる。この方は僕が行くときの8~9割はいる。開店と同時ぐらいに入っても、もういつもの席でビール飲んでる。
いつもの席はカウンター右端から2番目。いちばん右は大将の席として空けてあるようだ。いつも2人で世間話をしている。年齢も同じぐらい。ブリヂストンの元社員とかだろうか。
あるとき大将不在でおじさん1人ビールを飲んでる場面に出くわした。
「えっ? 店やってるんですよね?」と僕。
「ん? どこ行ったかな?」とおじさん。「すぐ戻ってくると思うけど」
だが店主不在で客2人というシチュエーションに耐えきれずにそのへんを1周して出直したんだが。

もう1人、かなりの頻度で見かけるもっと若い客がいる。もしかしたら僕とそれほど変わらないかもしれない。
この人はラーメンをアテにビールを飲みながらスポーツ新聞を読む。アテだから食べる速度が異常に遅い。僕が入ったときにすでにラーメンを食べていて、出るころにも食べ終わる気配がない。ゆっくり新聞読んでる。ラーメンがどういう状態になっているのか考えたくない。
そしてなぜかこの人は僕をみると会釈をする。ときどきみる顔だな、くらいのことだとは思うが、何か同類のにおいのようなものを嗅ぎ取られていたりなんかしたら怖いな。

今日、入ったら右隅におじさんと大将が並んで座っている。おじさんはやっぱりビール。
「大盛りかい?」と大将。
「大盛りで」と僕。
ここのラーメンを食べていると心底ホッとする。心の奥深くに訴えかけるものがある。九州に縁もゆかりもないのになぜだろう。空間ではなく時間の共通性としかその理由の説明はつかないのだが。
僕も昼飲みは嫌いじゃない。でもこの店では飲まない。ひと口飲んだが最後、このおじさんたちの仲間入りをしてしまうことは目に見えているから。

[DATA]
九州ラーメン いし
東京都小平市小川西町3-18-10



https://youtu.be/u_-yGSxRIqM
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