夢の兄弟コラボ? 順風の始動 【珍来】
2019.07.15
6月いっぱいで閉店した柳沢の人気ラーメン店「ピリカ」の店主が実は滝山の中華料理店「珍来」店主の弟で、閉店の背景には異例の呼び戻し人事があった… というような情報発信をした手前、ヒマを見てはその後の動向を注視していたが、ピリカ閉店から程なくして珍来の動きが慌ただしくなった。
7月1日撮影
7月某日。
裏道を通りかかると、勝手口に人の気配が。
ピリカのおやっさん、滝山に現る…!

おそらくそのへんがお店再開のタイミングで、その後も何度かチャンスはあったが、訳あって入店を思いとどまっていた。
本店(珍来)と支店(ピリカ)では事業内容(メニュー構成)が大きく異なる。この事業継承計画はいかなる性質のものであるか。
従前の事業そのままに後任に引き渡すのか、店舗と名称だけ残し事業は支店の内容に変更するのか、両者の融合を図るのか。
言い換えると、大好きな珍来の炒飯を食べ続けられるのか、食べ納めと思ったピリカのみそラーメンが再び食べられるのか、いやいや、両方いっぺんに… という根本的な疑問に対し、単身乗り込んでも解決は困難である。
相方の休みの日を待って潜入を決行。

注文は決まっているが、いざ実行しようとなると躊躇するものがある。
“ピリカのラーメン”といういわば他店の品を頼もうという、まかり間違えば暴挙。
混んでいたりしたら煙たがられるかもしれないし。

で、お店、めっちゃ混んでました w( ̄△ ̄;)w オオッ…!
これはめんどくさい注文はちょっとムリかも… と諦めかけたが、よく見ると隣のテーブルにすり鉢どんぶりが。まさにピリカのラーメンの器である。
一応、ホール係のおばちゃんに確認。
「ピリカのラーメンって、食べられます?」
「うん、みんな食べてるよ(笑)」

いやー、驚いた。
そのあとも次々とみそラーメンが運ばれてくる。見える範囲で数えたところ、僕らを含め16人のお客のうち少なくとも11人がすり鉢どんぶり。
ある程度は予想していたが、これほどまでとは。
ピリカ、人気あるなー(笑)。

まず炒飯。チャーシューの大きな塊がゴロゴロ、ボリューム満点の珍来の炒飯そのものである。
厨房にはピリカのおやっさんの横に引退するというお兄さん“滝山の老師”の姿も。このへんはまだお兄さん担当なのかな。

続いてみそラーメン。見た目も味もピリカのラーメン。
先月、これが最後と心のうちで手を合わせたラーメンと思わぬ形での再会。胸が熱くなる。

「どう、同じ味?」とおばちゃん。
「すごくおいしい。これって遠くからも来てる感じですか?」
「そう。あっちのお客さんがね」
ただし、ピリカそのものではない。
麺がツルッとしたピリカのものより細めで加水も少ないタイプ。あとデフォでコーンがのっている。
品書きをいくら見直してもみそラーメンがないので、昔から書いてあって謎だったサッポロラーメン600円がこれに割り当てられているようだ。ピリカのみそラーメン400円+コーン50円に比べ150円値上げということになるが、ピリカが異常だったのでこれでもまだ安い。

ちなみに一緒に頼んだ餃子は珍来の10個200円という出血価格のままだが、これはピリカの餃子じゃないだろうか? だとすれば、こちらは8個250円から大きな値下げということになる。

今後の展開は…?
たとえば技能・技術の伝承はどうするか。OJT(On the Job Training)でやっていくとして、みそラーメンの注文がこんなに入っていたらほかを覚える暇はないんじゃないの…? とか。
そういうことを言うのは野暮というものだが。
なによりおばちゃんが生き生きしてる。
そりゃそうだ。閉店(失業)の危機から一転、後継者が決まり、あまつさえ新しいお客をごっそり連れてきてくれたわけだから。
めったにない明るい話題であるし、客としても手放しに喜んでいいと思う。

[DATA]
珍来
東京都東久留米市滝山5-12-23
[Today's recommendation]

◆ 猫写真はこちら その1 その2 その3 ◆

https://youtu.be/BpnZo9pXV7s
6月いっぱいで閉店した柳沢の人気ラーメン店「ピリカ」の店主が実は滝山の中華料理店「珍来」店主の弟で、閉店の背景には異例の呼び戻し人事があった… というような情報発信をした手前、ヒマを見てはその後の動向を注視していたが、ピリカ閉店から程なくして珍来の動きが慌ただしくなった。
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7月某日。
裏道を通りかかると、勝手口に人の気配が。
ピリカのおやっさん、滝山に現る…!

おそらくそのへんがお店再開のタイミングで、その後も何度かチャンスはあったが、訳あって入店を思いとどまっていた。
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本店(珍来)と支店(ピリカ)では事業内容(メニュー構成)が大きく異なる。この事業継承計画はいかなる性質のものであるか。
従前の事業そのままに後任に引き渡すのか、店舗と名称だけ残し事業は支店の内容に変更するのか、両者の融合を図るのか。
言い換えると、大好きな珍来の炒飯を食べ続けられるのか、食べ納めと思ったピリカのみそラーメンが再び食べられるのか、いやいや、両方いっぺんに… という根本的な疑問に対し、単身乗り込んでも解決は困難である。
相方の休みの日を待って潜入を決行。

注文は決まっているが、いざ実行しようとなると躊躇するものがある。
“ピリカのラーメン”といういわば他店の品を頼もうという、まかり間違えば暴挙。
混んでいたりしたら煙たがられるかもしれないし。

で、お店、めっちゃ混んでました w( ̄△ ̄;)w オオッ…!
これはめんどくさい注文はちょっとムリかも… と諦めかけたが、よく見ると隣のテーブルにすり鉢どんぶりが。まさにピリカのラーメンの器である。
一応、ホール係のおばちゃんに確認。
「ピリカのラーメンって、食べられます?」
「うん、みんな食べてるよ(笑)」

いやー、驚いた。
そのあとも次々とみそラーメンが運ばれてくる。見える範囲で数えたところ、僕らを含め16人のお客のうち少なくとも11人がすり鉢どんぶり。
ある程度は予想していたが、これほどまでとは。
ピリカ、人気あるなー(笑)。

まず炒飯。チャーシューの大きな塊がゴロゴロ、ボリューム満点の珍来の炒飯そのものである。
厨房にはピリカのおやっさんの横に引退するというお兄さん“滝山の老師”の姿も。このへんはまだお兄さん担当なのかな。

続いてみそラーメン。見た目も味もピリカのラーメン。
先月、これが最後と心のうちで手を合わせたラーメンと思わぬ形での再会。胸が熱くなる。

「どう、同じ味?」とおばちゃん。
「すごくおいしい。これって遠くからも来てる感じですか?」
「そう。あっちのお客さんがね」
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ただし、ピリカそのものではない。
麺がツルッとしたピリカのものより細めで加水も少ないタイプ。あとデフォでコーンがのっている。
品書きをいくら見直してもみそラーメンがないので、昔から書いてあって謎だったサッポロラーメン600円がこれに割り当てられているようだ。ピリカのみそラーメン400円+コーン50円に比べ150円値上げということになるが、ピリカが異常だったのでこれでもまだ安い。

ちなみに一緒に頼んだ餃子は珍来の10個200円という出血価格のままだが、これはピリカの餃子じゃないだろうか? だとすれば、こちらは8個250円から大きな値下げということになる。

今後の展開は…?
たとえば技能・技術の伝承はどうするか。OJT(On the Job Training)でやっていくとして、みそラーメンの注文がこんなに入っていたらほかを覚える暇はないんじゃないの…? とか。
そういうことを言うのは野暮というものだが。

なによりおばちゃんが生き生きしてる。
そりゃそうだ。閉店(失業)の危機から一転、後継者が決まり、あまつさえ新しいお客をごっそり連れてきてくれたわけだから。
めったにない明るい話題であるし、客としても手放しに喜んでいいと思う。

[DATA]
珍来
東京都東久留米市滝山5-12-23
[Today's recommendation]

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◆ 猫写真はこちら その1 その2 その3 ◆

https://youtu.be/BpnZo9pXV7s
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Re: おおー
つかりこさま
いまのところ融合しているのは価格体系ぐらいだと思いますが(どっちにしろ安かったんですけど)、今後味のほうもフュージョンしていくんじゃないでしょうか。
量は甘く見ないほうがいいです。昔、唐揚げ定食頼んで大変な思いをしました。
滝山はチャリなら案外近いですよね。
ぜひ、奥さまと行ってみてください。
いまのところ融合しているのは価格体系ぐらいだと思いますが(どっちにしろ安かったんですけど)、今後味のほうもフュージョンしていくんじゃないでしょうか。
量は甘く見ないほうがいいです。昔、唐揚げ定食頼んで大変な思いをしました。
滝山はチャリなら案外近いですよね。
ぜひ、奥さまと行ってみてください。
おおー
おお、コラボですねー、セッションですね、フュージョンですねー。
下から2枚目の写真、感動的ですねー!
おっしゃる通り、麺類と定食で役割分担してるのでしょうか。
や、しかし、味噌ラーメンも餃子もどちらのやり方も融合してるとのことですから、
見事なコラボなんでしょうね。
うん十年の味と、うん十年の味の融合!
「新しい店と味が生まれたのだっ!」ということで、いつ行こうかなあ。
おっしゃる通り、一人でチャーハンとラーメンと餃子を食べるのは
つらいよなあ。
下から2枚目の写真、感動的ですねー!
おっしゃる通り、麺類と定食で役割分担してるのでしょうか。
や、しかし、味噌ラーメンも餃子もどちらのやり方も融合してるとのことですから、
見事なコラボなんでしょうね。
うん十年の味と、うん十年の味の融合!
「新しい店と味が生まれたのだっ!」ということで、いつ行こうかなあ。
おっしゃる通り、一人でチャーハンとラーメンと餃子を食べるのは
つらいよなあ。
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Re: No title
ツキさま
超高齢社会に指針を示す事例として注目されればおもしろいですけど。
ともかく、応援していきたいですね。
超高齢社会に指針を示す事例として注目されればおもしろいですけど。
ともかく、応援していきたいですね。
No title
口にするのも失礼なのかもしれませんが、古老同士の二人三脚による再生。
燃えかすとして朽ちつつもある日本経済の中にあって、レアケースなれど一矢報いる好例だと思います。
ラーメン専門店から流れてきたピリカのお客さんたちも、新しい土地を活性化させる一助になるはず。
まだまだ元気なニッポン、ここにありですね。
燃えかすとして朽ちつつもある日本経済の中にあって、レアケースなれど一矢報いる好例だと思います。
ラーメン専門店から流れてきたピリカのお客さんたちも、新しい土地を活性化させる一助になるはず。
まだまだ元気なニッポン、ここにありですね。