奇跡の復活劇と高まる今後への期待感 【魚がし寿司】

2019.05.18

 「魚がし寿司」に入るのは久しぶりのこと。
というのも、最近まで長く休業していたから。
それどころか、いったんは閉業宣言まで出している。
閉店の張り紙から一転、2~3カ月という短期間で再開にこぎ着けるという、あまり例のないダイナミックな展開を見せたのである。


190518 uogashizushi-15


その不死鳥のごとき復活劇は、このところ負のスパイラルに陥ったかのように閉店相次ぐ地域の飲食業界にもたらされた特大の朗報であり、早くも今年の重大ニュース入り間違いなしとか、今年の漢字は“魚”だとか、各所で大いに盛り上がったとか盛り上がらなかったとか。


190518 uogashizushi-16


これら一連の動向は「東村山グルメ日記2」に詳しいので参照されたい。


190518 uogashizushi-11 190518 uogashizushi-12 190518 uogashizushi-13
去年初夏 → 今年冬 → 今年春 の張り紙の変遷


営業再開が4月20日。
落ち着くまで少し日を空けて行ってみようと思っていたが、先日通りかかったら“オープン価格 お安くしてます”の張り紙。5/20までというのを見て、慌ててやって来たわけである。
よく見ると、オープン価格はアルコール類だけみたいだったけど…  「( ̄ω ̄;)


190518 uogashizushi-17


以前のようなランチサービスの品書きは見当たらないが、ショーケースの寿司桶の値段は、上寿司1100円、竹寿司800円など相変わらず安い。


190518 uogashizushi-27


のれんをくぐり、年季の入った引き戸を開ける。
大将の姿はなかった。


190518 uogashizushi-20


握り場にいるのは初めて見る若い職人さんだが、そういうこともあるかも… と、ある程度想定してはいたので大きな驚きはなかったし、なにより変わりなくお元気そうなおかみさんの様子に安心感のほうが大きかった。


190518 uogashizushi-22


「再開してよかったです」と、お茶を運んできたおかみさんに声をかけると、「あ、うちはもうやってないんです」というお返事。
聞けば、閉店を決めたあとにその若い職人さんが継承を名乗り出たという。
つまり店舗物件・店名はそのままに経営者が交代しているという、東村山本町の中華料理店「二代目 幸多加」に似たケースとも思われる。おかみさんは手伝いとかそんな感じで。
もっとも、すし屋ののれん制度はもっと特殊なものがあるかもしれないが。


190518 uogashizushi-21


「うちの人はもうやれないですけど、魚がしの看板は下ろしたくなかったので、彼に『やる』と言ってもらって本当によかったです」とおかみさん。
“二代目”は寡黙で真面目そうな若者だ。
やはり大将は引退ということで寂しさはあるが、昨今の社会情勢からすれば恵まれた事例なんじゃないだろうか。ちなみに大将は自宅で圧迫骨折のリハビリに励まれているとのこと。
こちらの記事もご参照ください)


190518 uogashizushi-24 190518 uogashizushi-23


注文は、ランチ限定サービスの魚がしにぎり1000円×2。
以前のランチの看板メニューで、店内でこれを見たときは本当にうれしくなった。値段も変わっていない。

店内を見回して変わったところがあるとすれば、たくさんあった掲示物が、(いまのところ?)ほとんどない点。ほかの要素も少しずつきれいになっている。


190518 uogashizushi-26


おすしも同様に、品名と値段は同じでも、けっこう洗練されている感じ。
お椀は以前同様あらのすまし汁だが、これも上品になったかも。
にぎりも巻き物も先代のいい意味でのワイルドさはなく、どちらかといえばスタイリッシュ。
でもマグロの分厚さとエビのでかさに魚がしのDNAを見る思いがする。


190518 uogashizushi-29


シャリはやや小さくなって女性には食べやすくなっていると思うが、じゃあ量が減っているかというと、以前の写真と見比べてにぎりが1貫多くなっている。
さらに、かっぱのみだった巻き物も鉄火&かっぱに。
魚がしにぎりはグレードアップしているようだ。


190518 uogashizushi-25-2


先代へのリスペクトに満ちた空間でありながら、じわじわと独自性が伝わってくる。
“新生”魚がし寿司への期待感は大きい。


190518 uogashizushi-14


[DATA]
魚がし寿司
東京都東村山市栄町1-9-14



[Today's recommendation]

wakacha190518.jpg 
◆ 猫写真はこちら その1 その2 その3




https://youtu.be/dhRFJq6oRhY


関連記事

Sponsored Link

コメントの投稿

非公開コメント

Re: No title

くりみんさま

こういう形があったか… と思いました。
元女将さんがパートのおばちゃん? としてフォローして、バトンゾーンの役割を果たし、なんとしてでも老舗のたすきをつないでいこうという。
しっかりDNAを継承させつつ改良も加えられている。
いい話ですよね。

Re: No title

ツキさま

たしかに店内の空気が新鮮でした。
以前は酢飯というかすし屋のいい匂いが染み付いていて、それが好きだったんですが、まあ1年も休めばそういうのは消えますよね。再開にあたってクリーニングや多少のリフォームも施したでしょうし。
本当に長く頑張っていただきたいです。

ちなみに『Irresistiblement』はシルヴィ・ヴァルタンが交通事故で骨折し再起不能も危ぶまれたところから不死鳥のごとくカムバックを果たした曲なのです。大将はカムバックしてないけど…

No title

新星・二代目が継ぐ老舗の鮨屋。
う~~んええですねぇ(^^)
なくなってしまうと寂しいですし・・・

受け継がれたDNAが改良型で
提供されると嬉しいですね♪

No title

親子とは違っても、信頼関係を固めて泥濘んだ足場を固めてほしい。。
洗練という言葉を聞いて、生まれ変わる直前の蝉や蝶の羽化を連想しました。
以前のことは知りませんが、私もこの画像からは(恋の歌のような)新鮮さを感じます。
旧くからの意味でも今からの意味でも、商店街の看板になってくれるといいですね。

春の陽気も手伝って、バルタン星人の行進曲に心が踊る・・って、今日は雨に侵略されとりますが(苦笑

Re: No title

TORUさま

人材の適正配置というやつですよね。
後継難対策のモデルケースにならないかな、なんて思ってます。

No title

こういう継承ってあるんですね。よかったよかった。
Latest Articles
怒涛の 1 Coin Week ② ――絶品うどんに天ぷらを付けて… 【手打ちうどん こげら】 Aug 25, 2019
怒涛の 1 Coin Week ――焼き肉定食が、なんと! 【安楽亭 田無店】 Aug 24, 2019
交差点の隠れ家中華 【金龍亭】 Aug 23, 2019
ランチずし最強宣言! 【東鮨】 Aug 22, 2019
絵心をそそる門前の茶屋 【小林屋】 Aug 20, 2019
関東(ry) うどんロード ―2 【おぎの屋 板倉店】 Aug 19, 2019
オープン1年、市内要注目エリアに 【野口製麺所 本町店】 Aug 18, 2019
気軽に立ち寄るカウンター寿司の原点? 【すし食堂 勝】 Aug 17, 2019
実りの季節へ 【収穫祭 小山園】 Aug 17, 2019
ガラパゴス化する? 都会の洋食文化 【タカセ 池袋本店】 Aug 16, 2019
国立クオリティを村山プライスで 【アジアン酒場 アビマーニ】 Aug 14, 2019
灼熱のカツカレー 【太丸食堂】 Aug 13, 2019
Category
Ranking
         
          
Category-2