穴八幡から老舗すし屋へ 【八幡鮨】

2018.12.29

 今日は年末恒例の穴八幡参り。お参りというより、金銀融通のご利益があるといわれる「一陽来復御守」を授かりに行く。
穴八幡宮は新宿区西早稲田の馬場下町交差点に位置する。諏訪通りを挟んで大鳥居の向かいは早稲田大学戸山キャンパスとなっている。

――穴八幡宮は、1062年に源義家がこの地に兜と太刀を納めて祀ったのが創始とされ、毎年冬至から節分の間に金銀融通のお守りである「一陽来復」を求めて全国から大勢のひとびとが集まります。このお守りを冬至・大晦日・節分のいずれか24時にその年の恵方に向けて高い場所に奉るのだそうです。早稲田大学HPより)


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高田馬場から早稲田まで地下鉄で1駅なので、いつもこの間を歩いて向かう。


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早稲田通りと諏訪通りの間の古い住宅地は起伏が激しく、古い細道が迷路のように走っていて、格好の散策コースとなっている。


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学生時代に1年間、このエリアのちょうど穴八幡の裏手あたりに住んでいたので、いまだにこの裏道コースには勘が働く。その下宿屋に行ってみると、いまだに健在なのには驚かされるが、隣がさら地になっていて忍び寄る何かの足音が聞こえるようだ。


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御守授かり所は、大安だった去年に比べて人出は少なく、ほとんど並ばずに済んだ。


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そのあと本拝殿でお参り。こちらはいつもと変わらぬ混みよう。


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ということで年末のお勤めを果たし、いよいよ昼めしタイム。


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この界隈のたべもの屋に入るのが楽しみで、毎年穴八幡参りを続けているといううわさもちらほら (; ̄ー ̄A ウーム…


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昼ごはんは、3年前がラーメン屋「メルシー」、一昨年は和菓子店「伊勢屋」、去年は洋食「キッチンオトボケ」


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順番でいくと穴八幡と交差点対角にある元祖かつ丼の「三朝庵」あたりだが、この老舗そば屋の閉店情報は閉店前から知っていた。知らずに予定を組んでいたような人たちが次々にやって来る。
僕らが予定していた「メルシー」も年末休みに入っていた。


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(昔の?)早大生のソウルフード「メルシー」も「三品食堂」も休み。学生街のこの界隈は昔、日曜日に食事できる店を探すのに難儀した


仕方なしに高田馬場方面へ向かう。


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一応、西門通りをチェックして西早稲田交差点に出ると、正面に“創業明治元年”の文字。


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それが妙に気になり、店頭の品書きを見てみると、“早稲田名物 特製ばらちらし”とある。
“ランチにぎりも好評です”とも。
ともに1200円。


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値段が微妙なところだが、一応ハレの日だし、相方着物だし、ま、いっか。


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「八幡鮨」は実際、僕らの学生時代からあるが、当時すでに老舗然として敷居が高そうで、学生には縁遠い存在だった。
お店は意外に狭く、カウンター8席ほどとテーブル1脚。2階席もあるもよう。


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カウンターはほぼ埋まっていて、左隅のテーブル席に通される。
お茶を運んできたおにいさんが「ばらちらしとにぎりをお出ししています」と。
1つずつお願いする。


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カウンターの中のにぎり場には年配の大将と若い板さん。表のガラスケースに飾ってある郷土史エッセーの筆者がこの大将である旨、店内にもパネルが掲示してある。


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御年84歳。
老舗の大御所ということで頑固そうかもと警戒したが、明るくときに茶目っ気を交えつつ気さくにお客に接している。
にぎり姿もかくしゃくたるものがあるが、表情が豊かで年齢を感じさせない。


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白衣の胸には“四代目主人”の文字。
遠くてはっきり確認できなかったが、若い板さんの胸には“六代目”と入っていたような気がする。


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まずばらちらし。
「味が付いてますのでそのままお召し上がりください」と。


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魚はすべて漬けにしてあり、ワサビと合わせてある。
マグロ赤身・中トロ、タイ、カンパチ? エビ、タコ、〆イワシ… ほか数種類。ほかに、かまぼこ、錦糸卵、きゅうり、たくあん、小松菜、にんじん… と、とにかく具だくさん。
甘すぎないシャリが江戸前っぽく粋な感じ。


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にぎりは逆に仕事をしてあるのはつめが塗られたタコのみ。イワシもチラシとは仕事の施しが違うように思う。
ちなみにこちらは、かっぱ巻きの考案者だそうだ。
この店が、というか目の前の四代目その人が、かっぱを発明した。


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にぎりにかっぱ巻きが付いている。ただのかっぱかと思ったら、きゅうりと一緒に白身魚を巻いてある。
元祖の手による進化系かっぱ巻き。
ちなみに鉄火巻きは、中トロとたくあん。


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店舗ビルには、「旧跡 高田馬場跡」のプレートが埋め込んである。馬場は旗本たちの馬術の練習場で、また穴八幡宮に奉納する流鏑馬が催された。近くの水稲荷神社には堀部安兵衛の碑がある。
若いころは何も考えずに甘泉園公園でキャッチボールをしていたが、いまこの街に来ると何かしら歴史との邂逅がある。


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[DATA]
八幡鮨
東京都新宿区西早稲田3-1-1
http://yahatazushi.com/
http://picdeer.com/yahatazushi



[Today's recommendation]

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◆ 猫写真はこちら その1 その2




https://www.youtube.com/watch?v=Ibd1-ooK5as


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非公開コメント

Re: No title

ツキさま

たしかに、ハムカツサンドはもたれそう、と思いました。
ナポリタンのり巻きは豪快ですね。でも発想は焼きそばパンに通じるものがあるかも…。
ところが鯖サンドは市民権を獲得しつつあるような…?

経済至上主義は、面白おかしく食べたり、そのことについて語ったりすることと、相いれないものがあると。
でもAIの指図に従ってワーッとあっちに行ったりこっちに来たりしている人間というものも、面白おかしい生き物かもしてません。
来年もよろしくお願いいたします。

No title

hobohoboさま

>「だんごの三好」以来、のり巻き・おにぎり関係が気になって、だんご屋・弁当屋の前を通るときじっくり観察するようになりましたが、揚げ物ののり巻きってけっこうあるんですねー。

売る側としては、ひらめき次第で何でもアリなのでしょうね。ハムカツは、もたれそうでしたが。
子供の頃に幼稚園の運動会で、お弁当箱にナポリタンの海苔巻きを詰めてきた子がいたっけ(笑)
日本人の目からしたら??かもしれないけれど、トルコ人の知り合いから鯖サンドを教えてもらった時にはビックラピョンでした。
食べ物の話には笑いの他はなく、政治や宗教や経済みたいに利害関係の果てに弁当箱にカスを残したりしません。
来年も僕ら一同、くだらなくも熱く愛すべきよもやま話に花を咲かせたいものです。これからも、よろしくお願いします。。って、無理矢理お願いします(怪笑)

Re: No title

ジャムさま

たまに都心に行くと楽しいですね。
ほんと、おのぼりさん状態です(笑)。
来年もよろしくお願いいたします。

Re: おばんですー

つかりこさま

あの商店街にはちょっとした情報源があっていろいろ話を聞いてるんですが、「三朝庵」は単純な高齢化・後継難ではないようです。
特にうまいわけでもなかったけど、街の顔みたいな存在でしたから残念です。

以前、着物の人が横にいるのは気恥ずかしかったけど(僕は年中デニム)、もう慣れました。
視線が来ても、あれ、なんでこっち見てんだろう? くらいのもので。
たまたまですけど、なんか粋な感じでいい年末です。

Re: No title

ツキさま

すし屋としては100年ほど、その前は菓子屋で、それが創業明治元年ということのようです。
構えが仰々しいのでちょっと入りづらい雰囲気ですが、中身は庶民的、アットホームな街のおすし屋さんですね。
お客さんもエラソーなのは寄ってこない感じでしたよ。
カッパに考案者がいたとは…(笑)

「だんごの三好」以来、のり巻き・おにぎり関係が気になって、だんご屋・弁当屋の前を通るときじっくり観察するようになりましたが、揚げ物ののり巻きってけっこうあるんですねー。

No title

見どころいっぱいですねえ(^_^)
今年もお世話になりました。
来年も良い一年になりますように!

おばんですー

えっ、「三朝庵」が閉店?!
うう、知らなかったー。
蕎麦好きの間では言わずと知れた老舗だし、
かつ丼の元祖として、グルメ情報やクイズなんかでも有名ですよね。
そっかー、飲食関連の高齢化・人手不足・人件費高騰問題は、
マジで深刻なんですね。
いやー、残念です。

お、着物をお召しは奥様?
和できめて穴八幡参りなんて粋ですねー。

全部に味付けの手間をかけた生ちらしも江戸前な感じで
すばらしいと思います。
いい年末ですねー。

No title

明治元年に暖簾を挙げたとなれば、初代は時代の変わり目に人生の折り目をつけられたのでしょうか。
商いの長さに敷居の高さを感じたりしますが、画像から察するに庶民的な温かみを感じるお寿司ですね。価格も優しいし、カッパの考案者が居たというのも何だか楽しいなぁ(笑)
カウンターの奥のご夫婦も微笑ましいし、いいお店はお客さんをも絵にするものですね。

あ、自分。今日のお昼にかんぴょう巻きを食べたくて、近所のイトーヨーカ堂で探しました。しかし見つからず。代わりに買いました、かっぱ巻き(笑)
ついでに、ハムカツ巻きなる変わり海苔巻きが並んでいたこともご報告申し上げます。買ってませんが。
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