十何年ぶり? 再会の丼 【はま好】
2018.11.09
先日の「揚子江」の記事で東村山市のお店限定という超ピンポイントなグルメブログ「東村山グルメ日記2」を紹介したが、今回取り上げるのもその飯テロ事例である。
といっても、「揚子江」の麻婆炒麺が今年の新作メニューであるのに対して、今回の話は十数年前にさかのぼる。
久米川駅南口、さくら通りにある定食屋「はま好」ではかつて牛丼を提供していた。いまは使われていないが、ビルの袖看板には「牛丼 はま好」と入っていた。文字どおり看板メニューだったのである。

マサさんのブログ記事を見て食べに行ったのが、おそらく2005年。次に行ったときにはもう牛丼の提供を休止していた。
理由はアメリカ産牛肉のBSE問題。大手牛丼チェーンが販売休止していたのを覚えている方も多いと思う。

店頭のメニューボードに“牛丼”の文字を見つけたのが3日前、すなわち2018年9月6日のこと。
あいまいな記憶であるが休止したのが2006年初めで、以来ずっとメニューから消えていたはず。
もう再開はないものと諦めていた。

あの絶品レシピの復活なのか?
もう食べてみるしかないでしょう。

「表に書いてある牛丼って…」と、入るなりご主人に聞いてみた。「むかーし出してたやつ?」
「そうだよ。おんなじもの」と、うれしそうにご主人。
「肉だけの?」
「そうそう」
「それ、お願いします!」

店主はそもそも声のでかい人だが、テキパキとママさんに指示を送る様子はいつも以上に張り切っているようにも見える。
7分後、提供されたそのものは、記憶していた以上に潔いルックスをしていた。
どんぶりは、肉… 以上!!

ぱっと見はこんな感じに肉だけのようで、よく見ると香りづけのネギ片や刻みショウガ、ゴマなどが混入しているどんぶりはよくあるが、この牛丼は本当に肉だけ。ギュウ100%である。
それでうまいのだから不思議といえば不思議で、まさにプロの技といえる。

味付けも超シンプルで、マスキング的な風味はいっさい感じられない。特徴は砂糖の甘味だが、少しカラメル化させているのかもしれない。
たしかにこんな味だった。ずっと昔に1回しか食べたことがないのに覚えているものである。

付け合わせもシンプルで、みそ汁(大根、にんじん、豆腐)と紅ショウガのみ。
紅ショウガはありがたいが(というか、個人的には必須)、ここはお新香を熱望するものである。

というのも、ご飯の量がものすごい。アタマの味付けは文句なしで、富山コシヒカリ新米の炊き上がりも上々だが、これだけ量があるとさすがに後半単調に感じる。さっぱりしたもので口の中をリセットしたくなる。
次は、おしんこ(300円)も一緒に頼もうかな。

いつ再開したか聞いてみた。
「1カ月前くらいかな」とご主人。「4、5年ぶりだと思うよ」
「そんなわけないでしょう」とママさん。「だって、ずっとやってなかったんだよ」
ワタシの記憶では12年半ぶりです(笑)。

どうして再開する気になったのか聞かなかったが、こうして再会できたこと自体、僕にとってはすごいこと。
なんだか終末時計の針が少し巻き戻ったような気がしてうれしくなった。

[DATA]
はま好
東京都東村山市栄町2-21-12
[Today's recommendation]

https://youtu.be/bPT_F_Y5tbU


先日の「揚子江」の記事で東村山市のお店限定という超ピンポイントなグルメブログ「東村山グルメ日記2」を紹介したが、今回取り上げるのもその飯テロ事例である。
といっても、「揚子江」の麻婆炒麺が今年の新作メニューであるのに対して、今回の話は十数年前にさかのぼる。
久米川駅南口、さくら通りにある定食屋「はま好」ではかつて牛丼を提供していた。いまは使われていないが、ビルの袖看板には「牛丼 はま好」と入っていた。文字どおり看板メニューだったのである。

マサさんのブログ記事を見て食べに行ったのが、おそらく2005年。次に行ったときにはもう牛丼の提供を休止していた。
理由はアメリカ産牛肉のBSE問題。大手牛丼チェーンが販売休止していたのを覚えている方も多いと思う。

店頭のメニューボードに“牛丼”の文字を見つけたのが3日前、すなわち2018年9月6日のこと。
あいまいな記憶であるが休止したのが2006年初めで、以来ずっとメニューから消えていたはず。
もう再開はないものと諦めていた。

あの絶品レシピの復活なのか?
もう食べてみるしかないでしょう。

「表に書いてある牛丼って…」と、入るなりご主人に聞いてみた。「むかーし出してたやつ?」
「そうだよ。おんなじもの」と、うれしそうにご主人。
「肉だけの?」
「そうそう」
「それ、お願いします!」

店主はそもそも声のでかい人だが、テキパキとママさんに指示を送る様子はいつも以上に張り切っているようにも見える。
7分後、提供されたそのものは、記憶していた以上に潔いルックスをしていた。
どんぶりは、肉… 以上!!

ぱっと見はこんな感じに肉だけのようで、よく見ると香りづけのネギ片や刻みショウガ、ゴマなどが混入しているどんぶりはよくあるが、この牛丼は本当に肉だけ。ギュウ100%である。
それでうまいのだから不思議といえば不思議で、まさにプロの技といえる。

味付けも超シンプルで、マスキング的な風味はいっさい感じられない。特徴は砂糖の甘味だが、少しカラメル化させているのかもしれない。
たしかにこんな味だった。ずっと昔に1回しか食べたことがないのに覚えているものである。

付け合わせもシンプルで、みそ汁(大根、にんじん、豆腐)と紅ショウガのみ。
紅ショウガはありがたいが(というか、個人的には必須)、ここはお新香を熱望するものである。

というのも、ご飯の量がものすごい。アタマの味付けは文句なしで、富山コシヒカリ新米の炊き上がりも上々だが、これだけ量があるとさすがに後半単調に感じる。さっぱりしたもので口の中をリセットしたくなる。
次は、おしんこ(300円)も一緒に頼もうかな。

いつ再開したか聞いてみた。
「1カ月前くらいかな」とご主人。「4、5年ぶりだと思うよ」
「そんなわけないでしょう」とママさん。「だって、ずっとやってなかったんだよ」
ワタシの記憶では12年半ぶりです(笑)。

どうして再開する気になったのか聞かなかったが、こうして再会できたこと自体、僕にとってはすごいこと。
なんだか終末時計の針が少し巻き戻ったような気がしてうれしくなった。

[DATA]
はま好
東京都東村山市栄町2-21-12
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https://youtu.be/bPT_F_Y5tbU


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