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金泥本と薩摩琵琶と、菊紋バーガーと 【ザ・フォレスト北の丸】

2018.08.01

 「午後は琵琶を聴きに行くけど、どうする?」と、仕事午前上がり予定の相方。
いちおう仕事次第だが、忙しい時期ではなく昨日までの感触ではどうにかなりそうだったので、12時すぎに現地の北の丸公園で待ち合わせた。
実際には朝イチからFTPサーバー上、仕事は動いており、いつこっちに来てもおかしくない状況だったが、いつまでも来なくてもおかしくない相手でもあり、微妙な感じになってしまった。11時までに仕事のめどが立たなかったらキャンセル、と相方には言ってあったが、そのまま待ち続けて来なかったら悔しい。
シゴト、あとまわしでいいかー (*゚∀゚)/ 。・。・゜★・。・。☆・゜・。・゜


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郊外で生活していると、都心の距離感が近く(縮尺が大きく)、地図を見ていても大幅に行き過ぎてしまうことがよくあるが、皇居周辺は別。


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牛ヶ淵のスケール感に圧倒される。田安門も武道館もでかいなぁ… ときょろきょろおのぼりさん状態で歩いていて、待ち合わせ場所を行き過ぎそうになった。建物から飛び出してきた相方に確保される。


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公園内の「ザ・フォレスト北の丸」(北の丸休憩所)。
琵琶のイベントが14時スタート(整理券配布13時)なので、軽食のとれるこの休憩所で落ち合って、まず昼ごはんを済まそうという計画だ。


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カウンターで注文してポケベルを渡され席で待つ、というフードコートのシステム。


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フォレストバーガー680円+オレンジジュース300円(相方)、スパゲティーミートソース900円(自分)をオーダー。


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ここは利用者層の構成が独特で、大使館関係と思われる南アジア系女性や、ここにもいる東アジア系観光客、そして日本系武道家もちらほら。武道館の隣だけに。


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スパゲティーミートソースはサラダ付き。


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前にもどこかで書いた、PポロとかMマーみたいな、誰もが食べたと思われる昭和な味。夏野菜添え(なぜ甘藷?)で彩りもよく。
けっこう深皿で見た目よりだいぶボリュームがあるのは、武道館の隣だけに…?


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ハンバーガーの包み紙には菊紋があしらわれていて、たいそうな頂き物をしている気にさせられる。
ちなみに、俗に“菊の御紋”と呼ばれるものは八重菊を図案化した十六八重表菊であり、これは十二菊である。


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公園内を平川濠のほうに下って国立公文書館へ。
ゲートのところに「平家物語 ~妖しくも美しき~」の立て看板がある。建物正面には大判ファブリックポスター。


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「琵琶の演奏はこれの関連なんだ」と相方。
ということで、本日のイベントの概要を初めて知った次第である。
いや、琵琶の生演奏聴きたいとは思ったけど、事前に調べたりはあまりしないのだ。ものぐさにつき。


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企画展「平家物語 妖しくも美しき」は、国立公文書館で7月21日から9月1日まで開催されている。


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展示資料は、目玉出展である金泥・銀泥の下絵が施された『平家物語』の美麗な豪華本(秘閣粘葉本)をはじめ、『平家物語』の異本の一つ『頼政記』、同じく異本『源平盛衰記』のうち1707年に横型絵入り本として出版されたもの、など。


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われわれの主目的は、関連イベント「琵琶語り『平家物語』」。
琵琶奏者は、薩摩琵琶・鶴田流の川嶋信子さん。
琵琶の実演の合間に楽器紹介や奏法の解説が入るというプログラム構成で、演目は「祇園精舎」「敦盛」「壇ノ浦」と、素人目にもチョーおいしいとこどりである。


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定員60人に約90人が来場し、抽選との情報が流れたが、結局全員入れた。
会場は4階の会議室のような一室。


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語りの間は当然撮影禁止であるから、以下、演目のシーンに沿って出展本を並べた


琵琶を生音で聴けるなんてそうそうあることではない。
薩摩琵琶は雅楽に用いられる楽琵琶とは違い、合戦物らしい勇壮な演奏に向いた構造になっているそうだ。


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たとえば「敦盛」。
熊谷次郎直実が戦いの末、敵の首をとろうと兜を剥ぐと美麗な若者の顔に一瞬躊躇するくだり、琵琶交じりの語りに悲哀が増す。


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奏者の川嶋さんは琵琶の将来をたいへん案じていらした。
たくさんの人に知ってほしいと精力的に活動しておられるようだが、琵琶を楽しんでもらおうとワークショップ形式を取り入れ全員で「祇園精舎」を歌うことに。


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どうなることかと思ったが、うまくリードしてもらい琵琶の音が合わさると、それなりに語りが成り立ち、皆晴れやかに会場をあとにしたようだった。

祇園精舍の鐘の声 諸行無常の響きあり
娑羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらはす



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企画展「平家物語」(入場無料)は9月1日まで。
琵琶語りはなくとも、『秘閣粘葉本』など見どころいっぱい。


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[DATA]
ザ・フォレスト北の丸
東京都千代田区北の丸公園1-1
http://fng.or.jp/koukyo/service/kitanomaru-rest.html
https://twitter.com/fkitanomaru





[Today's recommendation]


https://www.youtube.com/watch?v=-kHtpNOSbxM



chat180801.jpg
◆ 猫写真はこちら その1 その2


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Re: 菊の御門

つかりこさま

バーガーの包み紙、実はあとで写真を見て気づいたのでした。
だからヘーキで捨ててます(笑)。
12とか20とかがあることも、これまで知りませんでした。
とりあえず数えてはみるんですけど。「あ、違う」と。
なるほど、16は避けるわけですね。

琵琶の演奏は、はっきりいって素晴らしかったです。
しかも無料。
こういう催しはもっとたくさん行われていると思うんですけど、情報が伝わってこないですよね。
もったいないのでアンテナの張り方、もっと工夫しようと思ってます。

菊の御門

バーガーの包み紙、ほしいなあ。
とても珍しいと思います。

仕事柄、菊の御門に出くわすことがたまにあります。
たとえば、江戸時代のひな人形とか、
着物裏地の模様とか、昔、天領だった地域の神輿とか・・・
でも、たいがいは16葉ではなく12とか20とかですね。
これは、許可もなくまったく同じにすると失敬にあたるということで
16を避けているんでしょうね。

琵琶の演奏を生で聴けるなんて、すばらしいですね。

Re: No title

carmencさま

実はすっかり忘れていた名前で、無常観ということで思い出した次第で…。
「ある晩年」なのかもしれません。
でも忘れていたわりにはいっぱい読んでいたようで(いっぱい読んでるくせに忘れてた、というべきか…)、タイトルを見てもピンとこないんです。どれも何となく覚えがあって。
いろいろやり直したいことだらけですね(笑)。

武道館横の休憩所は、あの感じだと夜はちょっと… と思って調べてみたら17時まででした。
普通のコンサート関係には利用できないですね。残念…

No title

辻邦生は好きな作家で空気感とか感性とかがいいなあ、好きだなあというような印象で
私の中にインプットされていて、だけど何を読んでそう思ったのかちっとも思い出せないでいました。
25才ぐらい頃の住まいの近くの商店街に古本屋があってそれが嬉しくて、
日本文学を読まないで来たので、そうだ、日本文学を読んでみようと思ったことがあり、その時出会った遠藤周作にハマる前に数冊読んだ中に辻邦生がいたのかもしれないと推測するしか無く、、やはり記憶が戻らないのも不思議で、
現代詩手帳でエッセイか対談でも読むというのもあり得たことで、
それくらいで食い付くのもなんなのですが、、、
今回それで何を読んだのかとググってみたら、辻邦生のお父上が琵琶奏者でもあったようですね
それと
>噴水の運動のウンヌンカンヌンというくだり
とある作品名は「ある晩年」ではないでしょうか
たまたまググってたらそう言う文章に出会ったのだけで
おこがましいのですが

武道館の隣にこういう飲食店があると知りませんでした
いつもコンサート前、或は後にどこで食事しようかと迷ってました
長くなってすみません。

Re: No title

KUONさま

高校のころ『方丈記』の「ゆく河の流れは絶えずして…」にストンと落ちるものがあって、その後、辻邦生のタイトルも覚えていない作品で噴水の運動のウンヌンカンヌンというくだりに同様に無常観を見いだし(解釈間違ってるかもしれませんが)、しかし大学受験という仕事を終えたとたんにそういった興味も薄れていきました。
「もののあはれ」というか、わが身が哀れというか…

No title

再びおじゃまいたします。
初めて「平家物語」というか「壇ノ浦の話」を知ったのは、子どもの頃、耳なし芳一の本でした。今年は松江の小泉八雲旧居を訪ねることも叶い、今回、薩摩琵琶の演奏の模様に思いを馳せ、贅沢な夏だわと勝手に。

耳なし芳一の話では、芳一があった酷い目も、芳一の琵琶語りに夜ごと泣きさざめいた平家の怨霊たちの悲しみも思われ、子ども心に「もののあはれ」「無常」みたいな感情に出会ったはじめと記憶します。

そして、本題、パスタと言うより、二十歳前後に美味し過ぎたスパゲッティ、の味を想い起こし。


朝から諸行無常やら諸行尽美味(読み方はお任せします)の思いに満たされました。ありがとうございました。
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