心穏やかに、みそラーメン 【狩勝】
2017.10.24
年季の入った飲食店が何となく好きだというのは昔からだが、特に中華・ラーメン屋はそういう傾向が強かったようで、何軒も行きつけの古い店があった。それをはっきり意識して行動するようになったのは10年ほど前だろうか、「最低四半世紀続いている店でないと信用できない」とか言っていた気がする。10年前で四半世紀だから創業は昭和ということ。
しかしそういう店は後継者難や陳旧化に伴う客離れなどもあって年々数を減らし、気がつけば行きつけは、近場では2~3軒を残すのみとなっていた。
焦った僕は遅ればせながらお店開拓を始めたのである。
古いお店を新規開拓、というひねりの効いた行動パターンは、そのころ始まっている。

当時の発掘第1号が、西武新宿線久米川駅に近いラーメン店「狩勝」。
サッポロラーメンをうたっているからには、と最初に入ったときみそラーメンを食べ、これは通うことになるな、と思った。いまどきなかなか出会えない穏やかな味わいのみそラーメンだった。
なぜもっと早く入らなかったのか、と後悔した。たしかによく通る場所で、存在自体は知っていたが、入りにくいオーラが…。
その最初のハードルが高かったおかげか、それからはけっこう難易度の高い店でも入れるようになっている。

はじめのころ、一緒に入った次女が「北海道ラーメンと同じにおいがする」と言う。においとは、そのものずばり店内の臭気のこと。かび臭いような線香くさいような、郷愁を誘うにおい。
2013年3月、八坂にあった伝説のラーメン店「北海道ラーメン」が閉店。それは僕の行動の大きな契機となっていた。その店が続いていたらこんなことはしていなかったかもしれないから、不思議な巡り合わせを感じたものだ。

昨日、たまたまそろって休みだった子どもたちは、昼に2人で狩勝に食べに行ったという。お店のおかあさんに何事か褒められたとのことで、うれしそうにしている。何を褒められたかは書けないが、若いのに見た目にとらわれずにこういうお店に入れるわが娘たちを僕も褒めてあげたい。
その話を聞いて、そういえばご無沙汰だったと、自分も狩勝のラーメンが食べたくなったという次第。
店頭のショーケースにカボチャの飾りがあることからもわかるように、店は古いが設備や備品のメンテナンスを小まめにきっちり行う店なんだと思う。テーブルなど、拭き掃除はいつも行き届いている。
セットメニューの内容もけっこう変わり、サービス品は定期的にローテーションしている。
順番的にはみそラーメンと思って入ったが、たまたまサービス品で550円→500円。

本日はおかあさん1人態勢のようなので、僕の直後に入った人の注文が同じみそラーメンでなぜかホッとする。
待っている間、壁のお品書きを眺めていて重大なことに気づいた。それは未確認情報なので次回への課題。

みそラーメンはいつも変わらぬ味… かというとそうでもなく、毎回どこか微妙に違う。
今日は少し味濃いめ。具にはないはずのネギが一片こぼれてのっていたりする。工業製品じゃないんだから、それぐらいのほうがむしろ安心感があると思っている。
でもしみじみと穏やかな味わいは、いつも変わらない。

[DATA]
狩勝(かりかち)
東京都東村山市栄町2-7-1
[Today's recommendation]

https://youtu.be/4xeAsc6m35w


◆ 猫写真はこちら ◆
年季の入った飲食店が何となく好きだというのは昔からだが、特に中華・ラーメン屋はそういう傾向が強かったようで、何軒も行きつけの古い店があった。それをはっきり意識して行動するようになったのは10年ほど前だろうか、「最低四半世紀続いている店でないと信用できない」とか言っていた気がする。10年前で四半世紀だから創業は昭和ということ。
しかしそういう店は後継者難や陳旧化に伴う客離れなどもあって年々数を減らし、気がつけば行きつけは、近場では2~3軒を残すのみとなっていた。
焦った僕は遅ればせながらお店開拓を始めたのである。
古いお店を新規開拓、というひねりの効いた行動パターンは、そのころ始まっている。

当時の発掘第1号が、西武新宿線久米川駅に近いラーメン店「狩勝」。
サッポロラーメンをうたっているからには、と最初に入ったときみそラーメンを食べ、これは通うことになるな、と思った。いまどきなかなか出会えない穏やかな味わいのみそラーメンだった。
なぜもっと早く入らなかったのか、と後悔した。たしかによく通る場所で、存在自体は知っていたが、入りにくいオーラが…。
その最初のハードルが高かったおかげか、それからはけっこう難易度の高い店でも入れるようになっている。

はじめのころ、一緒に入った次女が「北海道ラーメンと同じにおいがする」と言う。においとは、そのものずばり店内の臭気のこと。かび臭いような線香くさいような、郷愁を誘うにおい。
2013年3月、八坂にあった伝説のラーメン店「北海道ラーメン」が閉店。それは僕の行動の大きな契機となっていた。その店が続いていたらこんなことはしていなかったかもしれないから、不思議な巡り合わせを感じたものだ。

昨日、たまたまそろって休みだった子どもたちは、昼に2人で狩勝に食べに行ったという。お店のおかあさんに何事か褒められたとのことで、うれしそうにしている。何を褒められたかは書けないが、若いのに見た目にとらわれずにこういうお店に入れるわが娘たちを僕も褒めてあげたい。
その話を聞いて、そういえばご無沙汰だったと、自分も狩勝のラーメンが食べたくなったという次第。
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店頭のショーケースにカボチャの飾りがあることからもわかるように、店は古いが設備や備品のメンテナンスを小まめにきっちり行う店なんだと思う。テーブルなど、拭き掃除はいつも行き届いている。
セットメニューの内容もけっこう変わり、サービス品は定期的にローテーションしている。
順番的にはみそラーメンと思って入ったが、たまたまサービス品で550円→500円。

本日はおかあさん1人態勢のようなので、僕の直後に入った人の注文が同じみそラーメンでなぜかホッとする。
待っている間、壁のお品書きを眺めていて重大なことに気づいた。それは未確認情報なので次回への課題。

みそラーメンはいつも変わらぬ味… かというとそうでもなく、毎回どこか微妙に違う。
今日は少し味濃いめ。具にはないはずのネギが一片こぼれてのっていたりする。工業製品じゃないんだから、それぐらいのほうがむしろ安心感があると思っている。
でもしみじみと穏やかな味わいは、いつも変わらない。

[DATA]
狩勝(かりかち)
東京都東村山市栄町2-7-1
[Today's recommendation]

https://youtu.be/4xeAsc6m35w


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