いまも変わらぬバカデカ餃子 【一圓 三鷹北口店】
2017.09.15
学生時代、吉祥寺で一人暮らしをしており、基本的には自炊生活だが、当然、外食の機会も少なくなかった。そのころいちばん多く利用したのが、たぶん「一圓」。現在の本店や井の頭店(今年2月閉店)ではなく、当時はサンロードの終点を左に折れてすぐの五日市街道沿い、いまの藤井書店のあたりにあった。
ネットはおろか紙媒体でも網羅的飲食店情報なんかない時代だったから、食べるところは口コミか自力で探すしかない。「一圓」は僕が見つけ、たちまち友だちの間に広まった。激安のバカデカ餃子は男子学生のツボだったのだ。

ほかによく使った店というと、中道通りのそれこそいまの「一圓本店」あたりにあった「ニューバーグ」、伊勢丹地下のとんかつ「一力」、いまと違って500円くらいでうな丼を出す激安店だった「うな鐡」など、思えばいい店ばかり。
鼻が利いたというより必要に迫られて、安い・うまい・多い路線のところを探し当てていた気がする。
ラーメンでいうと「みんみん」や「ホープ軒」はちょっと通っぽい大人が使う店というイメージで、CheapでRockな「一圓」こそが僕らの店だった。めんどくさそうなおやじ客は来なかったから。
そして不思議なことに、というかその印象どおり、(通っぽくないけど)年をとったいまはそれが逆転し、「みんみん」や「ホープ軒」には普通に通うが、「一圓」にはまったく行かなくなった。

ときどき「一圓」の餃子が食べたくなる。
で、数年前に本店に行ってみたが見事に撃沈。接客が最悪… と、いまではこっちがめんどくさいことを言うおやじなのであった。
ところが同じころに入った三鷹店の印象はそれほど悪くない。
思うに、いつも店先で黙々と餃子を包んでいるおじさん(店長)の風貌に妙に安心感を覚えるようなのだ。どこか懐かしい。この人、昔の吉祥寺一圓にいなかったかなぁ…?

そういうわけで、いま「一圓」に行くとしたら三鷹北口店と決めていて、メニューも調べておいた。というのも、断片的な印象ではラーメンは昔とは別物でちょっと何なので、餃子ライス的なものはないものかと。
で、ありました。餃子横置きごはん。
これは皿盛りのご飯の横に餃子をのせたもの(おすすめ惣菜とお新香付き)で、S(3個)630円とL(5個)800円。
想像するだけで腹が減るような魅力的なメニューである。

本日も家を出るのが遅くなり、うだうだ考えるうちに店が決まらないまま多摩湖自転車道終点に差しかかる。
このタイミングやコースはまさに「一圓」に行く流れではないかと気づき、そのまま井ノ頭通りを直進。
着いたのが2時近くで、数年前に入った印象から絶対すいているものとゆるい気持ちで入ったらかなり混んでいて、ちょっとひるむ。
いちばん奥、壁に向こう向きに据え付けのカウンター席に座り、目の前に張ってあるメニュー表を見て、混んでいる理由を知る。“本日は餃子の日”。なので、餃子横置きごはんはSが570円、Lが700円となっている。ラッキー。
あとで調べたら餃子の日は毎月1回、15日のみ。これは運命の導きかなぁ(笑)。

量的にちょっと迷ったが、エイヤッ! とL(5個)を注文。
しかし、ふと横を見ると若者がやはり横置きごはんで、間近に見るこの餃子がデカい。いや、昔は普通に食べられたから… という言い分が通らないくらいにそれは大昔の話だ、ということにようやく気づかされる。
注文を変更しようかと一瞬考えたが、まあそれはムリだわな…。なんとかするしかない。
で、出てきたものを見ると、デカいことはデカいが度を越すほどでもない。何だろう。隣の芝生、みたいなもの?
ということで憂いなく食べ始める。

惣菜はマーボー大根、お新香はキムチ。
餃子はデカいだけに崩れやすくはあるが、それは想定内。むしろ直近に食べた本店の場合の皮が薄いことによる不安定さは感じられない。野菜のうま味を生かした「一圓」らしい餃子で、昔はキャベツぐらいしか入ってないと思っていたが、けっこういろいろな風味を感じる。
量的には、楽勝、と言っておく。
ただ、餃子・マーボー・キムチの組み合わせはさすがに食べたあとににおいが自覚されるほどで、勤め人の多いこのあたりでそういうものを出して大丈夫なんだろうか。
出るとき「ごちそうさま」と店長にあいさつすると、気持ちのいい笑顔が返ってきた。
おじさんも安心して入ってよし、という合図のようだった。

[DATA]
一圓 三鷹北口店
東京都武蔵野市西久保1₋6-21
http://www.ichien.biz/
[Today's recommendation]

https://youtu.be/G4QJ5ggLmuA


学生時代、吉祥寺で一人暮らしをしており、基本的には自炊生活だが、当然、外食の機会も少なくなかった。そのころいちばん多く利用したのが、たぶん「一圓」。現在の本店や井の頭店(今年2月閉店)ではなく、当時はサンロードの終点を左に折れてすぐの五日市街道沿い、いまの藤井書店のあたりにあった。
ネットはおろか紙媒体でも網羅的飲食店情報なんかない時代だったから、食べるところは口コミか自力で探すしかない。「一圓」は僕が見つけ、たちまち友だちの間に広まった。激安のバカデカ餃子は男子学生のツボだったのだ。

ほかによく使った店というと、中道通りのそれこそいまの「一圓本店」あたりにあった「ニューバーグ」、伊勢丹地下のとんかつ「一力」、いまと違って500円くらいでうな丼を出す激安店だった「うな鐡」など、思えばいい店ばかり。
鼻が利いたというより必要に迫られて、安い・うまい・多い路線のところを探し当てていた気がする。
ラーメンでいうと「みんみん」や「ホープ軒」はちょっと通っぽい大人が使う店というイメージで、CheapでRockな「一圓」こそが僕らの店だった。めんどくさそうなおやじ客は来なかったから。
そして不思議なことに、というかその印象どおり、(通っぽくないけど)年をとったいまはそれが逆転し、「みんみん」や「ホープ軒」には普通に通うが、「一圓」にはまったく行かなくなった。

ときどき「一圓」の餃子が食べたくなる。
で、数年前に本店に行ってみたが見事に撃沈。接客が最悪… と、いまではこっちがめんどくさいことを言うおやじなのであった。
ところが同じころに入った三鷹店の印象はそれほど悪くない。
思うに、いつも店先で黙々と餃子を包んでいるおじさん(店長)の風貌に妙に安心感を覚えるようなのだ。どこか懐かしい。この人、昔の吉祥寺一圓にいなかったかなぁ…?

そういうわけで、いま「一圓」に行くとしたら三鷹北口店と決めていて、メニューも調べておいた。というのも、断片的な印象ではラーメンは昔とは別物でちょっと何なので、餃子ライス的なものはないものかと。
で、ありました。餃子横置きごはん。
これは皿盛りのご飯の横に餃子をのせたもの(おすすめ惣菜とお新香付き)で、S(3個)630円とL(5個)800円。
想像するだけで腹が減るような魅力的なメニューである。

本日も家を出るのが遅くなり、うだうだ考えるうちに店が決まらないまま多摩湖自転車道終点に差しかかる。
このタイミングやコースはまさに「一圓」に行く流れではないかと気づき、そのまま井ノ頭通りを直進。
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着いたのが2時近くで、数年前に入った印象から絶対すいているものとゆるい気持ちで入ったらかなり混んでいて、ちょっとひるむ。
いちばん奥、壁に向こう向きに据え付けのカウンター席に座り、目の前に張ってあるメニュー表を見て、混んでいる理由を知る。“本日は餃子の日”。なので、餃子横置きごはんはSが570円、Lが700円となっている。ラッキー。
あとで調べたら餃子の日は毎月1回、15日のみ。これは運命の導きかなぁ(笑)。

量的にちょっと迷ったが、エイヤッ! とL(5個)を注文。
しかし、ふと横を見ると若者がやはり横置きごはんで、間近に見るこの餃子がデカい。いや、昔は普通に食べられたから… という言い分が通らないくらいにそれは大昔の話だ、ということにようやく気づかされる。
注文を変更しようかと一瞬考えたが、まあそれはムリだわな…。なんとかするしかない。
で、出てきたものを見ると、デカいことはデカいが度を越すほどでもない。何だろう。隣の芝生、みたいなもの?
ということで憂いなく食べ始める。

惣菜はマーボー大根、お新香はキムチ。
餃子はデカいだけに崩れやすくはあるが、それは想定内。むしろ直近に食べた本店の場合の皮が薄いことによる不安定さは感じられない。野菜のうま味を生かした「一圓」らしい餃子で、昔はキャベツぐらいしか入ってないと思っていたが、けっこういろいろな風味を感じる。
量的には、楽勝、と言っておく。
ただ、餃子・マーボー・キムチの組み合わせはさすがに食べたあとににおいが自覚されるほどで、勤め人の多いこのあたりでそういうものを出して大丈夫なんだろうか。
出るとき「ごちそうさま」と店長にあいさつすると、気持ちのいい笑顔が返ってきた。
おじさんも安心して入ってよし、という合図のようだった。

[DATA]
一圓 三鷹北口店
東京都武蔵野市西久保1₋6-21
http://www.ichien.biz/
[Today's recommendation]

https://youtu.be/G4QJ5ggLmuA


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