自然の造形美と信仰と 【妙義神社】
2023.05.05
前記事のシメに「次回、霊峰妙義へ」なんて、まるで妙義山に登ったかのような書き方をして、もしかしたら期待されていた向きもあるかもしれないが、そんなこと絶対ありません。念のため。

妙義山は大分県の耶馬溪、香川県の寒霞渓とともに“日本三奇勝”に数えられる。
き‐しょう【奇勝】 2 珍しい景色。すばらしい景色。景勝。(デジタル大辞泉)
登山情報サイト「ヤマケイオンライン」の妙義山のキャッチコピーが“奇岩、怪岩が林立する日本三奇勝”。

つまり”奇妙なまでに荒々しい”姿の岩山ということ。
高尾山レベルで怖い怖い言ってる人間に、そんな山を登れるはずがないのである。
富岡市観光協会の「妙義山登山まっぷ」を見れば、この山がいかに危険かご理解いただけるであろう。

ほのぼのしたキャラクターとは裏腹に、鎖場8カ所、“危”9カ所、“滑落事故多発”の文字…。
前記事に書いたように、シロートには「道の駅みょうぎ」駐車場から見上げるくらいがちょうどよい距離感なのである。

妙義神社は妙義信仰の中心となっている神社。
山岳信仰では山そのものがご神体として崇められ、神社はご神体を拝むための拝殿の役割を果たし、そこで拝めば山に登ったも同然… という解釈はたぶん間違っておらず、山岳系神社の分社があちこちにあるのはその様式の拡大版であろう。
ということで、妙義神社。
お参りコースを貼り付けてみたが、お参りだけでもけっこうハードである。

県道196号に面した一の鳥居

参道は本社のある神域までほぼ一直線に延びている

石柱の奥に門が見える

国指定重要文化財 総門(旧白雲山石塔寺の仁王門)

総門越しに御殿の石垣

左が参道、右手側は旧寺域で現在は社務所と御殿が置かれている

左に銅鳥居

石段を上がると、旧寺域と同じ高さに銅鳥居(享保4年・県重文)

銅鳥居越しに妙義山(白雲山)
――妙義神社は奇岩・奇峰の山容で知られる妙義山の東山麓に所在し、山岳信仰の場として栄え、かつては波己曽神と称していたという。創立は欽明天皇 の代と伝えるなど諸説があり、祭神として日本武尊などを祀る。中世の状況を示す確かな史料に欠き不明な点が多いが、中世までには神仏習合が計られたようである。(妙義神社HPより)

銅鳥居から参道を進んで石造の太鼓橋を渡ると随神門への石段(男坂)、右が女坂

165段の石段。2005年のNHK大河ドラマ『義経』のロケ地(鞍馬寺という設定)だったらしい

唐門は一間平唐門(国指定重要文化財)

唐門越しに本社

唐門天井画

本社(国指定重要文化財)

本社装飾彫刻

拝殿・幣殿・本殿からなる本社は権現造。背後に妙義山
――本殿、幣殿、拝殿は権現造、唐門は一間平唐門で、いずれも随所に彫刻を付け、全面に漆塗、彩色を施した華麗な建物である。大工、彫物師、塗師など工匠は大半が江戸から来ており、北関東に多いこの種の遺構の中でも特に優れたものの一つである。拝殿の繋虹梁を丸彫りの竜とし、本殿の尾垂木を雲形とするなど、一部の構造材が彫刻化しているのは、同種の遺構の中では早い例といえる。日光の建築を考える上にも重要な意義をもつ。(文化遺産オンライン「妙義神社 本殿・幣殿・拝殿」より)

大自然の造形美と結びついた信仰。
いたるところ神秘のパワーがみなぎっている。
(小根山森林公園/妙義神社編おしまい)

[DATA]
妙義神社
群馬県富岡市妙義町妙義6
https://www.myougi.jp/
[Today's recommendation]

https://youtu.be/RFIJhZTOn2k




前記事のシメに「次回、霊峰妙義へ」なんて、まるで妙義山に登ったかのような書き方をして、もしかしたら期待されていた向きもあるかもしれないが、そんなこと絶対ありません。念のため。

妙義山は大分県の耶馬溪、香川県の寒霞渓とともに“日本三奇勝”に数えられる。
き‐しょう【奇勝】 2 珍しい景色。すばらしい景色。景勝。(デジタル大辞泉)
登山情報サイト「ヤマケイオンライン」の妙義山のキャッチコピーが“奇岩、怪岩が林立する日本三奇勝”。

つまり”奇妙なまでに荒々しい”姿の岩山ということ。
高尾山レベルで怖い怖い言ってる人間に、そんな山を登れるはずがないのである。
富岡市観光協会の「妙義山登山まっぷ」を見れば、この山がいかに危険かご理解いただけるであろう。

ほのぼのしたキャラクターとは裏腹に、鎖場8カ所、“危”9カ所、“滑落事故多発”の文字…。
前記事に書いたように、シロートには「道の駅みょうぎ」駐車場から見上げるくらいがちょうどよい距離感なのである。

妙義神社は妙義信仰の中心となっている神社。
山岳信仰では山そのものがご神体として崇められ、神社はご神体を拝むための拝殿の役割を果たし、そこで拝めば山に登ったも同然… という解釈はたぶん間違っておらず、山岳系神社の分社があちこちにあるのはその様式の拡大版であろう。
ということで、妙義神社。
お参りコースを貼り付けてみたが、お参りだけでもけっこうハードである。

県道196号に面した一の鳥居

参道は本社のある神域までほぼ一直線に延びている

石柱の奥に門が見える

国指定重要文化財 総門(旧白雲山石塔寺の仁王門)

総門越しに御殿の石垣

左が参道、右手側は旧寺域で現在は社務所と御殿が置かれている

左に銅鳥居

石段を上がると、旧寺域と同じ高さに銅鳥居(享保4年・県重文)

銅鳥居越しに妙義山(白雲山)
――妙義神社は奇岩・奇峰の山容で知られる妙義山の東山麓に所在し、山岳信仰の場として栄え、かつては波己曽神と称していたという。創立は欽明天皇 の代と伝えるなど諸説があり、祭神として日本武尊などを祀る。中世の状況を示す確かな史料に欠き不明な点が多いが、中世までには神仏習合が計られたようである。(妙義神社HPより)

銅鳥居から参道を進んで石造の太鼓橋を渡ると随神門への石段(男坂)、右が女坂

165段の石段。2005年のNHK大河ドラマ『義経』のロケ地(鞍馬寺という設定)だったらしい

唐門は一間平唐門(国指定重要文化財)

唐門越しに本社

唐門天井画

本社(国指定重要文化財)

本社装飾彫刻

拝殿・幣殿・本殿からなる本社は権現造。背後に妙義山
――本殿、幣殿、拝殿は権現造、唐門は一間平唐門で、いずれも随所に彫刻を付け、全面に漆塗、彩色を施した華麗な建物である。大工、彫物師、塗師など工匠は大半が江戸から来ており、北関東に多いこの種の遺構の中でも特に優れたものの一つである。拝殿の繋虹梁を丸彫りの竜とし、本殿の尾垂木を雲形とするなど、一部の構造材が彫刻化しているのは、同種の遺構の中では早い例といえる。日光の建築を考える上にも重要な意義をもつ。(文化遺産オンライン「妙義神社 本殿・幣殿・拝殿」より)

大自然の造形美と結びついた信仰。
いたるところ神秘のパワーがみなぎっている。
(小根山森林公園/妙義神社編おしまい)

[DATA]
妙義神社
群馬県富岡市妙義町妙義6

[Today's recommendation]

https://youtu.be/RFIJhZTOn2k




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