街の小さなタイ料理店 【メースィールアン 久米川店】
2017.07.19
タイ料理が食べたくなったので、手近なところで久米川の「メースィールアン」へ。
この店は2010年開店だから丸7年。もっと長くやっているような気もするが、新規店の生き残りの難しい久米川で7年は長いほうだからそう感じるのかもしれない。
研究開発分野で事業化達成への3つの関門(魔の川、死の谷、ダーウィンの海)がよくいわれるが、飲食店が久米川で根づくのにもそういう障壁がありそうだ。麺〇小僧の崖、とか…。

7年という年月はそういう谷や崖をすでに越えたものと見なせるので、先週の「清香屋」同様、街の一員として、古くからある店とも変わりなく接していきたいと思うのである。
もちろん、できたばかりのお店を応援しないという意味ではないんだけど。
店内は3分の1ほどをカウンターが占め、スナックの居抜き的なつくり。
客席はカウンターのほか4人テーブル1卓、2人テーブル3卓。僕は入って左、カウンターのきわのテーブル席に着く。
店員は、ホール係が人のよさそうな日本人男性で、カウンターの中にタイ人と思われるおかあさん。この方と、カウンター席のやはり外国人女性が、現地語で世間話をしている風。

5年ぐらい前に入ったことがあるが、こういうおかあさんだったかなぁ…? と、記憶がつながらない。そのときは女性1人で切り盛りしている様子だった。
で、いま書いていて思い出したんだが、そこでタイの大洪水の話になったんだから2011年だ。女性は実家が大変だからしばらく帰郷していた、とかそんな話。

僕のあと、ゴスロリっていうのかなぁ、そういうファッションで肌が真っ白のスレンダーな若い女性が目の前のテーブル席に着く。そのあと、EXILE系っていうのかなぁ、肌が真っ黒のひげを生やした若い男性がすぐ横のカウンター席に着く。
どっちもいまどきの若者像なんだろうけど、あまりにも傾向の違うものが同時に視界に入ってくるので不思議な感覚だ。ゴスロリで汁なしラーメンというミスマッチも、なかなか。

高低差と座っている角度により厨房内は見えないので、聴覚と嗅覚を頼りに進捗状況を探るしかない。たぶん僕のパッタイだと思うんだが、けっこう炒め時間が長い。その間、数度にわたって劇的に匂いが変わる。
はじめ卵を炒めるような香ばしさ、次にだし系なのか何ともいえない濃厚な匂い、続いてすっぱそうな揮発成分が立ち上り、最後、大量の湯気とともに焦げ臭さが充満する。これにはさすがに不安になった。

タイ焼きそば(パッタイ)600円。焦げてはいない(笑)。っていうか、すごくおいしそう。
続いてスープと4種の調味料(粗びき唐辛子、酢、ナンプラー、砂糖)が出される。タイ料理店に1人で入るのは初めてだが、うまい具合に隅っこの席に収まってすっかりくつろいじゃってるので、この際じっくり味の変化を楽しんでみようという気になる。

麺は思っていたのと違って細麺(センレック?)。具は卵、鶏肉、モヤシ、ニラに、砕いたピーナツのトッピング。味付けはけっこう甘め。
この甘いということで、調味料の方向性は酢メインということにおのずと決まってくる。酢を何回かかけ、ナンプラーを少々。酢に唐辛子が漬けてあってけっこう辛いので、粉唐辛子は使わない。砂糖ももちろん使わない。
こんな感じで、気づいたらかなり濃い味になってしまっていた。

なんだかんだいって、これはたいへん満足のいくランチだ。味も量も僕には申し分なく、これで600円というのはちょっと驚き。
ランチメニューはほかにもラーメン、カレー、チャーハン… とそろっている。これは案外通っちゃうかもしれないなと、いま思っている。

[DATA]
メースィールアン 久米川店
東京都東村山市栄町2-23-4
[Today's recommendation]

https://youtu.be/Y9fjDNHEfVM
タイ料理が食べたくなったので、手近なところで久米川の「メースィールアン」へ。
この店は2010年開店だから丸7年。もっと長くやっているような気もするが、新規店の生き残りの難しい久米川で7年は長いほうだからそう感じるのかもしれない。
研究開発分野で事業化達成への3つの関門(魔の川、死の谷、ダーウィンの海)がよくいわれるが、飲食店が久米川で根づくのにもそういう障壁がありそうだ。麺〇小僧の崖、とか…。

7年という年月はそういう谷や崖をすでに越えたものと見なせるので、先週の「清香屋」同様、街の一員として、古くからある店とも変わりなく接していきたいと思うのである。
もちろん、できたばかりのお店を応援しないという意味ではないんだけど。
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店内は3分の1ほどをカウンターが占め、スナックの居抜き的なつくり。
客席はカウンターのほか4人テーブル1卓、2人テーブル3卓。僕は入って左、カウンターのきわのテーブル席に着く。
店員は、ホール係が人のよさそうな日本人男性で、カウンターの中にタイ人と思われるおかあさん。この方と、カウンター席のやはり外国人女性が、現地語で世間話をしている風。

5年ぐらい前に入ったことがあるが、こういうおかあさんだったかなぁ…? と、記憶がつながらない。そのときは女性1人で切り盛りしている様子だった。
で、いま書いていて思い出したんだが、そこでタイの大洪水の話になったんだから2011年だ。女性は実家が大変だからしばらく帰郷していた、とかそんな話。

僕のあと、ゴスロリっていうのかなぁ、そういうファッションで肌が真っ白のスレンダーな若い女性が目の前のテーブル席に着く。そのあと、EXILE系っていうのかなぁ、肌が真っ黒のひげを生やした若い男性がすぐ横のカウンター席に着く。
どっちもいまどきの若者像なんだろうけど、あまりにも傾向の違うものが同時に視界に入ってくるので不思議な感覚だ。ゴスロリで汁なしラーメンというミスマッチも、なかなか。

高低差と座っている角度により厨房内は見えないので、聴覚と嗅覚を頼りに進捗状況を探るしかない。たぶん僕のパッタイだと思うんだが、けっこう炒め時間が長い。その間、数度にわたって劇的に匂いが変わる。
はじめ卵を炒めるような香ばしさ、次にだし系なのか何ともいえない濃厚な匂い、続いてすっぱそうな揮発成分が立ち上り、最後、大量の湯気とともに焦げ臭さが充満する。これにはさすがに不安になった。

タイ焼きそば(パッタイ)600円。焦げてはいない(笑)。っていうか、すごくおいしそう。
続いてスープと4種の調味料(粗びき唐辛子、酢、ナンプラー、砂糖)が出される。タイ料理店に1人で入るのは初めてだが、うまい具合に隅っこの席に収まってすっかりくつろいじゃってるので、この際じっくり味の変化を楽しんでみようという気になる。

麺は思っていたのと違って細麺(センレック?)。具は卵、鶏肉、モヤシ、ニラに、砕いたピーナツのトッピング。味付けはけっこう甘め。
この甘いということで、調味料の方向性は酢メインということにおのずと決まってくる。酢を何回かかけ、ナンプラーを少々。酢に唐辛子が漬けてあってけっこう辛いので、粉唐辛子は使わない。砂糖ももちろん使わない。
こんな感じで、気づいたらかなり濃い味になってしまっていた。

なんだかんだいって、これはたいへん満足のいくランチだ。味も量も僕には申し分なく、これで600円というのはちょっと驚き。
ランチメニューはほかにもラーメン、カレー、チャーハン… とそろっている。これは案外通っちゃうかもしれないなと、いま思っている。

[DATA]
メースィールアン 久米川店
東京都東村山市栄町2-23-4
[Today's recommendation]

https://youtu.be/Y9fjDNHEfVM
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