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昭和の土曜の昼下がり 【あんちゃん】

2017.07.13

 西武多摩湖線青梅街道駅下車徒歩0分。改札を出て20歩ぐらいかな。とにかく一応駅前すぐの中華食堂「あんちゃん」。
“一応”としたのは、駅前には違いないが、この駅を駅として一人前に扱っていいものかという点。単線ならまだしも、単ホーム。1番ホームのみで、上り下り共用である。1回か2回しか使ったことないけど、慣れない人間にとっては電車がどっちから入ってくるかわからないとかいろいろ不思議な感覚で、首都圏の大手私鉄路線とは思えない。


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こういう古い中華食堂、いわゆる“街中華”はポツリポツリと残っているが、この周辺は意外に健闘していて、ほかに「万味」「大黒楼」「松華」がある。
僕はこの「あんちゃん」は2回目になる。


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12時半すぎで客は4人。このテの店にしては入っているほうじゃないかな。
入って左手が奥に向かって伸びる6~7席のカウンター、右手が2人掛けテーブル3卓。カウンターの両端付近にどちらも定年すぎぐらいの男性客。真ん中のテーブルに若いサラリーマン男性2人組。カウンターの2人の間に入るのも息苦しそうなので、奥のテーブル席に着く。
店の前を通るときいつも張り出してあって気になっていたランチサービス、チャーハンとラーメン780円を注文。


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店内は古びているが明るい印象だ。というのも、ここは東西に伸びる幹線道路の北側の歩道に面し完全南向き、車道は片側2車線、歩道も一応駅前なのでこの区画だけ広くとってあるから、向かいのビルの影響を受けにくく日当たりがよい。
だから湿っぽさや重苦しさがなく、昭和がそのままスライドしてきたような印象を受ける。
イメージは昭和の土曜の昼下がり。週休2日より土曜半ドン時代のほうがよかったとアナログおやじが懐かしむ、生気あふれる希望に満ちた時間。


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中華鍋をガコガコする音がやみ、チャーハンが完成したもよう。と思ったらもう麺の湯きりをしているからラーメンも完成。実に手際がよい。
こちらの店主(あんちゃん、と言ったほうがいいのかな…?)は意外に若く、60代くらい。店の印象同様カラッとしていて、頭髪もスカッといっちゃってる。


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ラーメンは、どんぶりとレンゲが和風で、味も和風かというと特に魚介系のだしが効いているとかいうわけでもなく、まあ普通。
昔の鶏ガラベースの中華そばタイプで、普通においしいということ。
具はチャーシュー、メンマ、ワカメ、ナルト、ネギ。麺はやわめになっちゃってるけど、これぐらいなら別にいいやといったところ。いや、これがダメな人も多いとは思うけど。


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チャーハンは、“半”とは書いてないからどうなんだろうと思っていたけど、どうなんだろう? 多くはないけど一般的な半チャーハンほど少なくもない。7割といったところ。久米川の「揚子江」に8割チャーハンというのがあるが、それより気持ち少なめ。
具はチャーシュー、卵、ナルト、ネギ、グリーンピース。


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炒め具合は決してパラパラではないが、べっちょりとも違う。ぎとぎと、オイリーである。調理時間が短かったから油が飛んでないという感じだろうか。
まあ、塩加減はちょうどいいし、油っこいのもコクを与えるので、僕はおいしくいただけた。いや、やっぱりダメな人も多いとは思うんだけどね(笑)。


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チャーハンとラーメンのセットはいろいろ食べているが、ここは中の上位といったところ。特にチャーハンの味付けはかなり好みだ。
780円というのはほとんどボトムラインじゃないだろうか。

不思議と居心地もいい。カウンター左端のおやじは居心地がよすぎてすっかりできあがってる。昼飲みは珍しくないけど、ろれつが回らなくなるまでというのはちょっと…。
「昼間っから飲めて、オレぁ幸せだよ」と店主にからみ、そろそろ自虐が入りそうなので、早々に退散する。


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[DATA]
あんちゃん
東京都小平市小川町2-1846





[Today's recommendation]

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https://youtu.be/v4DTR0I7xhA


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