まるでおもちゃ箱… な洋食屋さん 【グルマンやま】
2017.06.25
「手動ドア」と書かれた故障した自動ドアを開けて店内に足を踏み入れた瞬間、異世界に迷い込んだような感覚にとらわれる。
どこの国かはわからないが、ヨーロッパ的な、いつの時代かわからないが、そう遠くない過去。
哀愁を誘うアコーディオンの音色に柱時計のチックタックが重なり、催眠術にかけられる。

陶器の人形、蝋燭ランタン、樹脂製果物、柱時計、ウェルカムボード、木製のフォーク、浮沈子、バンブーの風鈴、カンテラ、陶器の呼び鈴、ブラックボード、ステンドグラスシール、木製レリーフ、電飾ランプ、イーゼル、のらくろのぬいぐるみ、風車の置き物、ピンク電話、サンタクロース、ワイングラス……。

狭い店内には無秩序、無国籍、ノンジャンル、ノンポリシーに、目いっぱい飾り付けが施され、まるでおもちゃ箱のよう。

西武池袋線秋津駅とJR武蔵野線新秋津駅の乗り換え通路。突き当たりを右に曲がる本流を離れ、左を行くまばらな流れ。
その裏道沿いのビルの1階にある老舗洋食店「グルマンやま」。

店内は、せいぜい2人でしか使えないテーブルが2つ。その周り3辺が矩形のベンチで、テーブルをくっつけてもキャパは5人までがやっと。
狭いカウンター席は5席。

12時17分に来店。
本日はテーブルが予約席となっており、カウンターの奥側から座る。
BGMはアコーディオン。タンゴと思えばワルツ、ジャズ、しまいに『恋はみずいろ』。あくまでもノンジャンル。限りなく俗っぽい孤高。
あえて国籍を決めるとしたら、妻の印象はイタリアだという。壁に掛けられた写真はシェフの修業時代。
日付は1984年、ローマのアルフレッドという料理店でのものだそうだ。

ワインの銘柄はイタリアとフランスで半々ぐらい。メニューには北海タコのカルパッチョ、ベーコンポテトのバルサミコ風味、モンタデッラソーセージとイタリアンが並ぶ。

まずカップスープが出される。黄色みの強いジャガイモのポタージュ。
細かいみじん切りの葱系が散らされ、食感のアクセントとなる。味は濃厚だがさらっとした口当たり。

私はやまランチ(ハンバーグステーキ)1000円+目玉焼き添え(80円)。

鉄板にのったハンバーグはふわっとした食感で、ほろっと崩れる。付け合わせはキャベツにモヤシ、シシトウ、フライドポテト。
ソースが特徴的で、トマトとタマネギベースのような甘味と酸味に、しょうゆとショウガの風味が加わる。

妻はAランチ(豚肉の鉄板焼き)860円。
鉄板にもやしが敷かれ、ソテーした豚肉、水菜と重ねてある。こちらも別容器のソースが独特で、野菜の甘味にビネガーの酸味が爽やか。

来るたびに微妙に印象が変わる。BGMの選曲にも左右されるし、掲示物に地域の連絡事項があったりと、現実と異世界のまだら模様の濃淡がそのつど変わる。
それでも料理のおいしさはいつも変わることはない。

[DATA]
グルマンやま
東京都東村山市秋津町5-13-17
[Today's recommendation]



https://youtu.be/p2OAziL_Zug
「手動ドア」と書かれた故障した自動ドアを開けて店内に足を踏み入れた瞬間、異世界に迷い込んだような感覚にとらわれる。
どこの国かはわからないが、ヨーロッパ的な、いつの時代かわからないが、そう遠くない過去。
哀愁を誘うアコーディオンの音色に柱時計のチックタックが重なり、催眠術にかけられる。

陶器の人形、蝋燭ランタン、樹脂製果物、柱時計、ウェルカムボード、木製のフォーク、浮沈子、バンブーの風鈴、カンテラ、陶器の呼び鈴、ブラックボード、ステンドグラスシール、木製レリーフ、電飾ランプ、イーゼル、のらくろのぬいぐるみ、風車の置き物、ピンク電話、サンタクロース、ワイングラス……。

狭い店内には無秩序、無国籍、ノンジャンル、ノンポリシーに、目いっぱい飾り付けが施され、まるでおもちゃ箱のよう。

西武池袋線秋津駅とJR武蔵野線新秋津駅の乗り換え通路。突き当たりを右に曲がる本流を離れ、左を行くまばらな流れ。
その裏道沿いのビルの1階にある老舗洋食店「グルマンやま」。

店内は、せいぜい2人でしか使えないテーブルが2つ。その周り3辺が矩形のベンチで、テーブルをくっつけてもキャパは5人までがやっと。
狭いカウンター席は5席。

12時17分に来店。
本日はテーブルが予約席となっており、カウンターの奥側から座る。
BGMはアコーディオン。タンゴと思えばワルツ、ジャズ、しまいに『恋はみずいろ』。あくまでもノンジャンル。限りなく俗っぽい孤高。
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あえて国籍を決めるとしたら、妻の印象はイタリアだという。壁に掛けられた写真はシェフの修業時代。
日付は1984年、ローマのアルフレッドという料理店でのものだそうだ。

ワインの銘柄はイタリアとフランスで半々ぐらい。メニューには北海タコのカルパッチョ、ベーコンポテトのバルサミコ風味、モンタデッラソーセージとイタリアンが並ぶ。

まずカップスープが出される。黄色みの強いジャガイモのポタージュ。
細かいみじん切りの葱系が散らされ、食感のアクセントとなる。味は濃厚だがさらっとした口当たり。

私はやまランチ(ハンバーグステーキ)1000円+目玉焼き添え(80円)。

鉄板にのったハンバーグはふわっとした食感で、ほろっと崩れる。付け合わせはキャベツにモヤシ、シシトウ、フライドポテト。
ソースが特徴的で、トマトとタマネギベースのような甘味と酸味に、しょうゆとショウガの風味が加わる。

妻はAランチ(豚肉の鉄板焼き)860円。
鉄板にもやしが敷かれ、ソテーした豚肉、水菜と重ねてある。こちらも別容器のソースが独特で、野菜の甘味にビネガーの酸味が爽やか。

来るたびに微妙に印象が変わる。BGMの選曲にも左右されるし、掲示物に地域の連絡事項があったりと、現実と異世界のまだら模様の濃淡がそのつど変わる。
それでも料理のおいしさはいつも変わることはない。

[DATA]
グルマンやま
東京都東村山市秋津町5-13-17
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