そばセット探索の旅へ 【滝乃家】

2019.07.25

 いま、そば屋のセットメニューに関心がいっている。
これは一般的に、そば or うどん+ミニ丼をメインにお新香・小鉢類が付くという内容のもの。
栄養バランスはともかく麺+丼は好きな組み合わせではあるが、ネックは価格で、相場が1000~2000円との情報も寄せられている。
700~800円のそば屋のセットメニューを発見できればめっけものじゃないか?


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ということでいままさに、片雲の風にさそはれて漂泊の思ひやまず。
まずは千住宿ならぬ近場の既知のお店。


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東村山青葉町の「滝乃家」はセットメニューが豊富で、1000円以下のものも少なくなかったはず。
ここをアッパーリミットに探索を始めようというわけである。


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「滝乃家」の一番人気は、たぶんソースカツ丼。
ソースカツ丼は福井県のご当地名物。福井出身のご主人の望郷の思いが込められた一品である。
ソースカツ丼単品が900円、そば・うどんとのセットが1050円、セットの丼がミニになると950円。


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ミニソースカツセット950円を注文。
「冷たいの?」と、お店のおかあさん。
「あ…? はい、冷たいの」と僕。
「おそば?」
「おそば」

このやりとりで当方に重大な落ち度があったことが後ほど判明することになる。


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これもなかなか惹かれるものがある“夏のおすすめ”メニュー


提供までに約10分。
ミニソースカツセットの荷姿は、丼+ザルではなく丼+丼。


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丼はまあミニだが、そばの量がすごいんじゃないの…!? と一瞬ビビるが、ちゃんとすのこが敷いてあるので大丈夫。そばの量も普通である。


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ソースカツ丼は千切りキャベツの上にソースに浸したカツがのっている。
カツはレギュラー丼で3枚、ミニ丼で2枚。ちょっと酸味のある甘いソースが食欲を刺激する。
そばのつゆはかつおだしの香り高く、辛めのかえしとのバランスもよい。街そばとしてはかなりレベルが高いといえる。


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途中、ふと違和感を覚える。
いま食べているそば、もりじゃなくおろしのはずでは…? と、古い記憶が問いかける。


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“ふる里福井名物”の品書き


左手の壁の品書きを確認すると、“ふる里福井名物 ミニソースカツセット(冷やしおろしまたは温たぬき)950円”とある。これは記憶どおりで、そのつもりで注文した。
ところが正面の壁の“滝乃家おすすめミニシリーズ”は、“※セットにはもりまたはたぬき付き”となっている。
値段は同じ950円。


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“滝乃家おすすめミニシリーズ”の品書き


どういうことか?
まあ、記憶やこのブログの過去記事の写真等から推測するに、どうやらこれは一種のダブルスタンダードと思われる。だって単品ならもりとおろしで200円も違うのだ(500円と700円)。もちろん悪意などはなく、たぶん整合をとるのがめんどくさいから放っといてるだけという (;^_^A アセ…
注文時、「冷たいおろしそば」と正確に申告する必要があったのだ。


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メニュー表では“ざる”と、全部違う(笑)


実はブログ記事にないのが自分でも意外なほど以前はよく食べていたセットで、甘めのソースカツ丼とさっぱりしたおろしそばの組み合わせが絶妙。それを紹介するつもりが今回かなわず、まことに残念。

もりそばとの組み合わせも悪くないが、旅の始まりにあたってはおろしそばを食べたつもりになって、「ミニソースカツ丼+おろしそば、お新香・小鉢付き950円」というハイレベルなボーダーラインを設定したい。
しょっぱなからずっこけた感はあるが、ともあれ、そばセット探索の旅へ。


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[DATA]
滝乃家
東京都東村山市青葉町2-1-3



[Today's recommendation]

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◆ 猫写真はこちら その1 その2 その3




https://youtu.be/Zsx-qV2Ax9E


https://youtu.be/DpmlAG-X4DY





夏季限定方面にシフト 【滝乃家】

2017.07.04

 暑くなると、昨日のように発汗作用のある食べ物を求めることもあるが、やはりというか夏季限定的な涼味メニューにもきっぱり食指は動く。

そば屋の場合、もりそばやざるそばは年間を通しての基本メニューだが、ぶっかけタイプの冷やしそば・うどんとなると、がぜん夏季限定感が強まる。
それは、もり・ざるのストイックな性格とは正反対に、ぶっかけタイプでは、何でもかんでものっけてやれという節操のなさ、どうせのせるなら色味の派手なものをという品のなさが、夏季メニューの代表格である冷やし中華に通じるところがあるからである。つまりB級路線のど真ん中。


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僕は冷やし中華は去年まではほぼ食べていないが、冷やしたぬきそばというものはときどき食べている。冷やしたぬきは基本的にそばつゆを使うから、冷やし中華と違って甘ったるくない。まあ、そこは店にもよるので、何でもかんでも甘いそば屋は冷やしたぬきも甘いんだが。


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ソースカツ丼が人気の青葉町のそば屋「滝乃家」では、“夏のおすすめ”として、ぶっかけ7品+天ざるを推している。どれもおいしそうだが、このテはうどんよりもそばに引かれるので、やはり冷したぬきそばや冷し山菜そばあたりから入る。
興味深いのが冷麦中華。内容も気になるが、つい空目してしまう字ヅラが面白い。この間も隣のテーブル席の女の人が「冷やし中華」と言って訂正されていた。「えっ、冷麦中華?」と面食らいつつも結局そのまま頼んでたけど。


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このあたりのそば屋は冷しきつねというものを出すところが多いが、個人的にそちらの食べ物にはまったくなじみがない。
僕はぶっかけタイプのそばといえば、たぬきかおろし。おろしそばにもつけそばとぶっかけがあるが、ここ滝乃家の冷しおろしそばはまさにぶっかけタイプだ。


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冷したぬきそば700円。
具は、厚焼き玉子、ワカメ、カニカマ、キュウリ、天かす。カニカマがB級の証しである。
ここの冷したぬきは天かすがカリカリサクサクで香ばしく、後半、全体にぐじゃっとなってもまだカリカリサクサクで存在感を示し続ける。
つゆは甘すぎずバランスがいいので、ぶっかけても鈍重にならずさっぱりしている。そばのよく締まった食感もよい。

店主がホールに出てきて、テレビの台風3号情報を立ったままずっと見てる。この店はいつも出前で忙しそうだが、2時近くにもなればさすがに一段落といったところ。
台風が接近するといろいろめんどくさいので、そういう意味では憂うつな季節だ。


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[DATA]
滝乃家
東京都東村山市青葉町2-1-3



                                        

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ノカンゾウ(野火止用水 / 東村山市恩多町)


第二の定番メニュー 【滝乃家】

2017.05.12

 「ミニ・カツ・カレー・セット」と、意外に言いにくいので発声練習のように口を縦・横きちんと開いてゆっくり告げると、店主は「ミニカッ、カルァ… セットですね」とごまかした。やっぱり言いにくいんじゃん。

「滝乃家」は店主のふるさと福井名物ソースカツ丼800円が人気で、これに冷しおろしまたは温たぬきそば/うどんのセットが970円、セットの丼をミニにすると900円と、まあこのへんを押さえておけば間違いない。
個人的にはミニのセットで冷しおろしそばにするのがベスト。甘く油っこいソースカツ丼とさっぱりおろしそばという好カップリングで、量的にも多すぎずちょうどよい。


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そのほかにもセットメニューは充実しており、なかでも壁に張ってある「おすすめミニシリーズ」は魅力的だ。ミニのラインアップは、カレー、玉丼、牛玉丼、カツ丼、ソースカツ丼、親子丼で、番外編的にカツカレー。セットにはもりまたはたぬきが付く。
前回、妻のカレーを横からいただき、かなり好みのタイプであることを確認。そしてここのカツは定評がある。となれば次はもうカツカレー食べてみるしかないでしょう(「望郷の名物カツ丼」参照)。

この店はとにかく出前の注文が多いようで、客がいなくても厨房が修羅場化していることがある。本日も、いま現在食堂で配膳を待っている客は僕1人という段階において、見ているとお母さんは大釜にどんどんそばを投入している。


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運ばれてきたミニカツカレーセット900円は予想外のスタイルだった。そばもカレーも平たい器に盛り付けるのが普通だが、これはどちらもどんぶり鉢だ。ちょっと考えればボリュームを確保しつつ一式トレーに収めるための工夫ということがわかるが、カレーはともかく、もりそばでこういうのはちょっと珍しいかも。
まあ、そばの下にはすのこが敷いてあり、盛りの高さも普通だから、そばの量は多くない。
そばつゆがかなりおいしい。だしもかえしもしっかり主張するがバランスもよい。この地域の人気店に全然負けていない。

カレーは小麦粉でとろみをつけた昔ながらのカレーだが、かなり煮込んであって、いわゆるそば屋のカレーとは一線を画す。いろいろな食材が煮崩れてゴタッとしている。そこに具としてジャガイモ、ニンジンをあらためて加えた感じだ。
具は薄く小さく、短冊切りを短くしたような形状。それで崩れず火の通りもちょうどよい。よほど丁寧に作られているということだと思う。


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前述のミニソースカツセット(冷しおろしそば)はパッケージとしての完成度がきわめて高いが、このミニカツカレーセット(ざるそば)もひけをとらない。
大事なポイントは、丼もいいが、街そばとしてはそばのレベルが高いということ。ベースがしっかりしているからこそ、ほかのセットメニューへの期待もおのずと高まろうというもの。
次は天丼セットかな、と思ってよく見たらミニがない。うーむ…。

お支払いでお母さんは伝票と壁のメニューを見比べて、「ミニカッ…」と絶句。
「ミニ・カツ・カレー・セット」と自己申告。
「そうそう。900円ね」
外に出ると、ちょうどお父さんがカブで出前に向かうところ。どのへんまで行くんだろうと眺めていると、青葉町商店街を一直線に進んで、やがて見えなくなった。


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[DATA]
滝乃家
東京都東村山市青葉町2-1-3


望郷の名物カツ丼 【滝乃家】

2017.02.05

 去年の秋からずっと出前のみの営業だった「滝乃家」。書き入れ時の大みそかも休業でちょっと心配していたが、最近復活しているのを確認。家族で昼ご飯を食べに行くということになったので、それならばと。
子どもたちに地元の良店を伝える義務があると最近考えるようになり、長女がこちらに来たことがなかったからちょうどいい機会だ。


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「ふるさと福井名物ソースカツ丼」が滝乃家の名物である。望郷の念から生まれた人気メニューというわけだ。
この年代の地方出身者というと、私はどうしても集団就職に思いを巡らす。福井から上京して、はじめ工場勤めだったがいろいろあってそば屋に丁稚奉公し、独立してこの街に店を構え、その後長らく近隣住民の食を支えてきた、というような人生物語を勝手に想像してしまう。(あくまでも想像ですから、念のため)


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ミニソースカツセット(温かいたぬきそば)900円/長女。カツ丼好きの長女に私が強く勧めた。
長女は久米川界隈のカツ丼をけっこう制覇していて、聞いただけでも「キッチン若松」「はま好」「巴屋」「狩勝」「しなの」と、若い女性とは思えないディープなラインアップだ。1人で入ることもあるらしい。
目下、私は「かつ秀」と「寳来屋」、そして「八海食堂」のタレカツ丼を推している。

鴨せいろそば850円/次女。考えてみればこの店ではちゃんとそばを食べたことがないような気もするが、これはなかなかそそられるビジュアルだ。


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ソースカツ丼800円/とーちゃん。
この日、大量の出前が入ったのか厨房はしっちゃかめっちゃかだったので、違うものを頼みたいところだったが少しでも手間が省けるよう、あえて長女とダブらせた。
この店は昼時、「いまちょうど出ましたから」という、いわゆる“そば屋の出前”と称される昭和的電話対応の実演を見ることができる。

カレーライス700円/かーちゃん。こちらも調理の手間要らずのオーダーだ。
この日いちばんの収穫は、ちょっと食べさせてもらったこのカレーがわしのストライクゾーンの真ん中付近に来たことかな。
次回はミニカツカレーセットでいこうと思う。


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[DATA]
滝乃家
東京都東村山市青葉町2-1-3


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