昭和が息づく二枚看板 【いさわ】
2019.11.18
カツカレーラーメンが食べられる二枚看板のお店「たかはし」の記事でちょっと触れた保谷駅前の「いさわ」。
庇テントに“定食”“和菓子”と併記する、堂々二枚看板のお店である。

それにしても、“甘味&軽食”はときどき見るが、“和菓子&定食”はちょっと記憶にない。
気になるので調べていると、なんと自前のサイトに行き着いた。自前というか、全国和菓子協会 → 東京和菓子協会会員店紹介&リンク → 練馬区 → いさわ で自己PRのページになる。
――中野本店の味を受け継ぎ、保谷駅前商店街に店を構えお客様の団らんの脇役として35年になります。
中野に本店か… と、なにげなく“中野_いさわ”で検索をかけてみたらけっこうヒットする。適当なページをのぞいてみると、なんと、知っているお店なのだった。
30数年前、中野近くに住んでいたころに買って食べたことがある。東京のいなりはなんて甘いんだ… と感じたことをいまだに覚えている。

ということで、いよいよ気になる存在となった保谷の「いさわ」。
満を持しての潜入。

保谷新道の大泉学園9号踏切へ曲がる交差点近く。
店先に“赤飯”と“定食”ののぼり。その後ろに年季の入った和菓子のショーケース。やはりくたびれた感じの引き戸を開けるのに、ちょっと勇気が要る。

まさに和菓子屋のお休み処という程度の小さいスペースで、テーブル2つくっつけてギチギチに8席並んでいる。
奥から出てきたご主人が意外に若い。免状や感謝状の名義が2人分あるので、2代続いているものと推測される。

壁の品書きは丼もの、定食、ラーメン類と意外なほど品数が多い。ラーメンも気になるが、それは軽食の店でも出てきそうだし、ここはきっちり定食。
生姜焼定食680円を注文。

しょうが焼きはシンプルに肉のみ。
味付けもシンプルで、しょうゆの風味すら感じられない。味付けは塩ベース…?
食べ始めてからお新香が来て、さらにややあって納豆が出てきた
比較的オイリーで、添えられたレモンを搾ると、これが抜群にうまい。ショウガの風味も生きるようだ。
みそ汁は大根。ゆず風味の白菜漬けがおいしい。

中野の本店はご主人のおじさんがやられていたそうだが、体調を崩して、残念ながら半年ほど前に閉店したと。
いなりのことを話すと、「前はうちも出してたけど、コンビニがどこも売るようになってやめちゃった」そうだ。

「いさわ」中野本店。去年中野に行ったとき、まだやってるんだ! と思わず撮ったもの(2018/11/14)
この和菓子&定食という形は、ご主人のおじいさんという人が修業した墨田区のお店のスタイルをそのまま継承しているそうだ。中野本店も以前は軽食程度は出しており、パンを焼いていたこともあったらしい。こちらの先代は新宿のデパート(いまの小田急ハルク)に出店し、キャバレー通いのおやじ相手に菓子折りを売り… と、おもしろくなってきたところだが、ここでお客さんが入ってきたので切り上げる。
つがるリンゴあんを2個購入
ゆるくおおらかな時代が、この小さな空間にいまも息づいている。

[DATA]
いさわ
東京都練馬区南大泉4-52-17
[Today's recommendation]



https://youtu.be/WXR-bCF5dbM
https://youtu.be/Duh8RKT4ZbM
カツカレーラーメンが食べられる二枚看板のお店「たかはし」の記事でちょっと触れた保谷駅前の「いさわ」。
庇テントに“定食”“和菓子”と併記する、堂々二枚看板のお店である。

それにしても、“甘味&軽食”はときどき見るが、“和菓子&定食”はちょっと記憶にない。
気になるので調べていると、なんと自前のサイトに行き着いた。自前というか、全国和菓子協会 → 東京和菓子協会会員店紹介&リンク → 練馬区 → いさわ で自己PRのページになる。
――中野本店の味を受け継ぎ、保谷駅前商店街に店を構えお客様の団らんの脇役として35年になります。
中野に本店か… と、なにげなく“中野_いさわ”で検索をかけてみたらけっこうヒットする。適当なページをのぞいてみると、なんと、知っているお店なのだった。
30数年前、中野近くに住んでいたころに買って食べたことがある。東京のいなりはなんて甘いんだ… と感じたことをいまだに覚えている。

ということで、いよいよ気になる存在となった保谷の「いさわ」。
満を持しての潜入。

保谷新道の大泉学園9号踏切へ曲がる交差点近く。
店先に“赤飯”と“定食”ののぼり。その後ろに年季の入った和菓子のショーケース。やはりくたびれた感じの引き戸を開けるのに、ちょっと勇気が要る。

まさに和菓子屋のお休み処という程度の小さいスペースで、テーブル2つくっつけてギチギチに8席並んでいる。
奥から出てきたご主人が意外に若い。免状や感謝状の名義が2人分あるので、2代続いているものと推測される。

壁の品書きは丼もの、定食、ラーメン類と意外なほど品数が多い。ラーメンも気になるが、それは軽食の店でも出てきそうだし、ここはきっちり定食。
生姜焼定食680円を注文。

しょうが焼きはシンプルに肉のみ。
味付けもシンプルで、しょうゆの風味すら感じられない。味付けは塩ベース…?
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比較的オイリーで、添えられたレモンを搾ると、これが抜群にうまい。ショウガの風味も生きるようだ。
みそ汁は大根。ゆず風味の白菜漬けがおいしい。

中野の本店はご主人のおじさんがやられていたそうだが、体調を崩して、残念ながら半年ほど前に閉店したと。
いなりのことを話すと、「前はうちも出してたけど、コンビニがどこも売るようになってやめちゃった」そうだ。

「いさわ」中野本店。去年中野に行ったとき、まだやってるんだ! と思わず撮ったもの(2018/11/14)
この和菓子&定食という形は、ご主人のおじいさんという人が修業した墨田区のお店のスタイルをそのまま継承しているそうだ。中野本店も以前は軽食程度は出しており、パンを焼いていたこともあったらしい。こちらの先代は新宿のデパート(いまの小田急ハルク)に出店し、キャバレー通いのおやじ相手に菓子折りを売り… と、おもしろくなってきたところだが、ここでお客さんが入ってきたので切り上げる。
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ゆるくおおらかな時代が、この小さな空間にいまも息づいている。

[DATA]
いさわ
東京都練馬区南大泉4-52-17
[Today's recommendation]



https://youtu.be/WXR-bCF5dbM
https://youtu.be/Duh8RKT4ZbM