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街の変遷を垣間見るがごとき… 【おかめ】

2019.10.08

 前記事の「あづま」や「都賀野」もそうだが、都心に近づくほど古く味わい深いお店がごく普通に街並みに溶け込んでいる光景を多く目にするようになる。
そこはやはり小売店・飲食店の絶対数(分母)の差で、たとえ率が同じでも分子の値は違ってくるということ。


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たとえば街中華や街蕎麦、学生街の喫茶店、オフィス街のキッチンカー、ネオン街の蜘蛛と蝶… といった具合に“街”の字で形容するのがしっくりくる業態が多いのも、飲食業自体がそもそも商業区・集客域をバックグラウンドに発展してきたことの現れにほかならず、そんなお店を通して都市の変遷を垣間見るのも街歩き・食べ歩きの魅力の一つだと思っている。


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西武新宿線・下井草駅前のとんかつ屋「おかめ」。


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駅から徒歩1分の通り筋にまるで息を潜めるようにたたずむ姿からは街の歴史的背景がにじみ出るようだが、それは高度経済成長期におけるベッドタウンの駅前商店街の平日の夕刻… といった、ごく平凡な営みだったかもしれない。


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2人サイズのテーブルが3脚(うち1つは片側を壁にくっつけて1人掛けとして使用)、およびカウンター7席という小さなお店。
古びた店内だが手が行き届いた印象で清潔感漂う。


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愛想のいいおかあさんと愛想のよくない… もとい、寡黙でダンディなご主人で営んでおられる。ご主人はビシッとコックスーツをまとって街の洋食屋さん風。
壁のコーナーには大きめのテレビ
注文は、しょうが焼定食810円。


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しょうが焼きは薄くカットされた豚肉が多数というタイプ。


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しょうゆ主体の甘さを抑えたショッパ系の味付けで、たっぷりのおろしショウガに隠し味のニンニクが効いている。脂身が少なくしっかりした歯ごたえの肉質で、かみしめると肉のうま味が口に広がる。


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お新香は浅漬け、みそ汁は油揚げ・ワカメ・ネギ。
ご飯もちょうどよい硬さでおいしくいただける。


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奥のレジで支払いを済ませ、出しなに厨房のご主人に「ごちそうさま」とあいさつすると、ちょっと気取ったふうの会釈が返ってくる。その誠実そうな表情が印象的。


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[DATA]
おかめ
東京都杉並区下井草2-40-16





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https://youtu.be/s8UEGmAvWfM


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