3代続く“野方の台所” 【野方食堂】
2019.06.02
ずっと探していた棕櫚の箒が野方で手に入るらしいことを知った。
駅の北口、環七の内側の静かで人通りのない住宅街を20分ほど歩くと、いきなり目的の店「そうこう箒本舗」があった。

家の掃除はもっぱらダイソンだが、私(相方)は棕櫚の箒に憧れていて、京都三条にいい感じの店があることを知った。ただし、いつもあるとは限らない。職人が作ってくれると店頭に並び、当然ネット通販などしない。京都は遠いな…、いや距離の問題だけでなくその商い方も。
さずが京都と感心するやら諦めの境地やらでいたところ、偶然こちらを知って、さっそく訪れた。――以上、相方記す。

野方は高円寺に遊びに行くときやなんか意外に使うことの多い駅で、そんなとき横目で眺め、駅前商店街にはいくつかなんとも惹かれる外観のお店が存在することを記憶にとどめている。

その筆頭格が「野方食堂」。
お昼ごはんは迷わずこちらに。

過去に現場で横目で見て記憶にとどめてはいるが、お店情報を下調べするようなマメな性格ではないので、入ってみて「あ、そうなのかぁ…」みたいなことがいろいろある。

「野方食堂」は昭和11(1936)年創業。あ、そうなのかぁ… みたいな。
てか、えぇー!! 昭和11ねん~!?

魚中心の和定食は想像どおりだが、スパゲティ、オムライスといった洋食メニューにもこだわりがあるらしい。それは神田の食堂や上野のレストランで修行を積んだという創業者の経歴に関係するようだ。
いま店を切り盛りするのは孫の3代目だという。

注文は、まず“4万食突破”おすすめ度五つ星のA定食(とりから2個&豚肉生姜焼き)。

もう1品はせっかくだから洋食方面。オリジナル特製みそが使われているというミートスパゲティー(みそ汁サービス)に。
ご飯大盛り無料とスパゲティ大盛り無料(レギュラー240g→大盛り460g)のサービスがあり、スパゲティのほうだけ大盛りにしてもらう。
客入りはいいが回転も速く、家族連れや年配客など、地元では幅広い層の根強い支持を獲得している雰囲気が伝わってくる。
4人テーブル6卓、2人テーブル6卓の構成だが、2人客でもまず4人掛けから案内するといったサービス精神の徹底された接客がとても好ましく映る。

ミートソース(大盛り)は、まさに懐かしの昭和のミートソース。

「アルデンテなどという洒落た言葉はありません。それどころかスパゲティを20分も茹でる」(メニュー帳より)
僕らはそんなレシピのスパゲティを食べて育ったのだ。

A定食もボリューム満点。

からあげがデカい。生姜焼きも、肉ばっかり。
ご飯大盛りにしなくてよかった…(笑)。

3代目の先代・先々代へのリスペクトがひしひしと伝わってきて、それだけでもほっこりとさせられる街の食堂である。

[DATA]
野方食堂
東京都中野区野方5-30-1
[Today's recommendation]


◆ 猫写真はこちら その1 その2 その3 ◆

https://youtu.be/u5isqWnleGI
1936年の出来事:アメリカでチャップリンの『モダン・タイムス』が封切られる
ずっと探していた棕櫚の箒が野方で手に入るらしいことを知った。
駅の北口、環七の内側の静かで人通りのない住宅街を20分ほど歩くと、いきなり目的の店「そうこう箒本舗」があった。

家の掃除はもっぱらダイソンだが、私(相方)は棕櫚の箒に憧れていて、京都三条にいい感じの店があることを知った。ただし、いつもあるとは限らない。職人が作ってくれると店頭に並び、当然ネット通販などしない。京都は遠いな…、いや距離の問題だけでなくその商い方も。
さずが京都と感心するやら諦めの境地やらでいたところ、偶然こちらを知って、さっそく訪れた。――以上、相方記す。

野方は高円寺に遊びに行くときやなんか意外に使うことの多い駅で、そんなとき横目で眺め、駅前商店街にはいくつかなんとも惹かれる外観のお店が存在することを記憶にとどめている。

その筆頭格が「野方食堂」。
お昼ごはんは迷わずこちらに。

過去に現場で横目で見て記憶にとどめてはいるが、お店情報を下調べするようなマメな性格ではないので、入ってみて「あ、そうなのかぁ…」みたいなことがいろいろある。

「野方食堂」は昭和11(1936)年創業。あ、そうなのかぁ… みたいな。
てか、えぇー!! 昭和11ねん~!?

魚中心の和定食は想像どおりだが、スパゲティ、オムライスといった洋食メニューにもこだわりがあるらしい。それは神田の食堂や上野のレストランで修行を積んだという創業者の経歴に関係するようだ。
いま店を切り盛りするのは孫の3代目だという。

注文は、まず“4万食突破”おすすめ度五つ星のA定食(とりから2個&豚肉生姜焼き)。

もう1品はせっかくだから洋食方面。オリジナル特製みそが使われているというミートスパゲティー(みそ汁サービス)に。
ご飯大盛り無料とスパゲティ大盛り無料(レギュラー240g→大盛り460g)のサービスがあり、スパゲティのほうだけ大盛りにしてもらう。
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客入りはいいが回転も速く、家族連れや年配客など、地元では幅広い層の根強い支持を獲得している雰囲気が伝わってくる。
4人テーブル6卓、2人テーブル6卓の構成だが、2人客でもまず4人掛けから案内するといったサービス精神の徹底された接客がとても好ましく映る。

ミートソース(大盛り)は、まさに懐かしの昭和のミートソース。

「アルデンテなどという洒落た言葉はありません。それどころかスパゲティを20分も茹でる」(メニュー帳より)
僕らはそんなレシピのスパゲティを食べて育ったのだ。

A定食もボリューム満点。

からあげがデカい。生姜焼きも、肉ばっかり。
ご飯大盛りにしなくてよかった…(笑)。

3代目の先代・先々代へのリスペクトがひしひしと伝わってきて、それだけでもほっこりとさせられる街の食堂である。

[DATA]
野方食堂
東京都中野区野方5-30-1
[Today's recommendation]


◆ 猫写真はこちら その1 その2 その3 ◆

https://youtu.be/u5isqWnleGI
1936年の出来事:アメリカでチャップリンの『モダン・タイムス』が封切られる