思い出横丁 一杯のラーメン 【岐阜屋】
2019.04.11
新宿西口 ション… もとい、思い出横丁は、もはや立派な観光スポットのようだ。
前に来たのが2年前で、そのときもそうだったが、外国人観光客がものすごく多い。

一方、日本人はどうだろう。
特に僕らより上の世代、この地に踏み込むことに抵抗のある人がいまだ一定数いるんじゃないだろうか。

ヒトの嗅覚同定と空間記憶は相互に関係しており両者は同じ脳領域に依存している、とする論文が昨秋、Nature Pub.のオンライン学術ジャーナルNature Communicationsに掲載された。
簡単にいうと、人間はにおいの記憶を空間ナビゲーションに役立てているということ。裏を返せば、ある空間に立ち入ったとき、関連するにおいの記憶がよみがえる、ことにも。
…これ以上展開するのは危険なのでやめておきます (; ^_^ A アセ…

思い出横丁(正式名:新宿西口商店街)のルーツは1946年ごろにできた闇市。
若いころ、まだそういった横丁が各所に残っていた時代においても、ここは踏み込むのにちょっと勇気が要った。
いまは商店会がネットで情報発信をするといった具合で、あのころとはだいぶ状況が違っている。

ラーメン「岐阜屋」はメディアにも登場する有名店だが、入るのはこれが2度目で、しかも最初に入ったのがこのブログ記事にもなっているくらい最近の話だ。

ビニールカーテンの仕切りの“裏口”
やはりこの横丁自体、若いころあまり得意ではなかったということ…?
だって、いまでこそ表通りでも珍しくない昼飲み客だが、昔そういう人々は一種近寄り難いオーラを放っていたのだから。

前回気づかなかったが、反対側にも出入り口がある。
というか、前回見つけたこのビニールカーテンの入り口は、どっちかというと裏口。
どうも客が少ないと思っていたが、1段低くなっている向こう側の空間はかなり盛り上がっているもよう。

線路際の表口はこんな感じ
注文はラーメン並420円。

表口はあらかた、どう見ても飲み客。
ラーメン1杯ササッと食べて帰る客に、この裏口は使い勝手がよい。日本橋「たいめいけん」のラーメンコーナーみたいなものだ(笑)。

ラーメンは鶏ガラか鶏油かのトリ風味が強く、ショウガでマスキングしてあるシンプルな組み立て。程よいうま味の優しい味わいだ。
ツルッとした平打ちのストレート麺が特徴的。
新宿は「長野屋」「岐阜屋」ときたので、次は北陸3県か山梨に引き返すか… と思ったら、裏口の斜向かいに「越後屋」というのがある。いや、その先には「埼玉屋」…
そういえば「但馬屋」という名店があるのも、この一角だ。

[DATA]
岐阜屋
東京都新宿区西新宿1-2-1
[Today's recommendation]


◆ 猫写真はこちら その1 その2 その3 ◆

https://youtu.be/WepLh_e6Tns
新宿西口 ション… もとい、思い出横丁は、もはや立派な観光スポットのようだ。
前に来たのが2年前で、そのときもそうだったが、外国人観光客がものすごく多い。

一方、日本人はどうだろう。
特に僕らより上の世代、この地に踏み込むことに抵抗のある人がいまだ一定数いるんじゃないだろうか。

ヒトの嗅覚同定と空間記憶は相互に関係しており両者は同じ脳領域に依存している、とする論文が昨秋、Nature Pub.のオンライン学術ジャーナルNature Communicationsに掲載された。
簡単にいうと、人間はにおいの記憶を空間ナビゲーションに役立てているということ。裏を返せば、ある空間に立ち入ったとき、関連するにおいの記憶がよみがえる、ことにも。
…これ以上展開するのは危険なのでやめておきます (; ^_^ A アセ…

思い出横丁(正式名:新宿西口商店街)のルーツは1946年ごろにできた闇市。
若いころ、まだそういった横丁が各所に残っていた時代においても、ここは踏み込むのにちょっと勇気が要った。
いまは商店会がネットで情報発信をするといった具合で、あのころとはだいぶ状況が違っている。

ラーメン「岐阜屋」はメディアにも登場する有名店だが、入るのはこれが2度目で、しかも最初に入ったのがこのブログ記事にもなっているくらい最近の話だ。

ビニールカーテンの仕切りの“裏口”
やはりこの横丁自体、若いころあまり得意ではなかったということ…?
だって、いまでこそ表通りでも珍しくない昼飲み客だが、昔そういう人々は一種近寄り難いオーラを放っていたのだから。

前回気づかなかったが、反対側にも出入り口がある。
というか、前回見つけたこのビニールカーテンの入り口は、どっちかというと裏口。
どうも客が少ないと思っていたが、1段低くなっている向こう側の空間はかなり盛り上がっているもよう。

線路際の表口はこんな感じ
注文はラーメン並420円。

表口はあらかた、どう見ても飲み客。
ラーメン1杯ササッと食べて帰る客に、この裏口は使い勝手がよい。日本橋「たいめいけん」のラーメンコーナーみたいなものだ(笑)。

ラーメンは鶏ガラか鶏油かのトリ風味が強く、ショウガでマスキングしてあるシンプルな組み立て。程よいうま味の優しい味わいだ。
ツルッとした平打ちのストレート麺が特徴的。
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新宿は「長野屋」「岐阜屋」ときたので、次は北陸3県か山梨に引き返すか… と思ったら、裏口の斜向かいに「越後屋」というのがある。いや、その先には「埼玉屋」…
そういえば「但馬屋」という名店があるのも、この一角だ。

[DATA]
岐阜屋
東京都新宿区西新宿1-2-1
[Today's recommendation]


◆ 猫写真はこちら その1 その2 その3 ◆

https://youtu.be/WepLh_e6Tns
思い出横丁ハシゴ麺 【若月】【岐阜屋】
2017.02.21
午前中、青山に所用があり、珍しく都心に出た。
青山・表参道・原宿に居場所はない、用が済んだら瘴気にあてられる前に立ち去らなければならない、ということで急いで新宿に。
体にまとわりついている異質な空気を中和しようとでもするように、知らず知らずのうちに先刻まで歩いていたおしゃれな街とは対極にある横丁に踏み込んでいた。
っていうか、はじめからそういう計画だったんだが。

思い出横丁中通り。かつては日本人でも嫌がる人が少なくなかったこの横丁だが、いまでは人気スポットで外国人観光客も多いらしい。
横丁のど真ん中らへん、左手の赤ちょうちんが本日の目的地、「若月」。
入り口の仕切りは透明ビニールカーテンだ。

お品書きのいちばん右、焼そば 並400円を注文。
お店のおかあさんは作り始める前に「大盛り?」と圧力をかけてきたが、ここは冷静に「並で」と答える。僕は初めて食べるものを大盛りにすることはまずない。

具はキャベツとモヤシのみ。紅ショウガと青のりのトッピング。
噛み応えのある太麺はもろに私好みで、味的には満足なんだけど、いかんせん量がかなり少ない。お母さんの誘導に素直に従うべきだったなと後悔しつつ、腹五分くらいで店を出る。

なんともモヤモヤしている私の耳元で悪魔がささやいた。
――ハシゴいけるんじゃね?
実は今日、2軒の候補で迷っていた。
それがこちら「岐阜屋」。

「若月」のすぐ先で、やっぱりビニールカーテン間仕切り。2部屋に分かれた変則的なつくりに「どうなってる?」とのぞいていたら、お店のお兄さんと目が合ってしまった。
「いらっしゃい、どうぞー」
腹をくくりました。
ずらりと並んだお品書き。ラーメン 並420円を注文。
昔ながらの鶏ガラスープに、具材はチャーシュー、メンマ、モヤシ、焼き海苔にネギ。今年食べたこのタイプでは、好み的には中盤やや上といったところ。まあ本日2食目だからハンディは認めるが。
で、若月もそうだったけど、客のほとんどが年配男性で、喫ビール率70%超えか? そういうパターンももう慣れた。

昼ごはんのハシゴは記憶にない、というかおそらく初めての経験。午前中の打ち合わせのプレッシャーからの解放感ゆえと思われるが、いい年してって感じはする。
しかしこれ、しめて820円。地元(北多摩)価格でたとえば半炒飯ラーメン平均862円(当社調べ)を考えれば、こういうパターンのほうが、2軒分の味を楽しめるってことでむしろお得なんじゃないかな。

[DATA]
〈若月〉(閉店)
東京都新宿区西新宿1-2-7
〈岐阜屋〉
東京都新宿区西新宿1-2-1



https://www.youtube.com/watch?v=yEJjepqoIO4
午前中、青山に所用があり、珍しく都心に出た。
青山・表参道・原宿に居場所はない、用が済んだら瘴気にあてられる前に立ち去らなければならない、ということで急いで新宿に。
体にまとわりついている異質な空気を中和しようとでもするように、知らず知らずのうちに先刻まで歩いていたおしゃれな街とは対極にある横丁に踏み込んでいた。
っていうか、はじめからそういう計画だったんだが。

思い出横丁中通り。かつては日本人でも嫌がる人が少なくなかったこの横丁だが、いまでは人気スポットで外国人観光客も多いらしい。
横丁のど真ん中らへん、左手の赤ちょうちんが本日の目的地、「若月」。
入り口の仕切りは透明ビニールカーテンだ。

お品書きのいちばん右、焼そば 並400円を注文。
お店のおかあさんは作り始める前に「大盛り?」と圧力をかけてきたが、ここは冷静に「並で」と答える。僕は初めて食べるものを大盛りにすることはまずない。

具はキャベツとモヤシのみ。紅ショウガと青のりのトッピング。
噛み応えのある太麺はもろに私好みで、味的には満足なんだけど、いかんせん量がかなり少ない。お母さんの誘導に素直に従うべきだったなと後悔しつつ、腹五分くらいで店を出る。

なんともモヤモヤしている私の耳元で悪魔がささやいた。
――ハシゴいけるんじゃね?
実は今日、2軒の候補で迷っていた。
それがこちら「岐阜屋」。

「若月」のすぐ先で、やっぱりビニールカーテン間仕切り。2部屋に分かれた変則的なつくりに「どうなってる?」とのぞいていたら、お店のお兄さんと目が合ってしまった。
「いらっしゃい、どうぞー」
腹をくくりました。
ずらりと並んだお品書き。ラーメン 並420円を注文。
昔ながらの鶏ガラスープに、具材はチャーシュー、メンマ、モヤシ、焼き海苔にネギ。今年食べたこのタイプでは、好み的には中盤やや上といったところ。まあ本日2食目だからハンディは認めるが。
で、若月もそうだったけど、客のほとんどが年配男性で、喫ビール率70%超えか? そういうパターンももう慣れた。

昼ごはんのハシゴは記憶にない、というかおそらく初めての経験。午前中の打ち合わせのプレッシャーからの解放感ゆえと思われるが、いい年してって感じはする。
しかしこれ、しめて820円。地元(北多摩)価格でたとえば半炒飯ラーメン平均862円(当社調べ)を考えれば、こういうパターンのほうが、2軒分の味を楽しめるってことでむしろお得なんじゃないかな。

[DATA]
〈若月〉(閉店)
東京都新宿区西新宿1-2-7
〈岐阜屋〉
東京都新宿区西新宿1-2-1



https://www.youtube.com/watch?v=yEJjepqoIO4