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出前バイクに導かれ… 【正来】

2017.12.11

 僕はじいさんの運転する出前バイクを見ると追いかける習性がある。
こんなとこ、入れたっけ? というような細い路地のずっと奥に謎の中華料理店が… というふうに知らない世界に導いてくれそうな、ファンタジーな予感がする。
クローゼットの奥にガス灯に照らされた雪景色が… という有名なファンタジー小説の導入部とはだいぶ趣を異にするが。


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以前、東村山駅西口の中華屋「松華」で食べたとき、店主はわれわれ3人分をこしらえたあと、なおすごい勢いで中華鍋をガコンガコンやって、岡持ちにセットして威勢よく出動した。
お店を出て、通行量の多いバス通りを避けて住宅街をぶらぶら歩いていると、狭い道で出前のカブが追い抜いていった。運転するじいさん、松華の店主とは違う人。カブは無人スタンドの前を過ぎクランクを抜けて橋の手前をバス通りへ。そのまま駅のほうに上っていって…、中華屋「正来」の前で停車。
とまあ、現実はこんな感じで、ナルニア国の中華屋にはそう簡単に連れていってはくれない。


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正来は注文の多い中華料理店である。出前の。
いや、内情は知らないが、配達に出たり戻ったりするところを通りすがりによく見かける。


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以前入ったときも注文の電話が鳴っていた。
やりとりを聞いていたツレが、
「中華丼ひとつぽっち配達してたら商売になんないね」
とボソリ。
本日も店の前にスーパーカブがないので、ただいま出動中。


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店内はフェイクレザーのローソファタイプの4人掛けボックス席が4。2階も使えるらしい。
外から1階の様子が見える路面店であるにもかかわらず入るのにけっこう勇気が要る、というお店のお2階。
想像力をかき立てられるというか、想像するのがはばかられるというか…。


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注文は中華丼750円。
お冷やを持って注文をとりに来たのはご高齢のお父さん。以前、サービス係はお母さんだったが、2時近いこともあってか1人シフトのもよう。
仕事はかなり速く、中華丼提供まで約5分。


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中華丼の具は、ハクサイ、ニンジン、ピーマン、タケノコ、キクラゲ、フクロタケ、ギンナン、カマボコ、ウズラ、豚肉の10種類。この具だくさんもうれしいが、ウズラの卵なんか2個も入ってるからなんだか得した気分。
けっこう甘めの味付けで、ゴマ油が香る。


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途中、ラー油を垂らしてみる。いまひとつピンとこない。
だいぶ少なくなってから、満を持して酢を投入。これはおいしい。やっぱり甘めのあんには酢なんだな。
料理人に対する敬意というか、なんとなく味の変化は終盤にするようにしているが、この場合もっと早い段階でやっちゃってもよかったかも、と思うくらいしっくりくる味になる。


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お父さんがお冷やをつぎにやって来る。
ん? 若返った?
さっきの人と同じ顔だと思うんだが、さっきより微妙に若い。
息子さんが出前先から戻ったと理解しようにも、親子ほど隔たってるかな…? というくらいにビミョー。


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お支払いに対応したのはビミョーなほうで、厨房にもう1人の気配。やっぱり出前から戻った説が有力。
外に出ると、カブがない。また別の謎が浮上。

先刻より異世界に迷い込んでいたのです。なんてね。


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[DATA]
正来
東京都東村山市野口町1-11-3



[Today's recommendation]

Come With Us The Chemical Brothers
The The Chemical Brothers
『Come With Us』

https://www.youtube.com/watch?v=0S43IwBF0uM



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◆ 猫写真はこちら


駅前の王道中華 【正来】

2017.03.20

 東村山駅西口の古びた中華屋さん。「西口店」となっているからかつてほかにも店舗があったんだろうけど、まるで思い浮かばない。っていうか、この現存の店自体、僕は最近まで認知していなかったように思う。
市内の中華屋・ラーメン屋完全制覇を目標に掲げた時点でこの店は浮上してきた。そして今回、その目標の一定の区切りとなった。もちろんわしの偏狭な基準で店を取捨選択しているのだから“不完全”もいいとこなんだが。


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お店のお母さんに迎えられる。僕らのほかに客はない。床に老酒のかめが並んでいる様子とかから、夜利用が多いのかもしれない。店内は予想どおり年季が入っている。座席はレザー調のソファ仕様だ。
「お二階へどうぞ」の張り紙。これは予想外だ。突然若い男性が現れてそのお二階方面へ消えた。ちゃんと跡取りのいる親子2代での経営なんだろうか。


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僕は五目メン800円。具はハクサイ、ニンジン、ピーマン、タケノコ、キクラゲ、かまぼこ、ナルト、伊達巻き、ウズラ、豚こま、チャーシューの11種類。かまぼこ、ナルト、ウズラが各2で、何だか得した気分になる。
塩味のあっさりスープで、実に懐かしい味わい。中学生のころデパートの食堂でこういうの食べたのを思い出した、ってぐらいに懐かしい。


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中華丼750円(妻)の具は五目メンとほぼ同じで、伊達巻き抜いてギンナンとフクロタケを追加。こちらは甘め・ごま油風味のしょうゆ味。お手本のような中華丼である。


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あとで入ってきた年配女性客のところに、ナスのミソ炒め定食ご飯少なめが運ばれてきた。
「ご飯多いかしら?」
「うーん… 多いわね」
「じゃ減らすから少なかったら言ってね」
と、気配りがすごい。
この店はこのようなワンプレート定食が充実している。

BGMは洋楽のインストゥルメンタル。ボズ・スキャッグスメロディをバックに中華メンって、なんか昭和の土曜のお昼っぽいとふと思った。


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[DATA]
正来
東京都東村山市野口町1-11-3


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