本と喫茶(とパスタとコーヒー) 【あぷれん堂】
2019.02.01
西武線八坂駅周辺にはこの5年ほどの間にいまどきのこじゃれたカフェやバルが相次いで出店している。
駅からショッピングプロムナード八坂に入ってすぐ左手には2016年9月オープンの「cafe moimoi」。その先100m、「八坂のダイニング HACHI」の店頭には“4th Anniversary 2/3~2/11 All Drinks 50% Off”の看板が。
さらに177m進むと、目的のお店がある

カフェ「あぷれん堂」は2015年12月オープン。
“三周年記念H. D. Revolution(ホットドリンク革命)”展開中である。

ほかのnew-comerのようなコジャレ感はそれほど感じられないが、通りすがりに瞥見するだけでも店内にはintelligenceのようなものが漂っている。
その一方、上の三周年記念など店先の掲示物は手づくり感いっぱい。

正面はガラス面が広く、上述のように店内の様子を外からうかがえ、どの時間帯も客入りがいい印象だが、1時すぎで先客なし。
いつもながら? 運がよい。

インテリジェンスの正体は本だ。奥の壁や調理場との仕切りのカウンター下が書架になっていて、世界の美術館、世界大百科事典、少年少女世界の名作文学といった全集ものをはじめ、いろんなジャンルの蔵書が並ぶ。
表のスタンド看板のキャッチコピーは“本と喫茶”である。

食事メニューは、生パスタ使用のスパゲティとトーストがメインのもよう。
カルボナーラ850円とグラタン(トースト付き)850円を注文。3種類から選べるトーストはバタートーストに。ドリンクが200円引きになるパスタセットにして(グラタンも対象)、2人ともブレンドコーヒーに。


ホールはけっこう広く、2人用テーブル4脚、6人用のローテーブル、8人掛けの大テーブルがゆったり配置。テーブルセットはいすの組み合わせをあえて不ぞろいにしてある。
BGMはJazz。チャーリー・パーカーとか、たぶんそのあたり。
エプロンのよく似合う喫茶店のマスター然とした… てか喫茶店のマスターなんだけど、店主1人体制。僕らのあとに入った女性客1人の計3人相手でも、いずれも食事利用となるとマスターは忙しそう。
手際はよくないが、逆に言えば実にていねいに作っているので、平穏な気持ちで待っていられる。

カルボナーラには“優しくワイルド”というキャッチが添えてあり、実はそれで躊躇したんだが(笑)、オーソドックスな内容。

ワイルドとは、濃厚さかな? もっちりの生パスタにねっとりソースが絡む。
たまたま一緒に頼んだグラタンにつくトーストでパスタソースをきれいにぬぐい取ったが、単品の場合どうするんだろう? こういうのを非常にもったいないと思うタチなのでモヤモヤするだろうな…。

グラタンはペンネのホワイトソース。
エビや鶏肉、野菜と具だくさんだ。トマトの酸味がいいアクセントになっている。

食後のコーヒー。
ブレンドだけで5種類あって、それぞれ和み、まろみ、読書、すっきり、味わいと名が付き、下にいくほど苦みが強くなるとのこと。酸味の有無も表示してあり、僕は酸味のない“すっきり”、相方はいちばん苦い“味わい”に。
どちらもさすがに喫茶店の味わいである。

子どものころ、世界の名作文学は片っ端から読んだし、平凡社の百科事典は世界へ開かれた扉だった。いまでいうインターネットのように何でも調べられた。
喫茶店で本を読む習慣がなくなって久しいかつての文学少年は、忘れ物を思い出したような気持ちがするのである。

[DATA]
あぷれん堂
東京都東村山市栄町2-37-8 都営栄町第4アパート101
[Today's recommendation]



https://www.youtube.com/watch?v=zqNTltOGh5c
西武線八坂駅周辺にはこの5年ほどの間にいまどきのこじゃれたカフェやバルが相次いで出店している。
駅からショッピングプロムナード八坂に入ってすぐ左手には2016年9月オープンの「cafe moimoi」。その先100m、「八坂のダイニング HACHI」の店頭には“4th Anniversary 2/3~2/11 All Drinks 50% Off”の看板が。
さらに177m進むと、目的のお店がある

カフェ「あぷれん堂」は2015年12月オープン。
“三周年記念H. D. Revolution(ホットドリンク革命)”展開中である。

ほかのnew-comerのようなコジャレ感はそれほど感じられないが、通りすがりに瞥見するだけでも店内にはintelligenceのようなものが漂っている。
その一方、上の三周年記念など店先の掲示物は手づくり感いっぱい。

正面はガラス面が広く、上述のように店内の様子を外からうかがえ、どの時間帯も客入りがいい印象だが、1時すぎで先客なし。
いつもながら? 運がよい。

インテリジェンスの正体は本だ。奥の壁や調理場との仕切りのカウンター下が書架になっていて、世界の美術館、世界大百科事典、少年少女世界の名作文学といった全集ものをはじめ、いろんなジャンルの蔵書が並ぶ。
表のスタンド看板のキャッチコピーは“本と喫茶”である。

食事メニューは、生パスタ使用のスパゲティとトーストがメインのもよう。
カルボナーラ850円とグラタン(トースト付き)850円を注文。3種類から選べるトーストはバタートーストに。ドリンクが200円引きになるパスタセットにして(グラタンも対象)、2人ともブレンドコーヒーに。


ホールはけっこう広く、2人用テーブル4脚、6人用のローテーブル、8人掛けの大テーブルがゆったり配置。テーブルセットはいすの組み合わせをあえて不ぞろいにしてある。
BGMはJazz。チャーリー・パーカーとか、たぶんそのあたり。
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エプロンのよく似合う喫茶店のマスター然とした… てか喫茶店のマスターなんだけど、店主1人体制。僕らのあとに入った女性客1人の計3人相手でも、いずれも食事利用となるとマスターは忙しそう。
手際はよくないが、逆に言えば実にていねいに作っているので、平穏な気持ちで待っていられる。

カルボナーラには“優しくワイルド”というキャッチが添えてあり、実はそれで躊躇したんだが(笑)、オーソドックスな内容。

ワイルドとは、濃厚さかな? もっちりの生パスタにねっとりソースが絡む。
たまたま一緒に頼んだグラタンにつくトーストでパスタソースをきれいにぬぐい取ったが、単品の場合どうするんだろう? こういうのを非常にもったいないと思うタチなのでモヤモヤするだろうな…。

グラタンはペンネのホワイトソース。
エビや鶏肉、野菜と具だくさんだ。トマトの酸味がいいアクセントになっている。

食後のコーヒー。
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ブレンドだけで5種類あって、それぞれ和み、まろみ、読書、すっきり、味わいと名が付き、下にいくほど苦みが強くなるとのこと。酸味の有無も表示してあり、僕は酸味のない“すっきり”、相方はいちばん苦い“味わい”に。
どちらもさすがに喫茶店の味わいである。

子どものころ、世界の名作文学は片っ端から読んだし、平凡社の百科事典は世界へ開かれた扉だった。いまでいうインターネットのように何でも調べられた。
喫茶店で本を読む習慣がなくなって久しいかつての文学少年は、忘れ物を思い出したような気持ちがするのである。

[DATA]
あぷれん堂
東京都東村山市栄町2-37-8 都営栄町第4アパート101
[Today's recommendation]



https://www.youtube.com/watch?v=zqNTltOGh5c