なんという高い技術! な熱々麺――寒い冬こそこんな麺⑤ 【燕京】
2018.02.16
今日は春節だっつーのに、冬物シリーズをしつこく継続。
この流れでこう来た以上、どうしてもこれだけは紹介させて… というのがあと1つ(たぶん)残ってる。
東久留米の中華店「燕京」のカントンメン。

同名の人気中華屋が狭山にあって、広東メンで有名。
両者に共通するのがレバー入りという点だ。
狭山の燕京に入ったことはないが、グルメサイト等の料理写真から判断するとレバー以外の具の種類や処理の仕方も似ているようなので、姉妹店のような気がする。
ちなみに燕京(えんきょう)とは中国・北京の別名。

以前の記事で、こちらのカントンメンについて次のように書いている。
――レバー入りのラーメンといえば東小金井「宝華」のレバニラソバがバカウマだが、こちらのレバー入りカントンメンもそれに負けないイッピンだと思う。

都道234号線の南沢交番前交差点の西はアーケード商店街の名残のような街並みで、古い長屋造りがいくつも残る。「燕京」は「とんかつ だるま」と二軒長屋に入っている。
くたびれた外観からは想像できないが、実は人気店。いつ来ても一定数お客さんが入っている。本日は1時半すぎで先客5名。
カウンターの奥のほうの席に着く。

僕の左頭上にテレビ。平昌オリンピックの実況中継が行われているもよう。
「羽生結弦が戦いの場に戻ってきました」と実況アナ。
…ん? これからやるの?
お客さんもお店のおかあさんも、みんなこっち見てる。
5日前の女子のときとまったく同じ状況だ。
視線を向けられるのも嫌だけど、女子のときと違っていまテレビに映っているのは負けちゃいけない人だ。僕はそういうプレッシャーのかかる場面が苦手。

「最初のジャンプは… 4回転サルコウ!」
ドワーッと、ものすごい歓声。成功したんだ…。
ハラハラしてテレビ見られない。たべものにも集中できない(カントンメン、すでに提供されてます)。
ショパンの『バラード第1番』、こういう乱暴な編集はどうかと思うな。変ホ長調の第2主題がソット・ヴォーチェのppで現れて変奏・展開される(Wikiコピペ)ところ(下の動画の3分過ぎ~4分過ぎ)、いちばんいいとこなんだからカットしちゃダメだろ…。
と、頭の中で憎まれ口を利いて、やり過ごそうとする。
「帰ってきました。強い羽生が戻ってきました!」
終わった? なんかよかったみたいじゃない?
「なんという精神力…!」
いやー、ごはん食べた気がしない(笑)。

でもこちらのカントンメン、やっぱり絶品。
オーソドックスなしょうゆラーメンの上に具材たっぷりのあんがかかる。あんかけの味付けはやや甘め。
具は豚レバーのほかに、白菜、小松菜、ネギ、ニンジン、キクラゲ、豚肉、エビ、ウズラの卵、なると、かまぼこ。
レバー以外、ほぼ淡白な食材ばかり。それでレバーの個性を生かしつつ味をまとめるのはセンスのなせる業かと。

これを書いている時点でフリーの演技を終え、羽生結弦は2大会連続の金メダルを決めている。
だから安心してこんなネタで書いていられる。
いやー、よかった。

[DATA]
燕京
東京都東久留米市幸町1-1-2
[Today's recommendation]

https://youtu.be/ecC7fjnFiuk


今日は春節だっつーのに、冬物シリーズをしつこく継続。
この流れでこう来た以上、どうしてもこれだけは紹介させて… というのがあと1つ(たぶん)残ってる。
東久留米の中華店「燕京」のカントンメン。

同名の人気中華屋が狭山にあって、広東メンで有名。
両者に共通するのがレバー入りという点だ。
狭山の燕京に入ったことはないが、グルメサイト等の料理写真から判断するとレバー以外の具の種類や処理の仕方も似ているようなので、姉妹店のような気がする。
ちなみに燕京(えんきょう)とは中国・北京の別名。

以前の記事で、こちらのカントンメンについて次のように書いている。
――レバー入りのラーメンといえば東小金井「宝華」のレバニラソバがバカウマだが、こちらのレバー入りカントンメンもそれに負けないイッピンだと思う。

都道234号線の南沢交番前交差点の西はアーケード商店街の名残のような街並みで、古い長屋造りがいくつも残る。「燕京」は「とんかつ だるま」と二軒長屋に入っている。
くたびれた外観からは想像できないが、実は人気店。いつ来ても一定数お客さんが入っている。本日は1時半すぎで先客5名。
カウンターの奥のほうの席に着く。

僕の左頭上にテレビ。平昌オリンピックの実況中継が行われているもよう。
「羽生結弦が戦いの場に戻ってきました」と実況アナ。
…ん? これからやるの?
お客さんもお店のおかあさんも、みんなこっち見てる。
5日前の女子のときとまったく同じ状況だ。
視線を向けられるのも嫌だけど、女子のときと違っていまテレビに映っているのは負けちゃいけない人だ。僕はそういうプレッシャーのかかる場面が苦手。

「最初のジャンプは… 4回転サルコウ!」
ドワーッと、ものすごい歓声。成功したんだ…。
ハラハラしてテレビ見られない。たべものにも集中できない(カントンメン、すでに提供されてます)。
ショパンの『バラード第1番』、こういう乱暴な編集はどうかと思うな。変ホ長調の第2主題がソット・ヴォーチェのppで現れて変奏・展開される(Wikiコピペ)ところ(下の動画の3分過ぎ~4分過ぎ)、いちばんいいとこなんだからカットしちゃダメだろ…。
と、頭の中で憎まれ口を利いて、やり過ごそうとする。
「帰ってきました。強い羽生が戻ってきました!」
終わった? なんかよかったみたいじゃない?
「なんという精神力…!」
いやー、ごはん食べた気がしない(笑)。

でもこちらのカントンメン、やっぱり絶品。
オーソドックスなしょうゆラーメンの上に具材たっぷりのあんがかかる。あんかけの味付けはやや甘め。
具は豚レバーのほかに、白菜、小松菜、ネギ、ニンジン、キクラゲ、豚肉、エビ、ウズラの卵、なると、かまぼこ。
レバー以外、ほぼ淡白な食材ばかり。それでレバーの個性を生かしつつ味をまとめるのはセンスのなせる業かと。

これを書いている時点でフリーの演技を終え、羽生結弦は2大会連続の金メダルを決めている。
だから安心してこんなネタで書いていられる。
いやー、よかった。

[DATA]
燕京
東京都東久留米市幸町1-1-2
[Today's recommendation]

https://youtu.be/ecC7fjnFiuk


鍋の力で香ばしく 【燕京】
2017.03.28
狭山に同名の人気店があって、広東メンで有名である。こちらの「燕京」もカントンメンは人気で、レバー入りという特徴やその他の具の種類もたぶん一致するので、のれん分けかと思われる。
レバー入りのラーメンといえば東小金井「宝華」のレバニラソバがバカウマだが、こちらのレバー入りカントンメンもそれに負けないイッピンだと思う。狭山は守備範囲から外れるので行ったことはない。

この店の印象は中華鍋に尽きる。
いくつかの火口にそれぞれ中華鍋がセットされていて、店主がその料理ごとに所定の位置でガコンガコンとやる。料理の順番は奥さんがカウンター奥の台に端から順に並べる器を見てわかるシステムになっている。一つの作業が終わったらただちにささらで流し、次のガコンガコンに取りかかる。ここは客の入りのいい店だから、ガコンガコンが終わらない。

ここでは便宜上、店主を「火の王(通称:料理大臣)」と呼ぶことにする。

前回隣の人が食べているのをみておいしそうだったチャーハン650円に。
具はチャーシュー、卵、ネギ、グリーンピース。
量はかなり多い。

中華鍋の鉄の匂いがいい感じに移って食欲をそそられる。
カントンメンやマーボー関係も、その中華鍋由来の香ばしさがここの特徴だ。セントラルキッチンで製造した食品は、絶対こうはいかない。
オーソドックスでレベルの高いチャーハンであった。

店を出て自転車の支度をしていると、店の中でまた次のガコンガコンが始まった。
信号を渡って向かいの歩道を走っていると、こっち側まで火の王(通称:料理大臣)のガコンガコンが聞こえてくるのだった。

[DATA]
燕京
東京都東久留米市幸町1-1-2
[Today's recommendation]

https://youtu.be/L18b3UQQ49I
狭山に同名の人気店があって、広東メンで有名である。こちらの「燕京」もカントンメンは人気で、レバー入りという特徴やその他の具の種類もたぶん一致するので、のれん分けかと思われる。
レバー入りのラーメンといえば東小金井「宝華」のレバニラソバがバカウマだが、こちらのレバー入りカントンメンもそれに負けないイッピンだと思う。狭山は守備範囲から外れるので行ったことはない。

この店の印象は中華鍋に尽きる。
いくつかの火口にそれぞれ中華鍋がセットされていて、店主がその料理ごとに所定の位置でガコンガコンとやる。料理の順番は奥さんがカウンター奥の台に端から順に並べる器を見てわかるシステムになっている。一つの作業が終わったらただちにささらで流し、次のガコンガコンに取りかかる。ここは客の入りのいい店だから、ガコンガコンが終わらない。

ここでは便宜上、店主を「火の王(通称:料理大臣)」と呼ぶことにする。

前回隣の人が食べているのをみておいしそうだったチャーハン650円に。
具はチャーシュー、卵、ネギ、グリーンピース。
量はかなり多い。

中華鍋の鉄の匂いがいい感じに移って食欲をそそられる。
カントンメンやマーボー関係も、その中華鍋由来の香ばしさがここの特徴だ。セントラルキッチンで製造した食品は、絶対こうはいかない。
オーソドックスでレベルの高いチャーハンであった。

店を出て自転車の支度をしていると、店の中でまた次のガコンガコンが始まった。
信号を渡って向かいの歩道を走っていると、こっち側まで火の王(通称:料理大臣)のガコンガコンが聞こえてくるのだった。

[DATA]
燕京
東京都東久留米市幸町1-1-2
[Today's recommendation]

https://youtu.be/L18b3UQQ49I