植物にも、ストーリー 【牧野記念庭園】
2022.06.23
――高知県出身の植物学者、牧野富太郎の生誕160年を記念して、高知県立牧野植物園は、牧野が育てたヒメアジサイを、かつて自宅があった東京の牧野記念庭園に半世紀ぶりに里帰りさせることにしました。(NHK NEWS WEB 2022/05/10)
というニュースを見て、その庭園はどこにあるんだろう… と調べてみたら、たまたま数日前に自転車で通ったところだった。初めて通った場所だけに、シンクロニシティを感じた。
1カ月後に続報。
――日本の植物学の父とも言われ、来年春からのNHKの連続テレビ小説『らんまん』の主人公のモデルにもなっている牧野富太郎が育てた「ヒメアジサイ」が、生前の自宅があった東京 練馬区の庭園で見ごろを迎えています。(NHK NEWS WEB 2022/06/15)
これはぜひ行ってみなければ。

「牧野記念庭園」は西武池袋線 大泉学園駅からほど近い閑静な住宅街にある。
今回は買い物の都合等で「リヴィン オズ大泉店」に車を止め、そこから歩いて庭園へ。

大泉学園駅南口ロータリー

学芸大通り 牧野庭園前交差点を右へ

閑静な住宅街に「牧野記念庭園」がある
牧野富太郎は“日本の植物学の父”と称される近代植物分類学の権威で、植物標本50万点、命名植物1500種類という偉業を残した。

キンモクセイ、ケヤキ、ヤマザクラ、オオイヌノフグリ、ハルジオン… と、命名植物は身近にもたくさんある。
『牧野日本植物図鑑』をはじめ図書館で“牧野”と付く図鑑を手に取ったことのある人も多いのではないだろうか。
詳しくは、来年春スタートのNHK朝ドラで(笑)。
講習室では企画展に合わせた講演会や講座などが行われる
面白いのが書屋展示室で、建物内部に牧野博士の書斎と書庫の一部が保存されている。
つまりこの建物は“鞘堂”であり、書屋は国宝・中尊寺金色堂のごとく手厚い保護のもとにある。
書屋展示室
今回の目的はアジサイ。
もとは個人宅で広い庭園ではないが、さまざまなアジサイが花を咲かせていた。

ニュースで報じられていたヒメアジサイ
ナデシコガクアジサイ(左) ウズアジサイ(右)
左はベニガクアジサイ、右はプレートがないので不明
ところで、僕は牧野富太郎博士に関するエピソードを一つ、個人的に知っている。
30数年前に勤めていた神田の化学系出版社で、企業引退後フリーライターとして関わっておられたMSさん(故人)に聞いた話。
――MSさんが東北大学の学生時代の戦後まもなく、友人4人で吾妻山登山をしたときのこと、泊まる予定の山小屋が混んでいて3人分しかスペースがない。山小屋の主人が言うには、偉い先生が個室に泊まっていて、1人だけなら同室させてもよいとおっしゃっている。で、ジャンケンに負けたMSさんが個室行きに。その偉い先生というのが、吾妻山でフィールドワークをしていた牧野富太郎博士だった。
化学畑のMSさんはその名前にさほど価値を見いだしていない話しぶりだったが、植物好きの僕はたいそう驚かされたのだった。

記念館
博士がフィールドワークで使った収集道具や描写道具などが展示されている
朝ドラ『らんまん』にそんなエピソードが出てこないかと、ひそかに期待している。
出てこないだろうな… (6 ̄  ̄)
さて昼ごはん、駅のほうに戻って探すとしますか…。
(つづく)

[DATA]
牧野記念庭園
東京都練馬区東大泉6-34-4
http://www.makinoteien.jp/
https://www.instagram.com/makinomemorialgarden/
[Today's recommendation]



https://youtu.be/djgsOrrqzLE
https://youtu.be/b5FTQVdEsKA
https://youtu.be/5qrIKoRrhgI
https://youtu.be/Zj3Tbca7XHo
――高知県出身の植物学者、牧野富太郎の生誕160年を記念して、高知県立牧野植物園は、牧野が育てたヒメアジサイを、かつて自宅があった東京の牧野記念庭園に半世紀ぶりに里帰りさせることにしました。(NHK NEWS WEB 2022/05/10)
というニュースを見て、その庭園はどこにあるんだろう… と調べてみたら、たまたま数日前に自転車で通ったところだった。初めて通った場所だけに、シンクロニシティを感じた。
1カ月後に続報。
――日本の植物学の父とも言われ、来年春からのNHKの連続テレビ小説『らんまん』の主人公のモデルにもなっている牧野富太郎が育てた「ヒメアジサイ」が、生前の自宅があった東京 練馬区の庭園で見ごろを迎えています。(NHK NEWS WEB 2022/06/15)
これはぜひ行ってみなければ。

「牧野記念庭園」は西武池袋線 大泉学園駅からほど近い閑静な住宅街にある。
今回は買い物の都合等で「リヴィン オズ大泉店」に車を止め、そこから歩いて庭園へ。

大泉学園駅南口ロータリー

学芸大通り 牧野庭園前交差点を右へ

閑静な住宅街に「牧野記念庭園」がある
牧野富太郎は“日本の植物学の父”と称される近代植物分類学の権威で、植物標本50万点、命名植物1500種類という偉業を残した。

キンモクセイ、ケヤキ、ヤマザクラ、オオイヌノフグリ、ハルジオン… と、命名植物は身近にもたくさんある。
『牧野日本植物図鑑』をはじめ図書館で“牧野”と付く図鑑を手に取ったことのある人も多いのではないだろうか。
詳しくは、来年春スタートのNHK朝ドラで(笑)。

面白いのが書屋展示室で、建物内部に牧野博士の書斎と書庫の一部が保存されている。
つまりこの建物は“鞘堂”であり、書屋は国宝・中尊寺金色堂のごとく手厚い保護のもとにある。
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今回の目的はアジサイ。
もとは個人宅で広い庭園ではないが、さまざまなアジサイが花を咲かせていた。

ニュースで報じられていたヒメアジサイ
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ところで、僕は牧野富太郎博士に関するエピソードを一つ、個人的に知っている。
30数年前に勤めていた神田の化学系出版社で、企業引退後フリーライターとして関わっておられたMSさん(故人)に聞いた話。
――MSさんが東北大学の学生時代の戦後まもなく、友人4人で吾妻山登山をしたときのこと、泊まる予定の山小屋が混んでいて3人分しかスペースがない。山小屋の主人が言うには、偉い先生が個室に泊まっていて、1人だけなら同室させてもよいとおっしゃっている。で、ジャンケンに負けたMSさんが個室行きに。その偉い先生というのが、吾妻山でフィールドワークをしていた牧野富太郎博士だった。
化学畑のMSさんはその名前にさほど価値を見いだしていない話しぶりだったが、植物好きの僕はたいそう驚かされたのだった。

記念館
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朝ドラ『らんまん』にそんなエピソードが出てこないかと、ひそかに期待している。
出てこないだろうな… (6 ̄  ̄)
さて昼ごはん、駅のほうに戻って探すとしますか…。
(つづく)

[DATA]
牧野記念庭園
東京都練馬区東大泉6-34-4


[Today's recommendation]



https://youtu.be/djgsOrrqzLE
https://youtu.be/b5FTQVdEsKA
https://youtu.be/5qrIKoRrhgI
https://youtu.be/Zj3Tbca7XHo
自然を生かした園内に250品種! ――吹上しょうぶ公園
2022.06.12
塩船観音寺、愛宕神社に続く青梅市の花の名所シリーズ。
吹上しょうぶ公園は青梅市街地の北に連なる霞丘陵の谷あい(谷戸)に位置し、谷戸の貴重な自然環境の保全を目的に整備された。地理的には塩船観音寺の谷戸の西隣にあたる。
――霞丘陵の一角、勝沼城跡歴史環境保全地域に囲まれた谷戸と、その周辺の環境資源を積極的に活かし、ハナショウブを主体とした公園として整備しています。(青梅市HPより)
JR青梅線 東青梅駅近くの青梅市役所仮設駐車場に車を止めて歩いて向かう。
せっかくだから街歩きも兼ねようというわけだが、着いてみると公園の駐車場はすでに満車。正解正解!
3年ぶりとなる「吹上花しょうぶまつり」開催期間につき入園料を払って入園(中学生以上200円)。
なお、花しょうぶまつりは6月26日(日)まで開催。
約2.1haの園内には約250品種のハナショウブが植えられている。
尾根に抱かれた谷戸という地形から、建物が視界に入らず花を観賞するには最適な環境というのがこちらの売り。
ところで花菖蒲園というと池や湿地をイメージするが、日本原産のアヤメ科アヤメ属(Iris)のうち、カキツバタは水生植物だがアヤメは陸生、ノハナショウブ(ハナショウブの原種)はその中間の環境に分布する。
したがって水につかりっ放しの状態はハナショウブにとって好ましいわけではなく、多くの公園で水が張られているのは“絵づくり”のためらしい。
この公園では開花時期でも水のない畑状態で管理されており、本来の生育環境に近い状態のハナショウブが見られるという。
ぐるっと見て回って、時刻は11:30。
園内は飲食禁止だが、出口を出た駐車場まわりにはいくつかフードカーが出ている。
(つづく)
[DATA]
吹上しょうぶ公園
東京都青梅市吹上425番地
https://www.city.ome.tokyo.jp/soshiki/24/124.html
[Today's recommendation]



https://youtu.be/eUquh5xTP4M


塩船観音寺、愛宕神社に続く青梅市の花の名所シリーズ。
吹上しょうぶ公園は青梅市街地の北に連なる霞丘陵の谷あい(谷戸)に位置し、谷戸の貴重な自然環境の保全を目的に整備された。地理的には塩船観音寺の谷戸の西隣にあたる。
――霞丘陵の一角、勝沼城跡歴史環境保全地域に囲まれた谷戸と、その周辺の環境資源を積極的に活かし、ハナショウブを主体とした公園として整備しています。(青梅市HPより)
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JR青梅線 東青梅駅近くの青梅市役所仮設駐車場に車を止めて歩いて向かう。
せっかくだから街歩きも兼ねようというわけだが、着いてみると公園の駐車場はすでに満車。正解正解!
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3年ぶりとなる「吹上花しょうぶまつり」開催期間につき入園料を払って入園(中学生以上200円)。
なお、花しょうぶまつりは6月26日(日)まで開催。
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約2.1haの園内には約250品種のハナショウブが植えられている。
尾根に抱かれた谷戸という地形から、建物が視界に入らず花を観賞するには最適な環境というのがこちらの売り。
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ところで花菖蒲園というと池や湿地をイメージするが、日本原産のアヤメ科アヤメ属(Iris)のうち、カキツバタは水生植物だがアヤメは陸生、ノハナショウブ(ハナショウブの原種)はその中間の環境に分布する。
したがって水につかりっ放しの状態はハナショウブにとって好ましいわけではなく、多くの公園で水が張られているのは“絵づくり”のためらしい。
この公園では開花時期でも水のない畑状態で管理されており、本来の生育環境に近い状態のハナショウブが見られるという。
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ぐるっと見て回って、時刻は11:30。
園内は飲食禁止だが、出口を出た駐車場まわりにはいくつかフードカーが出ている。
(つづく)
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[DATA]
吹上しょうぶ公園
東京都青梅市吹上425番地

[Today's recommendation]



https://youtu.be/eUquh5xTP4M


希少植物の宝庫 ――野川公園自然観察園
2022.04.17
昨日に続いて自転車でちょい遠出。
漠然と、(しばらく行ってない)調布にでも行ってみようかな… という感じ。
天文台通りを南下している途中、野川の崖線下にカタクリの自生地があったことを思い出した。
もちろんカタクリの時期はとっくに終わっているが、ほかにも見るべき植物があったような気がする。
ICUの下あたりだったような気がする。
戻る形になるが、ICUを回り込むように崖線下に下りると、そこは武蔵野公園と野川公園の境目の、よく通る場所だった。
さっき思い出したのはここではなかったが、ここはここで見ておきたいものがある。
2年前、Instagramにオドリコソウの写真を上げたとき、“東京で見られる場所を2カ所しか知らない”と書いている。
その一つがここ。
ちょうどタイミングもよさそうだしオドリコソウでも見ていくか… とちょっと寄り道のつもりが……
オドリコソウは園外にはみ出すほどの大群落を形成している。
ほかにさまざまな希少な植物が花の見ごろを迎えている。
時を忘れて写真を撮りまくってしまった(iPhoneだけど)。
左上から、オドリコソウ、マルバスミレ、ホタルカズラ、イチリンソウ、ニリンソウ、ジュウニヒトエ、ラショウモンカズラ、カントウタンポポ、サクラソウ、ホウチャクソウ、ヤマブキソウ
気がつけば1時近く。
腹が、減った……
(つづく)
[DATA]
野川公園自然観察園
東京都小金井市東町1-6
https://musashinoparks.com/kouen/nogawa/
[Today's recommendation]



https://youtu.be/JcysRctkyt8


次号予告
昨日に続いて自転車でちょい遠出。
漠然と、(しばらく行ってない)調布にでも行ってみようかな… という感じ。
天文台通りを南下している途中、野川の崖線下にカタクリの自生地があったことを思い出した。
もちろんカタクリの時期はとっくに終わっているが、ほかにも見るべき植物があったような気がする。
ICUの下あたりだったような気がする。
戻る形になるが、ICUを回り込むように崖線下に下りると、そこは武蔵野公園と野川公園の境目の、よく通る場所だった。
さっき思い出したのはここではなかったが、ここはここで見ておきたいものがある。
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2年前、Instagramにオドリコソウの写真を上げたとき、“東京で見られる場所を2カ所しか知らない”と書いている。
その一つがここ。
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ちょうどタイミングもよさそうだしオドリコソウでも見ていくか… とちょっと寄り道のつもりが……
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オドリコソウは園外にはみ出すほどの大群落を形成している。
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ほかにさまざまな希少な植物が花の見ごろを迎えている。
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時を忘れて写真を撮りまくってしまった(iPhoneだけど)。
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気がつけば1時近く。
腹が、減った……
(つづく)
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[DATA]
野川公園自然観察園
東京都小金井市東町1-6

[Today's recommendation]



https://youtu.be/JcysRctkyt8


次号予告
もう一つのムーミン谷 ――トーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園
2022.03.05
飯能市と聞いて何が思い浮かぶだろう。
「ムーミンバレーパーク」が圧倒的多数回答じゃないだろうか。
2019年に開園したそのテーマパークのことは情報に疎い自分でも知っている。
実は飯能市にはもう一つムーミンパークがあることをご存知だろうか。
その名も「トーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園」。
小説『ムーミン』シリーズ原作者の名を冠した飯能市の運営する都市公園である。

「トーベ・ヤンソンあけぼの~」の名前はインスタ投稿などでよく目にしていたが、「ムーミンバレー~」と同一視していた。
上に“知っている”と書いているのは存在を知っているという意味で、実は正式名称すら知らなかった。つまりあまり興味がなかったと。
テーマパークに興味がない。興味がないうえに料金が高いとくれば、まず入る機会は訪れない。
しかし子どものころからムーミン好きで、「ムーミンバレー~」は、あまり興味はないが気になる存在ではあった。

「トーベ・ヤンソンあけぼの~」がまったく別物であることを知ったのが2週間前。娘を誘うのにGoogleマップを見ながら行き先を考えていたとき、全然場所が違うことに気づいた。娘もやはりムーミン好きで、ちょうどいいかも… と調べてみると、市の運営する無料の公園であると。過剰な演出もなさそうで、がぜん興味が湧いた次第。
「きのこの家」(左)と「子ども劇場」(右)
実はこっちのほうが古く、1997年開園。
ムーミンのキャラクター人形などは設置されておらず、作品の世界観を体感するというコンセプトだ。
「子ども劇場」にある公園管理事務所で「きのこの家」入場整理券を配布している。
早い時間だったので混雑していないだろうと、まずはこの目玉施設に入ってみることに。
小さな入り口で靴を脱ぐ。
なぜ? と思ったが、入ってみて納得。木の床がとても気持ちいいのだ。
建売住宅のわが家のフローリングとはぜーんぜん違う本物感。足の裏を通して木の重厚感と温かみが伝わってくる。
同様にすべての施設が土足禁止であった。
建物の中は、テーブルもキャビネットも、壁、柱、手すり、どれをとっても偽物がない。
シンプルで質のいい年代物で構成されている。
「きのこの家」内部:入り口
1階
らせん階段から
2階?
屋根裏部屋?
地下
「きのこの家」を出て園内を歩く。
丘陵の斜面を生かした水路や池も売りのようだが、池底改修工事で水が抜かれていてちょっと残念。
公園内にあるオブジェは重厚かつ優美。
児童公園でありながら決して手を抜いていない。
分厚い鉄なのに曲線に仕上げたり木と組み合わせたりすることで優しさが吹き込まれる。
「森の家」
「きのこの家」と並ぶメイン施設、トーベ・ヤンソン資料館「森の家」へ。
1階はトーベ・ヤンソンに関する展示、2階は図書コーナー(現在はコロナの関係か本が少ない)。
飯能の特産である“西川材”のヒノキの丸太が見事な壁。波打つような曲線はシンプルなだけに圧巻である。
天井から降り注ぐ光があたたかい。
「森の家」の裏は“あけぼの・桜山・万葉ハイキングコース”の登り口となっている。
どちらかというと山歩きをメインに考えていたので登り始めたが、あまりに急坂で…。
コロナ禍で平たんなところばかり歩いていただけに、いきなりこの角度は無理無理 ヾノ・ω・`) ムリムリ♪
早々に引き返しました。
となると、あとは昼ごはんかなぁ…。
(つづく)
[DATA]
トーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園
埼玉県飯能市阿須893-1
https://hanno-city.info/akebono/
[Today's recommendation]



https://youtu.be/X3_H5YlgKFU
飯能市と聞いて何が思い浮かぶだろう。
「ムーミンバレーパーク」が圧倒的多数回答じゃないだろうか。
2019年に開園したそのテーマパークのことは情報に疎い自分でも知っている。
実は飯能市にはもう一つムーミンパークがあることをご存知だろうか。
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その名も「トーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園」。
小説『ムーミン』シリーズ原作者の名を冠した飯能市の運営する都市公園である。

「トーベ・ヤンソンあけぼの~」の名前はインスタ投稿などでよく目にしていたが、「ムーミンバレー~」と同一視していた。
上に“知っている”と書いているのは存在を知っているという意味で、実は正式名称すら知らなかった。つまりあまり興味がなかったと。
テーマパークに興味がない。興味がないうえに料金が高いとくれば、まず入る機会は訪れない。
しかし子どものころからムーミン好きで、「ムーミンバレー~」は、あまり興味はないが気になる存在ではあった。

「トーベ・ヤンソンあけぼの~」がまったく別物であることを知ったのが2週間前。娘を誘うのにGoogleマップを見ながら行き先を考えていたとき、全然場所が違うことに気づいた。娘もやはりムーミン好きで、ちょうどいいかも… と調べてみると、市の運営する無料の公園であると。過剰な演出もなさそうで、がぜん興味が湧いた次第。
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実はこっちのほうが古く、1997年開園。
ムーミンのキャラクター人形などは設置されておらず、作品の世界観を体感するというコンセプトだ。
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「子ども劇場」にある公園管理事務所で「きのこの家」入場整理券を配布している。
早い時間だったので混雑していないだろうと、まずはこの目玉施設に入ってみることに。
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小さな入り口で靴を脱ぐ。
なぜ? と思ったが、入ってみて納得。木の床がとても気持ちいいのだ。
建売住宅のわが家のフローリングとはぜーんぜん違う本物感。足の裏を通して木の重厚感と温かみが伝わってくる。
同様にすべての施設が土足禁止であった。
建物の中は、テーブルもキャビネットも、壁、柱、手すり、どれをとっても偽物がない。
シンプルで質のいい年代物で構成されている。
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「きのこの家」を出て園内を歩く。
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丘陵の斜面を生かした水路や池も売りのようだが、池底改修工事で水が抜かれていてちょっと残念。
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公園内にあるオブジェは重厚かつ優美。
児童公園でありながら決して手を抜いていない。
分厚い鉄なのに曲線に仕上げたり木と組み合わせたりすることで優しさが吹き込まれる。
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「きのこの家」と並ぶメイン施設、トーベ・ヤンソン資料館「森の家」へ。
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1階はトーベ・ヤンソンに関する展示、2階は図書コーナー(現在はコロナの関係か本が少ない)。
飯能の特産である“西川材”のヒノキの丸太が見事な壁。波打つような曲線はシンプルなだけに圧巻である。
天井から降り注ぐ光があたたかい。
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「森の家」の裏は“あけぼの・桜山・万葉ハイキングコース”の登り口となっている。
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どちらかというと山歩きをメインに考えていたので登り始めたが、あまりに急坂で…。
コロナ禍で平たんなところばかり歩いていただけに、いきなりこの角度は無理無理 ヾノ・ω・`) ムリムリ♪
早々に引き返しました。
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となると、あとは昼ごはんかなぁ…。
(つづく)
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[DATA]
トーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園
埼玉県飯能市阿須893-1

[Today's recommendation]



https://youtu.be/X3_H5YlgKFU