カモナ・マイ… 【おじゃんせ】
2018.10.07
花小金井駅南口のせいぶ通りにある居酒屋&定食屋「おじゃんせ」。ハナコ周辺でも特に入りにくいオーラを強くまとうお店である。
一度思い切ってドアを開けてみたことがあったが、入ってすぐのカウンター席に座っている若い男の子が、いまお母さんがいないからできるかどうかわからない、と。ケータイで確かめてくれ、やっぱりできない、と。
家…? って感じで、いちだんとハードルが高くなったという経緯がある。

本日も相方がおそるおそるのぞき込み、通りの向かいに及び腰で待機しているワタクシにOKサインを送ってくるという、テレビのアポなし旅番組のようなドタバタなプロセスを踏んで入店 (; ̄ー ̄A ヒヤヒヤ…

店内にはご高齢のお店のおかあさんと、左手の上がり席でわしらに見向きもせずテレビ見てる客なのか関係者なのか判別不能な高齢男性。
その横のテーブル席に上がらせてもらう。

ていうか、カウンターには5~6脚いすが置いてあるが、天板まわりが雑然としていて、せいぜい3人までしか座れない。小上がりの奥のテーブルは、男性(どうやら店主らしい)専用席のようにも見える。
2人組以上で利用する場合、その座卓ぐらいしか使えそうにないのだ。
表に張ってあったランチメニューというようなものが店内になく、おかあさんが口頭で、「焼きそば、焼きうどん、焼き魚定食、ギョーザ定食…」。壁の短冊を指して「ここにあるのはだいたいできますけど」
400円という屋台価格の焼きそばと、自家製というところにひかれるギョーザ定食600円を注文。

お店のおとうさんらしき人はずっと客に背を向けたまま『NHKのど自慢』を鑑賞なさっているわけだが、五木ひろしが終わって結果発表みたいのがあって、ようやく1時のニュースが始まって、ヤレヤレ… と安心していると、おもむろにリモコンでチャンネル変えられた。
あっけにとられ、ふと向き直るとカウンターの中で調理中のおかあさんと目が合い、プッと噴き出されてしまった。よっぽどマヌケな顔していたに違いない。

気配に気づいて振り向いたおとうさん、屈託のない笑顔で「これ、案外おもしろいんですよ」と。
テレビでは、文枝師匠が「いらっしゃ~い♪」
ううむ…
どこかよそんちにおじゃましてる感、マックス…(笑)。

焼きそばは予想以上にボリュームがあって、野菜もたっぷり。
たまたま2日続けて同じような焼きそばを食べているが、値段は昨日が倍近くした。

ギョーザも大きめ… というか太ってる。餡がみっしり詰まっている。
肉率の高い餡だが、ニンニクとニラのパンチがけっこう強い。
焼きそばもギョーザも、家庭的というより駅前大衆食堂などを思い出させるような、懐かしさいっぱいの味わいである。

気さくでしっかり者っぽいおかあさんと、実に人のよさそうなおとうさんのご夫婦。
たべもの屋を始めて22年、それ以前はリサイクルショップで、合わせて40年以上この地で商売している。

「どうして“せいぶ通り”っていうんです?」と聞いてみた。
昔、このお店のマンションの場所にボウリング場があり、その上だか裏だかに名前に「せいぶ(西武?)」と付く料理屋があったそうだ。お店はとっくになくなっているが、通りの名として残っている、と。
いまは昔ほどのにぎわいはない。嘉悦大学ができたが、最近の学生はあまりお店に入らない。中国人留学生が多く、うちのお客さんにも何人かいて、お父さんが日本語を教えた ―― とおかあさん。
「3人ほど教えました」とおとうさん。

“おじゃんせ”は鹿児島弁で、“いらっしゃ~い♪”
まるで商売っ気なく、Everybody's WelcomeでCome On A My Houseな食堂なのであった。

[DATA]
おじゃんせ
東京都小平市花小金井南町2-18-3
[Today's recommendation]

https://www.youtube.com/watch?v=mriXncI96lw


野生ランの名花2種
アマクサコラン(天草小蘭、Cymbidium koran)
ヘツカラン(辺塚蘭、Cymbidium dayanum)
日本には75属230種のラン科植物がある。
観賞価値の高いものが多く、エビネ属(Calanthe)、セッコク属(Dendrobium)、シュンラン属(Cymbidium)など、古くから盛んに栽培されている。一方、乱獲により野生絶滅状態の種も少なくない。
アマクサコラン(天草小蘭、Cymbidium koran)、ヘツカラン(辺塚蘭、Cymbidium dayanum)は、ともに九州の一部の地域に自生する。
花小金井駅南口のせいぶ通りにある居酒屋&定食屋「おじゃんせ」。ハナコ周辺でも特に入りにくいオーラを強くまとうお店である。
一度思い切ってドアを開けてみたことがあったが、入ってすぐのカウンター席に座っている若い男の子が、いまお母さんがいないからできるかどうかわからない、と。ケータイで確かめてくれ、やっぱりできない、と。
家…? って感じで、いちだんとハードルが高くなったという経緯がある。

本日も相方がおそるおそるのぞき込み、通りの向かいに及び腰で待機しているワタクシにOKサインを送ってくるという、テレビのアポなし旅番組のようなドタバタなプロセスを踏んで入店 (; ̄ー ̄A ヒヤヒヤ…

店内にはご高齢のお店のおかあさんと、左手の上がり席でわしらに見向きもせずテレビ見てる客なのか関係者なのか判別不能な高齢男性。
その横のテーブル席に上がらせてもらう。

ていうか、カウンターには5~6脚いすが置いてあるが、天板まわりが雑然としていて、せいぜい3人までしか座れない。小上がりの奥のテーブルは、男性(どうやら店主らしい)専用席のようにも見える。
2人組以上で利用する場合、その座卓ぐらいしか使えそうにないのだ。
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表に張ってあったランチメニューというようなものが店内になく、おかあさんが口頭で、「焼きそば、焼きうどん、焼き魚定食、ギョーザ定食…」。壁の短冊を指して「ここにあるのはだいたいできますけど」
400円という屋台価格の焼きそばと、自家製というところにひかれるギョーザ定食600円を注文。

お店のおとうさんらしき人はずっと客に背を向けたまま『NHKのど自慢』を鑑賞なさっているわけだが、五木ひろしが終わって結果発表みたいのがあって、ようやく1時のニュースが始まって、ヤレヤレ… と安心していると、おもむろにリモコンでチャンネル変えられた。
あっけにとられ、ふと向き直るとカウンターの中で調理中のおかあさんと目が合い、プッと噴き出されてしまった。よっぽどマヌケな顔していたに違いない。

気配に気づいて振り向いたおとうさん、屈託のない笑顔で「これ、案外おもしろいんですよ」と。
テレビでは、文枝師匠が「いらっしゃ~い♪」
ううむ…
どこかよそんちにおじゃましてる感、マックス…(笑)。

焼きそばは予想以上にボリュームがあって、野菜もたっぷり。
たまたま2日続けて同じような焼きそばを食べているが、値段は昨日が倍近くした。

ギョーザも大きめ… というか太ってる。餡がみっしり詰まっている。
肉率の高い餡だが、ニンニクとニラのパンチがけっこう強い。
焼きそばもギョーザも、家庭的というより駅前大衆食堂などを思い出させるような、懐かしさいっぱいの味わいである。

気さくでしっかり者っぽいおかあさんと、実に人のよさそうなおとうさんのご夫婦。
たべもの屋を始めて22年、それ以前はリサイクルショップで、合わせて40年以上この地で商売している。

「どうして“せいぶ通り”っていうんです?」と聞いてみた。
昔、このお店のマンションの場所にボウリング場があり、その上だか裏だかに名前に「せいぶ(西武?)」と付く料理屋があったそうだ。お店はとっくになくなっているが、通りの名として残っている、と。
いまは昔ほどのにぎわいはない。嘉悦大学ができたが、最近の学生はあまりお店に入らない。中国人留学生が多く、うちのお客さんにも何人かいて、お父さんが日本語を教えた ―― とおかあさん。
「3人ほど教えました」とおとうさん。

“おじゃんせ”は鹿児島弁で、“いらっしゃ~い♪”
まるで商売っ気なく、Everybody's WelcomeでCome On A My Houseな食堂なのであった。

[DATA]
おじゃんせ
東京都小平市花小金井南町2-18-3
[Today's recommendation]

https://www.youtube.com/watch?v=mriXncI96lw



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ヘツカラン(辺塚蘭、Cymbidium dayanum)
日本には75属230種のラン科植物がある。
観賞価値の高いものが多く、エビネ属(Calanthe)、セッコク属(Dendrobium)、シュンラン属(Cymbidium)など、古くから盛んに栽培されている。一方、乱獲により野生絶滅状態の種も少なくない。
アマクサコラン(天草小蘭、Cymbidium koran)、ヘツカラン(辺塚蘭、Cymbidium dayanum)は、ともに九州の一部の地域に自生する。