ケーキ屋さんの本格&ヘルシーカレーランチ 【菓子工房pure】
2018.07.04
日本海にある台風7号に向かって南寄りの強い風が吹くなか、小金井街道のラーメン「魁力屋」の前を走っていると、広い駐車場の隅っこにそそられる字ヅラの幟がはためいている。
“牛すじカレー”
それはラーメン屋のものではなく、駐車場共有っぽい隣のビルの1Fのお店の幟である。
そのお店はケーキ屋さん。

ケーキ屋は気安い存在とは言い難いので、1人のときに入ろうとは思わない。なのでそのまま通り過ぎたが、幟が頭から離れない。
ケーキ屋さんのカレー。
ちょっとオシャレな、女子による女子のための… というイメージのお店。それがなぜカレーなのか?
滝山東交差点を過ぎたところで引き返しました。

1時半近いにもかかわらず駐車場には多くの車。ほとんどが「魁力屋」の客と思われる。何とはなしに、駐車場一帯にオッサン感が漂っている。
一瞬の後ろめたさ。
おっさんの聖地に背を向けて、こじゃれたケーキ屋に入ろうというのである。同期の飲み会すっぽかして若い女子社員の食事会に参加するようでもある。裏切者の烙印… 的な?
でもそんなとき、僕は平気で同志を裏切る。
ヘーキヘーキ(笑)。
ということで、京都北白川元祖背脂醤油ラーメンを尻目に「菓子工房pure」へ。

入って左手がケーキショーケースや焼き菓子の棚、その奥が工房。
右手の窓際には、歩道に面して4席、駐車場側に2席のL字カウンターが取り付けてあり、それがイートインコーナーのもよう。
和風牛スジカレーは、サラダ、温玉付きで1000円(先払い)。
若い女性店員さんにお支払いをして、カウンターの左端に座って待つ。

あとでfacebookで確認したところ、「国産黒毛和牛の和風牛スジカレー始めました🎵」の投稿は6月15日付。
まだ始めて間もないようだ。
日当たりのよいカウンターの窓際には多肉植物のミニポットが並び、駐車場側の窓には格子ラックをしつらえ値札の付いたハンドメイドアクセサリーや動物ぽんぽんが飾ってある。

カレーが来ない。
なんだか落ち着かなくなってきた。
かわいい&おしゃれな小物や雑貨、洋菓子に囲まれ、背後からはカチャカチャと若い女性が食事の用意をする手際がよさそうとも思えない物音が聞こえてくるのである。
場違い感が募っていく。

若い女性入店、と思ったらお店の人で、年かさのこちらが店長さんっぽい。
1対2と、たちまち数的不利な状況に追い込まれた。
窓の外には爪楊枝でシーハしながら車に乗り込むおっさんの姿。自分の真の居場所は京都北白川ではなかったか?
この疎外感を裏切りの報酬と呼ぶ。

カレー、来る。
所要時間は12分。
豊かな牛スジの香りが立ち上り、たちまち場違い感が消える。
おいしいたべものってそういうとこありますよね。
濃厚なコクと甘味が口いっぱいに広がるカレー。北白川でなくこっちに入ってよかった(笑)。

牛スジは煮込まれて形をとどめていないが、具としては半透明の賽の目切りがごろごろ。
口に入れると、うーん… カレーの中にはあまり見いだすことのない食感。
たとえてみればダイコンのような?
もう一つ、口に運ぶ。
むむ? さっきのと違う。こっちはさらに、普段何も考えずにボーっと食べているカレーの具のイメージを大きく覆す独特の食感。
たとえてみればコンニャクのような?
さらに確認。
ダイコン? コンニャク? ダイコン? コンニャク? ……
牛スジの陰にカツオだし系の風味を感じるような気もする。

このように、最近始めたようでもあり、具材がチャレンジングだったりもするが、不思議と定番メニューのような安定感のあるカレーである。
しゃきしゃき野菜に無添加ドレッシングのサラダもおいしく、温玉添えというのも卵を多用するケーキ屋さんならではの説得力あるアイデア。

帰りしなに、いちおう「あのコンニャク的なものは…?」と聞いてみた。
「はい、コンニャクとダイコンです。和風カレーですから」と年かさのおねえさん。
個人的にはややコスパに難を感じるが、たとえば同じ値段でドリンク付きだったりしたら、間違いなく地域イチオシお値打ちランチだと思う。
曜日限定とか、そういう展開はどうでしょう。

[DATA]
菓子工房pure
東京都東久留米市前沢2-10-15
https://www.facebook.com/%E8%8F%93%E5%AD%90%E5%B7%A5%E6%88%BF-Pure-%E3%83%94%E3%83%A5%E3%82%A2-101740228216394/
[Today's recommendation]

https://youtu.be/4JquxqloDHQ


日本海にある台風7号に向かって南寄りの強い風が吹くなか、小金井街道のラーメン「魁力屋」の前を走っていると、広い駐車場の隅っこにそそられる字ヅラの幟がはためいている。
“牛すじカレー”
それはラーメン屋のものではなく、駐車場共有っぽい隣のビルの1Fのお店の幟である。
そのお店はケーキ屋さん。

ケーキ屋は気安い存在とは言い難いので、1人のときに入ろうとは思わない。なのでそのまま通り過ぎたが、幟が頭から離れない。
ケーキ屋さんのカレー。
ちょっとオシャレな、女子による女子のための… というイメージのお店。それがなぜカレーなのか?
滝山東交差点を過ぎたところで引き返しました。

1時半近いにもかかわらず駐車場には多くの車。ほとんどが「魁力屋」の客と思われる。何とはなしに、駐車場一帯にオッサン感が漂っている。
一瞬の後ろめたさ。
おっさんの聖地に背を向けて、こじゃれたケーキ屋に入ろうというのである。同期の飲み会すっぽかして若い女子社員の食事会に参加するようでもある。裏切者の烙印… 的な?
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でもそんなとき、僕は平気で同志を裏切る。
ヘーキヘーキ(笑)。
ということで、京都北白川元祖背脂醤油ラーメンを尻目に「菓子工房pure」へ。

入って左手がケーキショーケースや焼き菓子の棚、その奥が工房。
右手の窓際には、歩道に面して4席、駐車場側に2席のL字カウンターが取り付けてあり、それがイートインコーナーのもよう。
和風牛スジカレーは、サラダ、温玉付きで1000円(先払い)。
若い女性店員さんにお支払いをして、カウンターの左端に座って待つ。

あとでfacebookで確認したところ、「国産黒毛和牛の和風牛スジカレー始めました🎵」の投稿は6月15日付。
まだ始めて間もないようだ。
日当たりのよいカウンターの窓際には多肉植物のミニポットが並び、駐車場側の窓には格子ラックをしつらえ値札の付いたハンドメイドアクセサリーや動物ぽんぽんが飾ってある。

カレーが来ない。
なんだか落ち着かなくなってきた。
かわいい&おしゃれな小物や雑貨、洋菓子に囲まれ、背後からはカチャカチャと若い女性が食事の用意をする手際がよさそうとも思えない物音が聞こえてくるのである。
場違い感が募っていく。

若い女性入店、と思ったらお店の人で、年かさのこちらが店長さんっぽい。
1対2と、たちまち数的不利な状況に追い込まれた。
窓の外には爪楊枝でシーハしながら車に乗り込むおっさんの姿。自分の真の居場所は京都北白川ではなかったか?
この疎外感を裏切りの報酬と呼ぶ。

カレー、来る。
所要時間は12分。
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豊かな牛スジの香りが立ち上り、たちまち場違い感が消える。
おいしいたべものってそういうとこありますよね。
濃厚なコクと甘味が口いっぱいに広がるカレー。北白川でなくこっちに入ってよかった(笑)。

牛スジは煮込まれて形をとどめていないが、具としては半透明の賽の目切りがごろごろ。
口に入れると、うーん… カレーの中にはあまり見いだすことのない食感。
たとえてみればダイコンのような?
もう一つ、口に運ぶ。
むむ? さっきのと違う。こっちはさらに、普段何も考えずにボーっと食べているカレーの具のイメージを大きく覆す独特の食感。
たとえてみればコンニャクのような?
さらに確認。
ダイコン? コンニャク? ダイコン? コンニャク? ……
牛スジの陰にカツオだし系の風味を感じるような気もする。

このように、最近始めたようでもあり、具材がチャレンジングだったりもするが、不思議と定番メニューのような安定感のあるカレーである。
しゃきしゃき野菜に無添加ドレッシングのサラダもおいしく、温玉添えというのも卵を多用するケーキ屋さんならではの説得力あるアイデア。

帰りしなに、いちおう「あのコンニャク的なものは…?」と聞いてみた。
「はい、コンニャクとダイコンです。和風カレーですから」と年かさのおねえさん。
個人的にはややコスパに難を感じるが、たとえば同じ値段でドリンク付きだったりしたら、間違いなく地域イチオシお値打ちランチだと思う。
曜日限定とか、そういう展開はどうでしょう。

[DATA]
菓子工房pure
東京都東久留米市前沢2-10-15

[Today's recommendation]

https://youtu.be/4JquxqloDHQ

