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ハイレベルな麺、兄弟対決 【むぎきり】

2018.04.15

 1653年に築かれた玉川上水のうち、特に中流部(小平監視所より下流の開渠区間)は、古い樹木が残り、豊かな木立に覆われている箇所が多い。
その林下には貴重な植物が生育する。

このあたりではめったに見られないフデリンドウの自生地があり、もしかしたら… と行ってみたらちょうど見ごろだった。
希少植物には盗掘問題が付きまとうが、フデリンドウは2年草で花をつけた株は残らないので、掘り上げても意味がない。


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フデリンドウ(左) キンラン(右)


これまで知らなかったが、そのあたりはキンランが多かった。ほかにホウチャクソウやニリンソウなども見られる。ニリンソウは早春、キンランは連休明けのイメージなので、同時に咲いているのは変な感じ。今年のキンランは異常に早いのだ。
たいへん見栄えのする花ではあるが、キンランはラン菌と呼ばれる共生菌への依存度が高く、鉢上げはもちろん地植えでも栽培は不可能なので、掘り上げても意味がない。

基本的に植物の盗掘はよくないことだが、このように科学的根拠に基づいて意味のないことは、本当に意味がないので、やめましょう。


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お昼ごはんは一橋学園駅近くの人気うどん店「むぎきり」へ。


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翡翠麺で有名な「なにや」のお隣で、両店の店主がご兄弟というのは有名な話。
志垣太郎とご兄弟のスリーショット写真が張ってある。四半世紀の彼方の案件。


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客層は幅広く、右隣に3世代の家族連れ。僕らのすぐあとに入ったその人たちは、「なにや」が休みでスライドしてきたのだ。
注文を聞きに来たホール係のおばちゃん、「今日はイベントやってるからカレーはないの」と。隣が休みなのもそのイベントと関係あるのかな?


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ほかには、ウォーキングもしくは自転車と食べ歩きを絡めた感じの“通っぽい”中高年おやじ、など。武蔵野うどん人気店でよくあるパターンだ。


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麺ゆでは若き2代目。
ホールのおばちゃんはけっこう年季が入っていて、厨房にも同年代のおばちゃんの姿が認められる。
しかしこの空間に君臨しているのはどちらのおばちゃんでもなく、若いおねえさん。厨房もホールもコントロール下に置いて、おばちゃんの細かい動きまで取り仕切り、自らも適宜効果的に給仕に加わる。


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注文は、手打うどんの大もり730円と野菜天900円。「温かいのもできますが」と聞かれ、相方の野菜天を“かけ”に。
このあたりのうどん屋は、大盛りといったら本気で多いことがあるので迷ったが、たまたまお帰りの先客のお勘定がそのように聞こえてきたのでつられた。


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左隣の若い男性のもとにサービスセットなるものが来て、のぞくと田楽が付いている。
「なにや」同様、こちらも物販コーナーがあって、ちょうど田楽みそがおいしそうと話していたところだった。
そのセットは気づかなかったな… とモヤモヤする。


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出てきた大もりうどん、やっぱり量がすごかった。


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捏ね鉢を小さくしたような器にこんもりと。
食べ終わるあたりで気づいたが、底にすのこもなく、見たまんま、ごまかしなしにすべてうどんだった…。


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野菜天は、れんこん、いんげん、アスパラ、にんじん、かぼちゃ、しいたけ。


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ほかのお客さんのオーダー状況を見ると、エビ天を含む盛り合わせがよく出ている。エビ天が大きくおいしそうだ。
だけど、武蔵野系のうどんには、根菜を主体にした天ぷらがいちばんだと思う。
水できっぱり締めてある強烈なコシの“もり”もいいが、“かけ”にすることで温まったうどんは香りがよく立つ。


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お店を出ると、なぜか支度中の札になっている。
よく見ると、「麺売り切れのため終了いたしました」と。
時刻は12時46分。
まさに人気店の実力を見た


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[DATA]
むぎきり
東京都小平市学園西町1-26-26





[Today's recommendation]


https://www.youtube.com/watch?v=jUTORC4eoGc



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