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いまに残る貴重な自然と風景と、ラーメンと 【一元】

2018.04.05

 早春、他に先んじて花を咲かせる草本のうちには、活動期自体が短く、5月ごろには地上部が枯れて長い休眠期に入るものがある。これらは「スプリング・エフェメラル」(Spring Ephemeral;直訳すれば「春のはかないもの」)と総称される。「春の妖精」とも。
多摩地域で見られるものとしては、キンポウゲ科のアズマイチゲ、イチリンソウ、ニリンソウ、ケシ科のジロボウエンゴサク、ユリ科のカタクリ、アマナ、ヒロハノアマナなどがある。
特に、可憐な紅紫色の6弁花をいっせいに咲かせるカタクリは人気が高く、武蔵村山の野山北公園や清瀬の中里緑地の群生地には毎年多くの人が訪れる。

夏日が2~3回と異常な高温が続いて、今年カタクリを見に行っていないことに気づいて焦った。
去年の自分の記録を見てみると、4月13日の中里緑地で「見ごろをちょっと過ぎていた」とある。清瀬市のHPには「きよせカタクリまつり 3月31日~4月8日」のお知らせが載っている。
まだ大丈夫かな…?


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わずかに残っていたA地区のカタクリ


空堀川沿いのA地区。ジロボウエンゴサクやクサボケが花をつけ、ヤマユリ、ウバユリ、ギボウシ類の芽出し。斜面に紅紫色は認められない。カタクリの花はほとんどしぼんでしまっている。
すれ違った女性が「終わっちゃってますねー」と。
清瀬四小向かいのB地区、せせらぎ公園下流のC地区も状況は同じ。このところの高温が響いて、去年よりさらに2週間ほど花期が早まったようだ。


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ジロボウエンゴサク、クサボケ、イカリソウ


帰り、知らない道を走っていると雑木林の入り口に“ラン観察会場 清瀬市”の立て看板を発見。場所は… 上組稲荷神社の西の雑木林としかいいようがないか。
こちらはシュンランが見ごろで、小路の真ん中に大株が残っていたりする。
ほかにキンランとギンランが芽を出していた。


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シュンラン


清瀬市の西武池袋線の北側には、このように貴重な自然がところどころに残っている。
中里1丁目あたりの畑地からは武蔵野の雑木林と里山環境がしのばれる。

そして… ラーメン屋も、昭和である。


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志木街道沿いの「一元」は、数少ない昔ながらのラーメン屋さん。
中華屋はぽつりぽつりと残っているが、ラーメン専門店、それも鶏ガラの中華そば系となるとほとんど見なくなった。


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こちらには20年前ぐらいに一度入ったことがある。かなりのご高齢のおじいさんがやられていたと記憶している。
今回、久しぶりに入ってみると、かなりのご高齢のおじいさんがやられている。
うーむ…。


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こういうことはときどきあって、年齢の絶対値としてではなく相手との距離感で印象づけられる。たとえばこちらの店主と自分の年齢差が30年として、30歳年上は昔も今も“かなりのご高齢”には違いないということなんだと思う。
僕の“印象”、かなりいいかげん。


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注文はワンタンメン560円。
店内は、鋭角に曲がったカウンター10席ほど。
カウンターの天板や、麺ゆで大釜の立派な木のふたなど、ところどころ新しそうなので、最近改装したのかもしれない。


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お客さんは、僕の前に3人。
途中、小学校低学年くらいの男子が勝手口から入ってきて、もじもじしながらお店のお母さんに何か手渡している。
「…ばあばが持っていけって」
トトロのカンちゃんみたいだ。
すぐにおじいさんも入店。2人で僕の横に座って「ワンタンメン2つ、うち1つ大盛り」と注文。


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BGMは後ろのCDラジカセの歌謡曲。
『浪曲子守唄』『昔の名前で出ています』『北へ』『兄弟船』…と、自主編集の統一感のなさ。
〽こ~おべじゃー なぎさとぉー…
と、隣のおじいさん、気持ちよさそう。


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続いて、小学生の姉弟を連れたおばあさんが来店。注文は「ワンタンメン3つ」。
僕の分から6杯連続でワンタンメンだ。

こういうお店に春休みのお孫さんを連れてくるおじいさん・おばあさんって、なんかいい。
孫や社会に媚びていない。


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ワンタンメンは、何も特別なところがない普通のラーメン。
やはり貴重な昔ながらのラーメン屋である東久留米「大吉」の店主が「こんなの、ただのラーメンだよ」と言っていたのを思い出した。

すっきりと心に沁みる、ただのラーメンである。


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[DATA]
一元
東京都清瀬市元町2-4-12





[Today's recommendation]


https://youtu.be/tbO7BL2eY-o



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