カラオケスナックの本格ランチ 【ホワイトビーチ】
2018.03.27
この地に住んで20年以上になるが、まだまだ知らないことはたくさんある。
去年の年末、東村山の駅西口あたりから美住町1丁目の団地のほうへぶらぶら散歩していたとき、思いがけずランチメニューのプレートを発見した。
地下のお店で、どう見ても飲み屋。といっても料理も充実していそうな居酒屋タイプではなくスナック系。フロアレディ募集してるし…。

店の名前は「ホワイトビーチ」。鷹の道の踏切近くという頻繁に通る場所なのに、これまで気づかなかったのは不思議としか言いようがない。
古くて狭くて暗い階段の場末感がハンパない。
しかし飲み屋のランチというものにはミョーに惹かれるところがあって、以来、様子をうかがうようになった。
観察の結果、わかったことは、ランチサービスは平日のみらしいこと、平日でもランチ休みのことがしばしばあること、ランチメニューは固定でないらしいこと…。

そうこうしているうちに思い余って入ろうとしたことがあった。
狭い階段を下りようとすると、闇の底から大音量のカラオケの熱唱が響いてくるのである。
13時すぎ。ランチメニューは出ている。
つまり、昼ごはん食べてるそばで、おもむろによそのおばちゃんの秋元順子が始まっちゃうシステムになっているらしいのだ。
逃げるようにその場を離れ、以降、ハードルがぐっと上がったのはいうまでもない。
でもほとぼりが冷めるころ、その妖しさを含め、地下異空間がまた妙に気になりだすのである。
とうとう入ってしまいました。
ランチの内容は以前入ろうとしたときと違う。そのときは、ハーフメニューが唐揚げともう一つぐらいあったと思う。ハーフがあるぐらいだからレギュラーは相当ボリューミーに違いない、と思ったのだ。
階段は本当に暗い。表に“営業中“のでっかいプレートが立てかけてあっても、踏み込むのを躊躇する。
階段の途中でセンサーライトが点灯。
犯行現場を押さえられたようでビビった。マジでビビった(笑)。
店の中も暗い。
でもお客さん、多い。
お店の人、いない。

入って正面のカウンター方面へお店の人を捜索に行く。左奥で調理をする気配。
ママさん風が出てきて、「1人? じゃ、あのへん座ってくれる」と、お堅そうなおじさんの、相席というのではないがくっついたテーブル席付近への着席を指導される。
「ちょっと待ってね」のまま注文聞きに来てくれず放置される。
こちらのママさん、タイプとしてはカラオケスナックのママさんタイプというママさんだ。この情報、いらんか…。

僕のあとすぐに女性2人組が入ってきて、カウンターのポットから勝手にお茶を入れておしぼりを調達し、「エビチリ2つ」と奥に声をかけて勝手に奥のテーブルに着席。
そういうシステムのようだ。
僕も倣って、お茶を入れ、おしぼり見つからず(笑)、「唐揚げお願いします」と発注。
入るとき表でチラッと見たメニュー表で、それしか覚えていなかったからだ。店内に品書きは見当たらない。

席は、ざっと4ブロック。“ブロック”なので相席が当たり前。
なんだか意に反して書けば書くほど入りづらさが募っていくような…。
延べ7人の男性客のうち6人までが喫煙者で…。
もういいか(笑)。
まあ、後進のために難解かつハードなシステムの解読を試みたわけで。
こういうお店はマニュアルが必要。

とりカラアゲは、メインの皿、ご飯のほか、小鉢(マカロニポテトサラダ)、お新香(たくあん)、みそ汁(大根、ほうれんそう)、デザート(イチゴ)付き。
唐揚げは予想どおりボリューミーで、普通サイズが6個。付け合わせ野菜(水菜、大根、ニンジン、カイワレ)もたっぷりで、ゆで卵添え。

これにコーヒーが付いて、600円。
コスパ、おそろしく良好。

ちょっと表現が悪いが、謎の物件潜入ルポ的な動機なきにしもあらずで入って、いい意味で裏切られる本格定食である。
お客さんは、肉体系2人組と自分を除けば、みなお堅い勤め人風。
こういう客層のお店は間違いないと思うのだ。

[DATA]
ホワイトビーチ
東京都東村山市野口町1-23-23
[Today's recommendation]

https://youtu.be/FW21Q2TG9_M
https://youtu.be/p3j2NYZ8FKs




3月26日、神田川・早稲田さくらまつり、豊橋(新宿区西早稲田)付近
この地に住んで20年以上になるが、まだまだ知らないことはたくさんある。
去年の年末、東村山の駅西口あたりから美住町1丁目の団地のほうへぶらぶら散歩していたとき、思いがけずランチメニューのプレートを発見した。
地下のお店で、どう見ても飲み屋。といっても料理も充実していそうな居酒屋タイプではなくスナック系。フロアレディ募集してるし…。

店の名前は「ホワイトビーチ」。鷹の道の踏切近くという頻繁に通る場所なのに、これまで気づかなかったのは不思議としか言いようがない。
古くて狭くて暗い階段の場末感がハンパない。
しかし飲み屋のランチというものにはミョーに惹かれるところがあって、以来、様子をうかがうようになった。
観察の結果、わかったことは、ランチサービスは平日のみらしいこと、平日でもランチ休みのことがしばしばあること、ランチメニューは固定でないらしいこと…。

そうこうしているうちに思い余って入ろうとしたことがあった。
狭い階段を下りようとすると、闇の底から大音量のカラオケの熱唱が響いてくるのである。
13時すぎ。ランチメニューは出ている。
つまり、昼ごはん食べてるそばで、おもむろによそのおばちゃんの秋元順子が始まっちゃうシステムになっているらしいのだ。
逃げるようにその場を離れ、以降、ハードルがぐっと上がったのはいうまでもない。
でもほとぼりが冷めるころ、その妖しさを含め、地下異空間がまた妙に気になりだすのである。
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とうとう入ってしまいました。
ランチの内容は以前入ろうとしたときと違う。そのときは、ハーフメニューが唐揚げともう一つぐらいあったと思う。ハーフがあるぐらいだからレギュラーは相当ボリューミーに違いない、と思ったのだ。
階段は本当に暗い。表に“営業中“のでっかいプレートが立てかけてあっても、踏み込むのを躊躇する。
階段の途中でセンサーライトが点灯。
犯行現場を押さえられたようでビビった。マジでビビった(笑)。
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店の中も暗い。
でもお客さん、多い。
お店の人、いない。

入って正面のカウンター方面へお店の人を捜索に行く。左奥で調理をする気配。
ママさん風が出てきて、「1人? じゃ、あのへん座ってくれる」と、お堅そうなおじさんの、相席というのではないがくっついたテーブル席付近への着席を指導される。
「ちょっと待ってね」のまま注文聞きに来てくれず放置される。
こちらのママさん、タイプとしてはカラオケスナックのママさんタイプというママさんだ。この情報、いらんか…。

僕のあとすぐに女性2人組が入ってきて、カウンターのポットから勝手にお茶を入れておしぼりを調達し、「エビチリ2つ」と奥に声をかけて勝手に奥のテーブルに着席。
そういうシステムのようだ。
僕も倣って、お茶を入れ、おしぼり見つからず(笑)、「唐揚げお願いします」と発注。
入るとき表でチラッと見たメニュー表で、それしか覚えていなかったからだ。店内に品書きは見当たらない。

席は、ざっと4ブロック。“ブロック”なので相席が当たり前。
なんだか意に反して書けば書くほど入りづらさが募っていくような…。
延べ7人の男性客のうち6人までが喫煙者で…。
もういいか(笑)。
まあ、後進のために難解かつハードなシステムの解読を試みたわけで。
こういうお店はマニュアルが必要。

とりカラアゲは、メインの皿、ご飯のほか、小鉢(マカロニポテトサラダ)、お新香(たくあん)、みそ汁(大根、ほうれんそう)、デザート(イチゴ)付き。
唐揚げは予想どおりボリューミーで、普通サイズが6個。付け合わせ野菜(水菜、大根、ニンジン、カイワレ)もたっぷりで、ゆで卵添え。

これにコーヒーが付いて、600円。
コスパ、おそろしく良好。

ちょっと表現が悪いが、謎の物件潜入ルポ的な動機なきにしもあらずで入って、いい意味で裏切られる本格定食である。
お客さんは、肉体系2人組と自分を除けば、みなお堅い勤め人風。
こういう客層のお店は間違いないと思うのだ。

[DATA]
ホワイトビーチ
東京都東村山市野口町1-23-23
[Today's recommendation]

https://youtu.be/FW21Q2TG9_M
https://youtu.be/p3j2NYZ8FKs




3月26日、神田川・早稲田さくらまつり、豊橋(新宿区西早稲田)付近