東京とんこつパワースポット的な 【幸来】
2018.03.22
実に久々の“完全にやることない日”。自転車で少し遠出しようと、10時すぎに出発。
天気は回復するというので傘は持たず、気温もまあまあ上がるらしいので厚すぎない服装で。
しかし走りだしてすぐに細かい雨が降ってきて、全然やみそうにない。気温も上がらない。
天気予報はどうなっておるのだ。
念のため携行した手袋を装着しても体はどんどん冷えていく。
ということで昼ごはん、ラーメンしか考えられない。

ひばりが丘あたりで昔から気になっているラーメン屋を思い出し、その方角に向ける。
ルートは、又六地蔵→保谷高校→旭製菓→文理台公園→天神山交差点→富士街道高塚交差点で、石神井高校前交差点で新青梅街道に入る。
めざすは新青梅沿いのとんこつラーメン「幸来」。

ずいぶん昔、このあたりまで平気で来ていたころに見つけ、その店構えには惹かれるものがあるが同時に怖いものもあって、入るには至らなかった。
当時と比べずいぶん遠く感じるのは、やっぱりトシのせいか…。
近くには「ちひろ美術館」がある。こてこてのとんこつラーメンの場所の説明に使われたらイメージが損なわれそうで、美術館関係者に見つかったらやばそうだ。
30年以上前、アルバイトで当時の「いわさきちひろ絵本美術館」に資料を借りに来たとき、ものすごい田舎道を歩いてきたと思ったが、記憶と違って立派な幹線道路なのである。

店舗は独特の形状で、△ABCの∠Cが20°ほどの直角三角形。
11時半でかなりの混みよう。こういうのはタイミングなので、付近を見て回って15分ずらし再来店。お客さんは2名のみ。
混むのが苦手な僕はこういうことをよくやる。

店内はJ字カウンター12~13席。
この手のあぶらギッシュなラーメン屋の店員は威勢のいいおにいちゃんと相場が決まっているが、こちらのスタッフは、威勢のいいおばちゃんと、おとなしいおにいちゃん。
「あちらで食券をお求めください」と、おとなしいおにいちゃん。
メガネが曇って券売機が見えない。真冬のようだ。メガネを外してラーメン720円をポチッとな。

調理は目の前で、全工程おばちゃんがやる。
麺のゆで時間が短く、手際も非常によろしい。
僕のあとに入った「硬め」コールのお客さん分と同時に完成。僕の麺投入から約3分。

以前、こちらは九州ラーメンを標榜していたと記憶しているが、いまは九州の文字は見当たらない。
実際、九州を連想させるのは麺がストレートなことと紅ショウガが置いてあることぐらいで、このラーメンはむしろ東京とんこつの王道的ビジュアルだ。しょうゆベースのたれ、とんこつスープ、背脂チャッチャ。

スープをひと口すすると懐かしさがこみ上げる。
どれぐらい懐かしいかというと、吉祥寺「ホープ軒」で食べたとき以上に昔のホープ軒を思い出すというぐらい(主観です)。
まだこういうの残ってたんだ、とうれしくなる。
バラロールのチャーシューは厚みがあってほろほろ、メンマは甘め、白ネギはささがき、ノリは揚げてある。
「今日15℃くらいになるって言ってなかったですか?」と、おばちゃんが常連さんに。「ダウン着てくればよかった」
まったくだ。
でも、おかげでここに来てみようと思ったワタクシ。
「ダウンはいいのを買わずにシーズン終わったら捨てちゃうんです。ここに置いておくと、においが染み付いちゃうから」
とんこつ臭は強烈というほどでもないが、ラーメン屋さんならではのご苦労ということ。

1980年代にとんこつラーメンにはまった人間にとって、五感を通して海馬に働きかけるような一杯である。

[DATA]
幸来
東京都練馬区下石神井4-19-8
[Today's recommendation]

https://youtu.be/tl0zi0FoauU


いちご餅とは?
2018.03.22 竹紫堂/東京都練馬区東大泉7-31-26

このおなじみのお菓子。
こちらでは“いちご餅”と呼ぶ。
実に久々の“完全にやることない日”。自転車で少し遠出しようと、10時すぎに出発。
天気は回復するというので傘は持たず、気温もまあまあ上がるらしいので厚すぎない服装で。
しかし走りだしてすぐに細かい雨が降ってきて、全然やみそうにない。気温も上がらない。
天気予報はどうなっておるのだ。
念のため携行した手袋を装着しても体はどんどん冷えていく。
ということで昼ごはん、ラーメンしか考えられない。

ひばりが丘あたりで昔から気になっているラーメン屋を思い出し、その方角に向ける。
ルートは、又六地蔵→保谷高校→旭製菓→文理台公園→天神山交差点→富士街道高塚交差点で、石神井高校前交差点で新青梅街道に入る。
めざすは新青梅沿いのとんこつラーメン「幸来」。

ずいぶん昔、このあたりまで平気で来ていたころに見つけ、その店構えには惹かれるものがあるが同時に怖いものもあって、入るには至らなかった。
当時と比べずいぶん遠く感じるのは、やっぱりトシのせいか…。
近くには「ちひろ美術館」がある。こてこてのとんこつラーメンの場所の説明に使われたらイメージが損なわれそうで、美術館関係者に見つかったらやばそうだ。
30年以上前、アルバイトで当時の「いわさきちひろ絵本美術館」に資料を借りに来たとき、ものすごい田舎道を歩いてきたと思ったが、記憶と違って立派な幹線道路なのである。

店舗は独特の形状で、△ABCの∠Cが20°ほどの直角三角形。
11時半でかなりの混みよう。こういうのはタイミングなので、付近を見て回って15分ずらし再来店。お客さんは2名のみ。
混むのが苦手な僕はこういうことをよくやる。

店内はJ字カウンター12~13席。
この手のあぶらギッシュなラーメン屋の店員は威勢のいいおにいちゃんと相場が決まっているが、こちらのスタッフは、威勢のいいおばちゃんと、おとなしいおにいちゃん。
「あちらで食券をお求めください」と、おとなしいおにいちゃん。
メガネが曇って券売機が見えない。真冬のようだ。メガネを外してラーメン720円をポチッとな。

調理は目の前で、全工程おばちゃんがやる。
麺のゆで時間が短く、手際も非常によろしい。
僕のあとに入った「硬め」コールのお客さん分と同時に完成。僕の麺投入から約3分。

以前、こちらは九州ラーメンを標榜していたと記憶しているが、いまは九州の文字は見当たらない。
実際、九州を連想させるのは麺がストレートなことと紅ショウガが置いてあることぐらいで、このラーメンはむしろ東京とんこつの王道的ビジュアルだ。しょうゆベースのたれ、とんこつスープ、背脂チャッチャ。

スープをひと口すすると懐かしさがこみ上げる。
どれぐらい懐かしいかというと、吉祥寺「ホープ軒」で食べたとき以上に昔のホープ軒を思い出すというぐらい(主観です)。
まだこういうの残ってたんだ、とうれしくなる。
バラロールのチャーシューは厚みがあってほろほろ、メンマは甘め、白ネギはささがき、ノリは揚げてある。
![]() | ![]() |
「今日15℃くらいになるって言ってなかったですか?」と、おばちゃんが常連さんに。「ダウン着てくればよかった」
まったくだ。
でも、おかげでここに来てみようと思ったワタクシ。
「ダウンはいいのを買わずにシーズン終わったら捨てちゃうんです。ここに置いておくと、においが染み付いちゃうから」
とんこつ臭は強烈というほどでもないが、ラーメン屋さんならではのご苦労ということ。

1980年代にとんこつラーメンにはまった人間にとって、五感を通して海馬に働きかけるような一杯である。

[DATA]
幸来
東京都練馬区下石神井4-19-8
[Today's recommendation]

https://youtu.be/tl0zi0FoauU



2018.03.22 竹紫堂/東京都練馬区東大泉7-31-26

このおなじみのお菓子。
こちらでは“いちご餅”と呼ぶ。
![]() | ![]() |