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本物に囲まれてお茶する贅沢 【ペルレイ】

2018.03.11

 工芸青花のInstagramに出ていた作品が展示されている喫茶店があるから見に行ってみたい、と相方。『工芸青花』(新潮社刊)は2014年11月創刊の骨董・工芸・建築の“鑑賞のための”雑誌。高額な値段設定や会員制などユニークな差別化戦略で注目されている。


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そのお店「ペルレイ」は、所沢のプロペ通り、ジュエリーツツミとバーガーキングの間を入ったところの建物の2階。
この路地は表通りの喧騒がうそのように静寂感が漂う。
漆喰壁の蔵のような重厚なデザインの階段上り口。
「CAFFÈ PERLEI 1938」の文字。
創業80年?


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階段を上ると、全面ガラス張りの入り口正面から店内の様子がうかがえる。
懐かしい純喫茶。それも銀座あたりにあったような。


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店内も白壁と木の織り成す重厚なつくり。
左手がカウンター、右手がいくつかのボックス席。右奥の少し段差のあるスペースのテーブル席に案内される。


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オーダーは深煎りブレンドとマイルドブレンド。
BGMはJ.S.バッハ『無伴奏チェロ組曲』。


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横の棚にブロンズの彫刻作品が飾ってある。
作品名の掲示がないのであくまでも私の主観的印象だが、コロッセオとアルベロベッロとオベリスクのコラージュ的な(ナンノコッチャ)。
個室の間の飾り窓にも同じ作風の彫刻。


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※許可をいただいて撮影


コーヒーを運んできた店員さんが、作品に興味ありげな相方に「当店マスターの弟さんの作品なんですよ」と話しかけてきた。
「新潮社のインスタで見て、実物を見たいなと思って来たんです」と相方が返す。
フロア中ほどの書架から作品集を何冊も持ってきてくれた。


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1952年、埼玉県生まれの加藤朝美はローマ在住の彫刻家。名古屋芸術大学彫刻科卒業後、イタリアへ留学。イタリアの神殿や教会、城、橋をモチーフに創作を続ける。

どことなくノスタルジックで、やさしさを感じさせるブロンズ作品。無造作に置かれ触ってもいいそうだ。
本物に囲まれて香り高いコーヒーをいただくぜいたくな時間。


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絵画も加藤氏の作品とのこと


本を書架に戻してきた相方。
「『ゴルゴ13』もそろってる…。幅広いお客さんに対応してるみたい(笑)」
BGMもバッハのあと、モーツァルト~ショパン~クライスラー~ドヴォルザーク~チャイコフスキー… と、俗っぽい方面へ展開している。
コンセプト性は薄いみたいだ。


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それでも揺るぎないハコの魅力は、白壁、木材、ブロンズ… の質感によるところも大きい。
人通りの絶えないプロペ通りをほんの少し入っただけ。
そんな場所で確かな存在感を持ち続けてきた老舗に、所沢という街の深さを感じる。


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[DATA]
ペルレイ(PERLEI)
埼玉県所沢市日吉町3-6





[Today's recommendation]


https://youtu.be/KX1YtvFZOj0



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