誰もが懐かしい街の洋食屋さん 【キッチン・ヌー】
2018.03.04
鷹の台駅前商店街の入り口のあたりにずっと気になっていたお店がある。女性シェフを描いた絵画が看板代わり。ふんわかしたコミック寄りの筆致がなんともノスタルジックで、昔の学生街の喫茶店を思わせる。
お店の名前は「キッチン・ヌー」。
店舗自体は2階なので、入りづらいといえば入りづらい。

あるとき昼前に通りかかったら、お店の人が看板を出したりと、階下で開店準備をしている。見れば、気難しそうなおじさん。
看板に偽りありだなぁ… と、入りづらさが3割ほどアップした。

本日はいろいろあって入ってみようかとなったのだが、それでも階段の上り口でぐずぐずしている私ども。
イチオシっぽいボード“本日のスペシャルメニュー”は、鶏モモ肉の辛子マヨ照焼きと生アジフライの2種類で、どちらもごはん・みそ汁付き¥1100。
このビミョーに値が張るところも、入りにくいイメージを抱かせる要因の一つ。
これはおそらくランチサービスのようなものだから、値段的にこれがボトムラインだろうと考えてしまうわけだ。
階段の中腹に“選べるヌー定食”という別のセットメニュー(3種)が出ているが、これも1100円。


こぢんまりした店内は、テーブル席のみ20席。お客さんは2組3人。
例の気難しそうなおじさんが左奥の厨房に出たり入ったりしている。昔の喫茶店のマスター然としたこの方はサービス係のようだ。
窓際の隅っこの席に着く。
BGMは、…なんだろ、これ? イタリア的ななじみのない音楽が流れている。


メニュー表を見ると、実はそれほど高いわけでもない。
1000円前後の定食やパスタがけっこう選べる。焼き魚セットと若鶏の唐揚げセットなんか、サラダ、ライス、みそ汁付きで920円だ。
この店は店頭で1100円を前面に出して損してるんじゃないかと思った。
注文は、ハンバーグセット1000円と生姜焼きセット1000円。

厨房内は見えにくい構造だが、ちらちら料理人の姿が見え隠れ。そして、配膳口にできた料理を運んできた。
あ…! 看板の絵のおねえさん…。
もちろん生身の体、経年による多少の変化はあるものの、看板の絵はこちらの女性シェフ(チーフさん)の雰囲気をよく捉えたものだったのだ。
看板どおりとはいかないが、偽りもなし。
いろいろな先入観が逆転した瞬間。よく見るとマスターも優しそうなおじさんじゃないか(笑)。
この雰囲気、懐かしい喫茶店の思い出がいろいろよみがえってくるようだ。


ホームページによると今年で19年目。
――ユニークな経歴を持つ夫婦が料理のジャンルにこだわらず、営業のスタイルにもとらわれない、自由な形の食のスペースを提供したいと始めたレストランです。

大きめのハンバーグは、よくこねてしっかりまとめてあるタイプ。やや硬めだが肉汁たっぷり。濃厚なデミグラスソースはご飯が進む味。付け合わせサラダのほかに、ハンバーグの下にタマネギのソテーが敷いてある。

生姜焼きは、タマネギたっぷり、肉も大きめ厚めが3枚。洋食というより街の定食屋のようなビジュアル。こちらも濃いめの味付けで、当然ご飯によく合う。
どちらも気取りのない、学生街らしいご飯をたくさん食べさせるための料理という印象。そしてご飯とみそ汁がしっかりおいしい。

おそるおそる入ってみて、出るときはすっかりなじみの店のような気にさせられている。
誰もが懐かしいと感じる雰囲気。
そんなお店。

[DATA]
キッチン・ヌー
東京都小平市たかの台46-9
http://www7b.biglobe.ne.jp/~kitchen-nous/
[Today's recommendation]


Jovanotti
『Lorenzo 2015 CC.』
https://www.youtube.com/watch?v=xuNMU3dduvw


◆ 猫写真はこちら ◆
2018.03.04 ドリヤン洋菓子店/東京都小平市たかの台46-8



ブルーベリーバームクーヘン210円、ブルーベリーティーケーキ170円、菓夢菓夢160円(各2)
鷹の台駅前商店街の入り口のあたりにずっと気になっていたお店がある。女性シェフを描いた絵画が看板代わり。ふんわかしたコミック寄りの筆致がなんともノスタルジックで、昔の学生街の喫茶店を思わせる。
お店の名前は「キッチン・ヌー」。
店舗自体は2階なので、入りづらいといえば入りづらい。

あるとき昼前に通りかかったら、お店の人が看板を出したりと、階下で開店準備をしている。見れば、気難しそうなおじさん。
看板に偽りありだなぁ… と、入りづらさが3割ほどアップした。

本日はいろいろあって入ってみようかとなったのだが、それでも階段の上り口でぐずぐずしている私ども。
イチオシっぽいボード“本日のスペシャルメニュー”は、鶏モモ肉の辛子マヨ照焼きと生アジフライの2種類で、どちらもごはん・みそ汁付き¥1100。
このビミョーに値が張るところも、入りにくいイメージを抱かせる要因の一つ。
これはおそらくランチサービスのようなものだから、値段的にこれがボトムラインだろうと考えてしまうわけだ。
階段の中腹に“選べるヌー定食”という別のセットメニュー(3種)が出ているが、これも1100円。


こぢんまりした店内は、テーブル席のみ20席。お客さんは2組3人。
例の気難しそうなおじさんが左奥の厨房に出たり入ったりしている。昔の喫茶店のマスター然としたこの方はサービス係のようだ。
窓際の隅っこの席に着く。
BGMは、…なんだろ、これ? イタリア的ななじみのない音楽が流れている。


メニュー表を見ると、実はそれほど高いわけでもない。
1000円前後の定食やパスタがけっこう選べる。焼き魚セットと若鶏の唐揚げセットなんか、サラダ、ライス、みそ汁付きで920円だ。
この店は店頭で1100円を前面に出して損してるんじゃないかと思った。
注文は、ハンバーグセット1000円と生姜焼きセット1000円。

厨房内は見えにくい構造だが、ちらちら料理人の姿が見え隠れ。そして、配膳口にできた料理を運んできた。
あ…! 看板の絵のおねえさん…。
もちろん生身の体、経年による多少の変化はあるものの、看板の絵はこちらの女性シェフ(チーフさん)の雰囲気をよく捉えたものだったのだ。
看板どおりとはいかないが、偽りもなし。
いろいろな先入観が逆転した瞬間。よく見るとマスターも優しそうなおじさんじゃないか(笑)。
この雰囲気、懐かしい喫茶店の思い出がいろいろよみがえってくるようだ。


ホームページによると今年で19年目。
――ユニークな経歴を持つ夫婦が料理のジャンルにこだわらず、営業のスタイルにもとらわれない、自由な形の食のスペースを提供したいと始めたレストランです。

大きめのハンバーグは、よくこねてしっかりまとめてあるタイプ。やや硬めだが肉汁たっぷり。濃厚なデミグラスソースはご飯が進む味。付け合わせサラダのほかに、ハンバーグの下にタマネギのソテーが敷いてある。

生姜焼きは、タマネギたっぷり、肉も大きめ厚めが3枚。洋食というより街の定食屋のようなビジュアル。こちらも濃いめの味付けで、当然ご飯によく合う。
どちらも気取りのない、学生街らしいご飯をたくさん食べさせるための料理という印象。そしてご飯とみそ汁がしっかりおいしい。

おそるおそる入ってみて、出るときはすっかりなじみの店のような気にさせられている。
誰もが懐かしいと感じる雰囲気。
そんなお店。

[DATA]
キッチン・ヌー
東京都小平市たかの台46-9
http://www7b.biglobe.ne.jp/~kitchen-nous/
[Today's recommendation]


Jovanotti
『Lorenzo 2015 CC.』
https://www.youtube.com/watch?v=xuNMU3dduvw


◆ 猫写真はこちら ◆




ブルーベリーバームクーヘン210円、ブルーベリーティーケーキ170円、菓夢菓夢160円(各2)