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寒い冬こそ、こんな麺 【多摩爺】

2018.02.01

 夕方から降りだして、すぐに雪に変わる予報。
もう朝から雲が垂れ込めて、自転車を走らせていたら寒いのなんの。
こういう日は、断然ラーメン。
心の底からラーメンを欲す。

北原の交差点から新青梅街道に入り、このまま上石神井まで行けば古いとんこつラーメンの店あるな、でもちょっと遠いな… なんて考えながら走っていたら、こんな日にぴったりのラーメンを思い出した。
伏見通りの手前でUターン、富士街道から柳沢の街に入る。


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西武柳沢駅北口は、ほぼ再開発の手が入らず、古い街路がそのままに近い形で残っている。いわゆるレトロ商店街。
なかでも昭和の郷愁を濃厚に漂わせる中華料理店「多摩爺(たまや)」。
この街を代表する“顔”の一つ。


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こぢんまりした店内、小さいテーブルセットが整然と並ぶ。
平衡感覚がぐらつく。
古いお店には空間のスケール感が日常感覚とずれているようなところがある。
カウンターの奥行きがものすごく狭かったり。

窮屈な思いをしてテーブルに着く。
いざ収まってみると、とても落ち着く。
子グマのベッドで眠っちゃうゴルディロックスみたいな。


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注文は、こんな日にぴったりのラーメン。
その名も味噌多摩。
メニュー表には“味噌多摩(味噌卵とじ麺)”とある。
つまり“味噌玉”の当て字。


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客席は4人テーブル×6。うち4席が2人サイズの小テーブル2つを鋼材で連結してあるタイプで、4人用にも2人用×2としても使える。
と思ったら、隣の2人組に定食のトレーを運んできたお店のお母さん、「どっちか、ずれてもらえる?」と。
小テーブルに向かい合わせに座っていたが、天板にトレー1つしか載らないから、はす向かいに座り直してくれ、ということ。4人用に見えて、実質2人しか使えない。


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それもやはりスケール感のズレで、お店の開業当時とは器のサイズ等が違っているということだと思う。
ちなみにメニュー表には「当店の麺類は1.5玉使用しております」と書いてある。
時代の変遷に合わせて増量していくうちに、店舗の初期設定に収まりきれなくなったということか、と。


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味噌多摩は、まさに卵とじの味噌ラーメン。
味噌だれ自体に仕込んである香味野菜の切れ端を除けば、具は卵と薬味ネギのみ。
シンプルに滋味あふれる味わいで、体が芯から温まる。
麺の量1.5倍も、個人的にはうれしい限り。


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お店を出ると小雨が降り始めていた。予想よりだいぶ早いので想定も準備もしていない。
帰り、けっこう距離がある。
ずっと降られたが、体が内側から温まっているので冷たい雨でも、まあ大丈夫。
食べ物のエネルギーはホッカイロに勝るかも。


tamaya11.jpg


[DATA]多摩爺(たまや)
東京都西東京市保谷町3-15-9





[Today's recommendation]


https://youtu.be/ZXRmy0dhZVE



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