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学生街の面影残す洋食屋 【れすとらん たいこう】

2017.11.21

 西武多摩湖線の一橋学園駅は文字どおり一橋大学前の駅であるが、同大学小平分校は1996年に廃止され(現在は国際共同研究センターを中心とする小平国際キャンパス)、いまは街行く人に学生街の要素は希薄。
線路と平行して走る通り(市役所通り)に残る古い飲食店が、往時をしのばせる。
いまは学生街というより、研修施設(国土交通大学校、関東管区警察学校など)に支えられ、大学自体も主に研修所機能として残されているわけで、ここは研修生の街といえるのかもしれない。


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調べてみると、一橋学園駅はわずか400m間隔に2つあった駅が統合(1966年)されたもの。いまの北口前にある踏切のすぐ先に「小平学園駅」、南口の数十m南に「一橋大学駅」があった。
一橋大学駅には小さな駅前広場もあったようで、大学正門前の広い通りが市役所通りと交わるところが二股に分かれているのは、その名残という。
いわれてみれば不思議な交差点で、“トマソン物件”というには見た目おもしろみはないが、無用の長物ではある。


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その“駅前広場”脇の一等地の洋食屋「れすとらん たいこう」。
この並びはカオス状態で、いろんな飲食店がごちゃごちゃにひしめくが、よく見るとシブく魅力的な店が少なくない。
「れすとらん たいこう」はビル1階で少し奥まっており、看板の色合いやディスプレイが地味で目立たないが、店頭のサンプルケースがレトロチックな趣を醸し出している。


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お店に入ると、客席に座って書き物のようなことをしていたお店のおかあさんが「いらっしゃい」と立ち上がる。かなりご高齢のようだが、品のあるご婦人である。
奥のほうに行こうとしたが、そちらはおかあさん指定席のようにも見えるので、いちばん手前の西日の差し込む2人用テーブルに。


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客席は4人掛け×3、2人掛け×2という構成。
ろくろ加工の高級感ある椅子、それと同系の材質のカウンターまわりなど、重厚長大な時代を垣間見る思いがする。昭和の学生街の喫茶店もしは洋食屋そのもののつくり。レジスターも年代物だ。
厨房には、年齢的におかあさんの息子さんだろうか、という感じのシェフ。折り目正しくシェフハットを着用された、正しいコックさん姿である。


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カツ関係を考えていたが、チキンカツで定食1000円とちょっと高め。
ホワイトボードの本日のランチ820円は、ポークピカタ。
コロモ系でトンカツみたいなものだ(←だいぶ違う)。

「日替わり」とオーダー。
「はい。ランチ1丁」と厨房に通す。
メニュー表では“日替わりランチ”、ホワイトボードは“本日のランチ”、表のイーゼルは“本日のサービス”と、呼称が全部違う(笑)。


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サービスまたはランチ(味噌汁、ライス、新香、コーヒー付き)820円は、一式トレーに載って配膳。おわんはきちんとふた付き。
メインのポークピカタの横にコロッケのようなものが。よく見るとホワイトボードには達筆で小さく“クリームコロッケ付”とある。なんだか得した気分。


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ポークは一口カツ的なサイズのものが3枚で、ヒレのような見た目だが、筋っぽい部分もあるのでバラ肉かな? トマトソースの酸味が食欲をそそる。
食べ終わるころあいを見計らって、お母さんがコーヒーメーカーでコーヒーを入れてくれる。


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午後の遅い時間、コーヒーを飲みながらボーッとしてしまう。
お母さんは指定席で書き物の続き。
時間の流れる速度が世間よりちょっと遅い気がする。


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[DATA]
れすとらん たいこう
東京都小平市学園西町1-20-17





[Today's recommendation]


https://youtu.be/MMFj8uDubsE



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◆ 猫写真はこちら


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