素朴なふる里の味わい 【ふる里】

2017.11.04

 秋から冬へ… 輝かしいナベの季節!
わが家では鍋シーズンの入りに暗黙のルールがあって、やはり最初は秋の季節感を味わいたいので第一弾は芋煮とする。次がおでん。
しかし今年は天候不順で、突然寒くなったりしたため、半月前ぐらいに急きょ鍋となった。心構えも材料の準備もできておらず、ありものをかき集めて寄せ鍋。そういうのをもう3回もやっている。

それではいかんということで、おでんの儀式を執り行うことにした。
うちではおでんはぜいたく品扱いで、メインの練り物はひばりが丘の「大清かまぼこ店」と決めている。しめはご飯に豆腐をのせて汁をぶっかける日本橋「お多幸本店」の“とうめし”風、またはうどん。
うどんというのは珍しいかもしれないが、それには理由があって、あるとき大清かまぼこ店の買い物帰りに並びの「栄屋うどん店」のゆでうどんが目に入り、ピンとくるものがあった。これをおでん鍋に投入したらイケるんじゃないか? そのままそれが定番となっている。
ひばりが丘からの帰路、ルート上の東久留米八幡町「魚沼屋豆腐店」でがんもや厚揚げを買う。その他、不足分は生活クラブ「デポー」などで調達。ロールキャベツや餅巾着は自作。――以上がおでんの日の段取りとなる。


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ひばりが丘で買い出し前に昼食をとる。
いつも通る路地にあって、ずっと気になっていた「ふる里」。


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店内は照明が暗く、昔の居酒屋の雰囲気。実際、僕はこの店を“昼のランチサービスも行う居酒屋”というふうに見ていた。
ただし、雰囲気は居酒屋でも壁のお品書きを見ると定食類が充実している。昭和の大衆食堂がそのまま続いてきたという風情である。


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カウンター7席に4人掛けテーブル1卓という狭い店内。テーブル席に初老男性2人組、カウンターに初老女性と若い男性。
店主のお父さんは、居酒屋の大将というより、やはり食堂のコックさん風で、黙々と炒め物に取り組んでいる。おかみさんは、気さくながら丁寧で温かい接客をする。


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肉しょうが焼定食800円と肉入りナス味噌いため定食700円を注文。
待っている間に品書きを眺めていると、品ぞろえがなかなか興味深い。
ワカメいため定食、目玉焼・納豆定食がシブい。どちらも650円だ。
マーボ豆腐・シューマイ定食、揚ギョーザ定食と中華方面にも展開している。
湯豆腐ナベ500円、肉豆腐ナベ550円は単品だと思うが、めし(みそ汁・お新香付き)300円と合わせれば、豪華でリーズナブルな定食になりそう。


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まずしょうが焼きができあがり、背後からの配膳に妻のほうを指さすと、「あ、こっちなの? ご飯多いかしら?」とおかみさん。僕がご飯1.5人分ぐらい食べることになるのはいつものことなので、そのままにしてもらう。
どっちがどっちと決めずに注文してシェアすることが多く、いまも何げなく「そっち」となったにすぎないのだが、こういうケースではしょうが焼きがおやじ、が普通なのかな? でもご飯の量を微調整するきめ細かな対応は好感が持てる。


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しょうが焼きもナス味噌も甘めの素朴な味わい。豆腐とワカメのみそ汁は、やはり素朴な白みそ仕立て。お新香は千枚漬け風。味付け海苔が懐かしい。
このようにご飯が進む陣容であるが、1.5人分はさすがに最後きつくなった。デフォルトがご飯もおかずもボリューミーなのだ。


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こちらのお父さん、はじめ寡黙な料理人タイプかと思って見ていたが、ただ忙しかっただけらしい。一段落ついたら常連さんと世間話をしている。いかにも人のよさそうな笑顔を見せる。
誰だったか関西の役者か芸人に似ているんだが、テレビにすっかり疎くなったので思い出せない。オール巨人でもなく夢路いとしでもなく、でもそういう系統の顔立ち。
白みそに千枚漬けって、こちらのふる里は関西方面だったりして。


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[DATA]
ふる里
東京都西東京市谷戸町2-16-2



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2017.11.04 大清かまぼこ店/東京都西東京市ひばりが丘北4-2-25

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うずら玉子巻90円、ウインナー巻90円、いんげん揚90円、いか巻90円、ごぼう巻90円(各3)


2017.11.04 栄屋うどん店/東京都西東京市ひばりが丘北4-1-29

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田舎うどん90円(×2)


2017.11.04 魚沼屋豆腐店/東京都東久留米市八幡町2₋12-12

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がんも大110円(×2)


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