どこにでもあった“近所の食堂” 【京八】
2017.10.14
前記事に記した“ひがしやまとスイーツウォーキング”の中間地点あたりで12時を回り、それまで1時間近く歩いていることもあっていきなり空腹感に襲われた。
甘いものを摂取し続けている体が欲するのは、しょっぱいもの。そしてモソモソの粉ものを処理し続けた口腔・咽頭・食道あたりは汁気を求めている。
その感覚はツレも同様だったらしく、昼ごはんをどうするか聞くと、「ラーメン!」と即答。

スイーツウォーキング参加7店を回り終えたところで、「すぐそこにシブい中華屋あるんだけど」と聞いてみる。「あともうちょっと先にもシブい中華屋あるんだけど」
「すぐそこ!」と腹ペコかーちゃん。
参加店「一本堂」のところの信号を渡ってすぐの中華店「京八」に。

お店の正面は全面曇りガラス、というかガラス戸を3枚並べたようなつくりで、その際にお客さんが座っている気配が店外にも伝わってくる。常連客で占領されていたら嫌だな、とおそるおそるのぞいてみると、驚くことに先客は女子中学生3人組だ。
狭い店内には4人掛けテーブルが3脚。あと、使われているかどうか微妙な感じのカウンター2~3席。入り口すぐの席に着く。


「スタンプラリーとか?」とお店のお母さん。「あっちのほうに珍しく人だかりができてるから、何だろうねって話してたんですよ」
事情を知らないということは、僕らの前にこの店に入ったウォーキング参加者はいないということだ。
自分は自宅から遠いからそう感じるのかもしれないが、なんかもったいない。
わざわざこんなところまで来て、チェーン店とかありきたりな店で昼ごはんというのもなぁ、と。
でも、なんでわざわざこんな店に、というのが大多数の考えだろうし、普通そうだよなぁ、と大いに納得もできるのである。


僕らが本日最初で、もしかしたら最後の新規客でもあるんだろうな、と考えていると入り口が開いた。おっ! と思ったが、入ってきたのは杖を突いた足元のおぼつかないおじいさん。これは7kmのウォーキングは無理だな…。
立て続けにもう1人入店。今度はおばあさんで、同年代だから連れ合いかと思ったが別々の席に座る。
先の中学生はもう出てしまっているので、われわれを除けば一気に70歳ぐらい平均年齢が上がってしまった。

注文はワンタンメン500円(僕)と味噌ラーメン550円(妻)。けっこう対応が早く、5~6分で同時にできあがる。
ラーメンを運んできたお母さんにウォーキングのシートを見せて「こういうイベントだったんです」と説明する。
「これがおいしいの」と、お母さんイチオシは「ラトリエ アンソレイエ」のクロワッサンコルネ。「一本堂の食パンも国産小麦があったり、おいしいですよ。ちょっと高いけど」
ラーメンは思ったとおりの昔懐かし系。ワンタンメンは特筆するようなところはないが、野菜たっぷりの味噌ラーメンはかなりおいしい。こういうピーマンの使い方は、いかにも昭和の街中華という感じがする。

店主とお母さんはご夫婦だろうか、とにかく2人ともとても明るく感じがいい。そして非常に仲がよさそう。
中学生は食べ終わったラーメンどんぶりをめいめいが片づけていたし、お店のお母さんはすぐ杖を倒してしまうおじいさんの世話を焼いている。
いまや見ることのなくなった“近所の食堂”の光景がごく普通に繰り広げられている。

[DATA]
京八
東京都東大和市上北台3-369-10
[Today's recommendation]


Avril Lavigne
『Let Go』
https://www.youtube.com/watch?v=5NPBIwQyPWE


◆ 猫写真はこちら ◆

2017.10.14 お菓子工房 伸/東京都東大和市立野2-9-16



パン・ド・カンパーニュ(大)200円、自家製パンSale品100円
前記事に記した“ひがしやまとスイーツウォーキング”の中間地点あたりで12時を回り、それまで1時間近く歩いていることもあっていきなり空腹感に襲われた。
甘いものを摂取し続けている体が欲するのは、しょっぱいもの。そしてモソモソの粉ものを処理し続けた口腔・咽頭・食道あたりは汁気を求めている。
その感覚はツレも同様だったらしく、昼ごはんをどうするか聞くと、「ラーメン!」と即答。

スイーツウォーキング参加7店を回り終えたところで、「すぐそこにシブい中華屋あるんだけど」と聞いてみる。「あともうちょっと先にもシブい中華屋あるんだけど」
「すぐそこ!」と腹ペコかーちゃん。
参加店「一本堂」のところの信号を渡ってすぐの中華店「京八」に。

お店の正面は全面曇りガラス、というかガラス戸を3枚並べたようなつくりで、その際にお客さんが座っている気配が店外にも伝わってくる。常連客で占領されていたら嫌だな、とおそるおそるのぞいてみると、驚くことに先客は女子中学生3人組だ。
狭い店内には4人掛けテーブルが3脚。あと、使われているかどうか微妙な感じのカウンター2~3席。入り口すぐの席に着く。


「スタンプラリーとか?」とお店のお母さん。「あっちのほうに珍しく人だかりができてるから、何だろうねって話してたんですよ」
事情を知らないということは、僕らの前にこの店に入ったウォーキング参加者はいないということだ。
自分は自宅から遠いからそう感じるのかもしれないが、なんかもったいない。
わざわざこんなところまで来て、チェーン店とかありきたりな店で昼ごはんというのもなぁ、と。
でも、なんでわざわざこんな店に、というのが大多数の考えだろうし、普通そうだよなぁ、と大いに納得もできるのである。


僕らが本日最初で、もしかしたら最後の新規客でもあるんだろうな、と考えていると入り口が開いた。おっ! と思ったが、入ってきたのは杖を突いた足元のおぼつかないおじいさん。これは7kmのウォーキングは無理だな…。
立て続けにもう1人入店。今度はおばあさんで、同年代だから連れ合いかと思ったが別々の席に座る。
先の中学生はもう出てしまっているので、われわれを除けば一気に70歳ぐらい平均年齢が上がってしまった。

注文はワンタンメン500円(僕)と味噌ラーメン550円(妻)。けっこう対応が早く、5~6分で同時にできあがる。
ラーメンを運んできたお母さんにウォーキングのシートを見せて「こういうイベントだったんです」と説明する。
「これがおいしいの」と、お母さんイチオシは「ラトリエ アンソレイエ」のクロワッサンコルネ。「一本堂の食パンも国産小麦があったり、おいしいですよ。ちょっと高いけど」
ラーメンは思ったとおりの昔懐かし系。ワンタンメンは特筆するようなところはないが、野菜たっぷりの味噌ラーメンはかなりおいしい。こういうピーマンの使い方は、いかにも昭和の街中華という感じがする。

店主とお母さんはご夫婦だろうか、とにかく2人ともとても明るく感じがいい。そして非常に仲がよさそう。
中学生は食べ終わったラーメンどんぶりをめいめいが片づけていたし、お店のお母さんはすぐ杖を倒してしまうおじいさんの世話を焼いている。
いまや見ることのなくなった“近所の食堂”の光景がごく普通に繰り広げられている。

[DATA]
京八
東京都東大和市上北台3-369-10
[Today's recommendation]


Avril Lavigne
『Let Go』
https://www.youtube.com/watch?v=5NPBIwQyPWE


◆ 猫写真はこちら ◆






















2017.10.14 お菓子工房 伸/東京都東大和市立野2-9-16



パン・ド・カンパーニュ(大)200円、自家製パンSale品100円