老舗日本料理店のお得ランチ 【大野家】
2017.09.22
西武新宿線の小平駅は駅名からして市の中枢を担っているかのような印象を受けるが、実はここは端っこ。で、決して交通の便がいいとはいえない小平市役所は、なんでこんな場所に? と疑問に思うが、地図を見るとちゃんと市の中心に位置している。
なので小平の“行政上の首都”は、駅で言ったら青梅街道駅になる。ずいぶんショボいな(笑)。
じゃあ小平駅の機能はというと、墓場の表玄関である。
それで小平駅周辺には法事の会食に対応する店が多いわけだが、日常では縁のないような店ばかりでなく格安のランチサービスを行っているところもあり、こういう業態はすしや懐石がベースとなるのでランチといっても侮れないものがある。
たとえば今年、プチ移転・リニューアルした「光琳亭」は、650円で本格すしランチがいただける穴場中の穴場料理屋である。

ネットで“小平×法事×食事”で検索すると、グルメサイトのサブカテゴリーやお店そのものの情報もけっこうヒットする。そこで上位に来るのが、昭和48年創業の日本料理店「大野家」。
こちらは小平駅ではなく市役所の近くにある。なんだかこんがらかってきてしまった(笑)。

霊園に近くないのになぜ法事でヒットするのか疑問に思ったが、お店のホームページを見るとキャッチコピーが“小平市小平霊園、法事・宴会など 日本料理大野家”と、積極的に展開しているようである。
その秘密はキャパシティにある。“当店では、各種宴席・法事による大人数(~60名様迄)のお食事にご対応しております”

こちらでは本格的和食のランチをほぼ830円均一で提供。
昼はかなりにぎわうが、それには法事とかは関係なく、行政の中心という立地が利いている。すぐ隣に中央図書館と中央公民館、西武多摩湖線の線路を挟んで小平市役所とその関連施設。それらの職員だけでもかなりの安定需要が見込めると思われる。

和食というか、なぜか鳥の唐揚げが食べたくなって、こういう店なら、と当たりをつけて行ってみる。
12時半前という昼のピークの時間帯が気になったが、カウンターなら大丈夫だろうと入店。しかし右手のカウンター席は飛び石で埋まっていて、それが全部女性。これはぎちぎちに座るのは気が引ける… と躊躇していると、お店のおねえさんに左手の小上がりを勧められる。3卓中1つが空き。まあいっか… とそこに上がったが、やはり大きい座卓に1人というのは相当居心地が悪い。ぎちぎちのほうがまだよかった、と後悔。
それで浮足立ったのもあるが、オーダーが決まらない。
とりから定食はあるんだが、値段がちょっと。僕は鳥の唐揚げは安くておいしいものと捉えているので、均一価格が引っかかるのだ。たとえば、とんかつと鳥からが同じ値段だったら、鳥からは頼めない。
逆に言うと、この店のランチメニューはどれも魅力的なので、いったん迷ったら抜け出せない。
メニュー表をにらんだまま固まっていると、
「ど・れ・に・し・よ・う・か・な(笑)」と、注文をとりに来たおばちゃん。
「うーん… これ!」と、見開きトップに載っている海鮮丼を指さしてしまっていた。
なんで海鮮丼だったんだろう? と、あとで何度も首をかしげるのであった。

海鮮丼のネタは、マグロ数切れとすき身、カンパチ、サーモン、タコに、白身はヒラメかな。それにトビコ、玉子、カマボコ等と具だくさんの豪華なもの。
煮物(鳥肉、油揚げ、ゼンマイ)、お吸い物、香の物が付く。

僕のあとにもお客さんがポツポツ入ってきて、1人でテーブルを占拠しているので肩身が狭い。しかし新規客はすべて、僕の位置からは見えない店の奥に吸い込まれていく。
支払いのとき、レジの位置から奥が見え隠れしている。ふすまが2カ所開いていて、その奥の座敷がつながっているとしたらかなりの広さだ。もう大広間といってもいい。それがそこそこ埋まっているから驚きだ。
ちょっと引っ込んだ店先の様子からは想像もできない異空間が、そこには存在しているのであった。

[DATA]
大野家
東京都小平市小川町2-1330-17
http://www.k-oonoya.com/index.shtml
[Today's recommendation]

https://youtu.be/gK-A2ZHOgqs


西武新宿線の小平駅は駅名からして市の中枢を担っているかのような印象を受けるが、実はここは端っこ。で、決して交通の便がいいとはいえない小平市役所は、なんでこんな場所に? と疑問に思うが、地図を見るとちゃんと市の中心に位置している。
なので小平の“行政上の首都”は、駅で言ったら青梅街道駅になる。ずいぶんショボいな(笑)。
じゃあ小平駅の機能はというと、墓場の表玄関である。
それで小平駅周辺には法事の会食に対応する店が多いわけだが、日常では縁のないような店ばかりでなく格安のランチサービスを行っているところもあり、こういう業態はすしや懐石がベースとなるのでランチといっても侮れないものがある。
たとえば今年、プチ移転・リニューアルした「光琳亭」は、650円で本格すしランチがいただける穴場中の穴場料理屋である。

ネットで“小平×法事×食事”で検索すると、グルメサイトのサブカテゴリーやお店そのものの情報もけっこうヒットする。そこで上位に来るのが、昭和48年創業の日本料理店「大野家」。
こちらは小平駅ではなく市役所の近くにある。なんだかこんがらかってきてしまった(笑)。

霊園に近くないのになぜ法事でヒットするのか疑問に思ったが、お店のホームページを見るとキャッチコピーが“小平市小平霊園、法事・宴会など 日本料理大野家”と、積極的に展開しているようである。
その秘密はキャパシティにある。“当店では、各種宴席・法事による大人数(~60名様迄)のお食事にご対応しております”

こちらでは本格的和食のランチをほぼ830円均一で提供。
昼はかなりにぎわうが、それには法事とかは関係なく、行政の中心という立地が利いている。すぐ隣に中央図書館と中央公民館、西武多摩湖線の線路を挟んで小平市役所とその関連施設。それらの職員だけでもかなりの安定需要が見込めると思われる。

和食というか、なぜか鳥の唐揚げが食べたくなって、こういう店なら、と当たりをつけて行ってみる。
12時半前という昼のピークの時間帯が気になったが、カウンターなら大丈夫だろうと入店。しかし右手のカウンター席は飛び石で埋まっていて、それが全部女性。これはぎちぎちに座るのは気が引ける… と躊躇していると、お店のおねえさんに左手の小上がりを勧められる。3卓中1つが空き。まあいっか… とそこに上がったが、やはり大きい座卓に1人というのは相当居心地が悪い。ぎちぎちのほうがまだよかった、と後悔。
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それで浮足立ったのもあるが、オーダーが決まらない。
とりから定食はあるんだが、値段がちょっと。僕は鳥の唐揚げは安くておいしいものと捉えているので、均一価格が引っかかるのだ。たとえば、とんかつと鳥からが同じ値段だったら、鳥からは頼めない。
逆に言うと、この店のランチメニューはどれも魅力的なので、いったん迷ったら抜け出せない。
メニュー表をにらんだまま固まっていると、
「ど・れ・に・し・よ・う・か・な(笑)」と、注文をとりに来たおばちゃん。
「うーん… これ!」と、見開きトップに載っている海鮮丼を指さしてしまっていた。
なんで海鮮丼だったんだろう? と、あとで何度も首をかしげるのであった。

海鮮丼のネタは、マグロ数切れとすき身、カンパチ、サーモン、タコに、白身はヒラメかな。それにトビコ、玉子、カマボコ等と具だくさんの豪華なもの。
煮物(鳥肉、油揚げ、ゼンマイ)、お吸い物、香の物が付く。

僕のあとにもお客さんがポツポツ入ってきて、1人でテーブルを占拠しているので肩身が狭い。しかし新規客はすべて、僕の位置からは見えない店の奥に吸い込まれていく。
支払いのとき、レジの位置から奥が見え隠れしている。ふすまが2カ所開いていて、その奥の座敷がつながっているとしたらかなりの広さだ。もう大広間といってもいい。それがそこそこ埋まっているから驚きだ。
ちょっと引っ込んだ店先の様子からは想像もできない異空間が、そこには存在しているのであった。

[DATA]
大野家
東京都小平市小川町2-1330-17
http://www.k-oonoya.com/index.shtml
[Today's recommendation]

https://youtu.be/gK-A2ZHOgqs

