これもまた、喫茶店カレー 【ゆーもあ】
2017.09.08
われわれの若いころは喫茶店全盛の時代で、よく学生がたむろしていた。
お茶よりもダベるのが目的だから、コーヒーの味なんかどうでもよかったんじゃないかと思う。授業をさぼって行きつけの店でだらだらとか。何やってたんだろう、あのころの学生は(苦笑)。
食事のできる店も少なくなく、使い慣れたスタイルである喫茶店は入りやすいから昼食なんかにもよく利用した。
といってもせいぜいカレー、ピラフ、スパゲティといったところだが、本職のレストランじゃないんだからと多くは望まなかったし、実際それぐらいのメニュー構成で学生には事足りた。
味に関しても過度な期待はしていない。だから、たまにおいしい店があると口コミで評判が広まっていった。そのころから“カレーのおいしい喫茶店”はいくつもあったのだ。
食事のおいしい喫茶店というものには、いまだにいわく言い難い魅力を感じるのである。

東村山駅前の喫茶店「ゆーもあ」の食事メニューが充実しているとの情報が寄せられた。
生姜焼きがおいしいという。

この店は以前、1回だけ入ったことがある、たぶん。なにしろ大昔のことだから、そういえばこのあたりの喫茶店に入ったな、たぶんこの店だと思うんだよな… ぐらいの認識しかない。
どのぐらい昔かというと、小惑星探査機「はやぶさ」がまだMUSES-Cだったころ。なぜかそれだけは覚えている。だから少なくとも2003年5月より以前のことだ。
この路地はよく通るが、店の看板なんか見ていなかったな。
“今日のランチ 鮭のフライ”とある。ほかにショーケースにもメニュー表が飾ってあって、“モーニング ~11:30”“ランチ11:30~14:00”“14:00からのメニュー”の3段階に分かれている。生姜焼き定食は14:00からのメニューに載っている。

店内は、記憶というかイメージしていたよりも奥行きがあって席数が多い。1時すぎで半分ぐらい埋まっている。そして、ものすごく煙い…。
実はそういう情報も同時に寄せられていた。まあ、情報源は長女なんだが。隣の2階の「グリム館」もそうだが、換気装置に問題があるんじゃないだろうか? と思うくらい。
煙をかき分けるようにずんずん進んで左手いちばん奥の2人掛けテーブル席へ。
チキンカレー780円をオーダー。

店員は、ホールに僕と同年代ぐらいの女性、厨房にそれより年かさの女性。
見ていると定食、サンドイッチと運ばれていって、やはり食事の客が多いようだ。僕のオーダーはカレーのわりに時間がかかっている。ちょっと手が空いたと思ったら、中のおばちゃんが洗い物を始めた。僕のカレーはどうなってる? と心配になったが、奥のほうにチラッとおじさんの姿。もう1人いたのね。

チキンカレーはぱっと見、具の少ない家庭のカレー。肉が2切れ、ニンジン2片。肉はいま火を通した感じで、作り置きのカレーソースにそのつど豚肉や鶏肉を入れる方式のようだ。
けっこうスパイスが効いている。スパイスといってもクミンやコリアンダーとかじゃなく、カレー粉の香り。S&B的な。
量的には、普通の男子が普通のペースで食べて3分、といったところかな。
はたしてコストパフォーマンス的にどうなんだろう? こういうことはあまり言いたくないが、あえて苦言を呈したい。
えーと、福神漬けが少ない(笑)。

喫茶店カレーもいろいろだ。専門店顔負けのところもあれば、家庭の延長といったところも。それぞれ長く続けるうちに独自の進化を遂げ、店の個性とみなされるようになる。個性が感じられないのか年季が足りないのかというのは、どっちがどっちということでもないんだろうな。

[DATA]
ゆーもあ
東京都東村山市本町2-3-73
[Today's recommendation]

https://youtu.be/vUkEg85Eiqw


われわれの若いころは喫茶店全盛の時代で、よく学生がたむろしていた。
お茶よりもダベるのが目的だから、コーヒーの味なんかどうでもよかったんじゃないかと思う。授業をさぼって行きつけの店でだらだらとか。何やってたんだろう、あのころの学生は(苦笑)。
食事のできる店も少なくなく、使い慣れたスタイルである喫茶店は入りやすいから昼食なんかにもよく利用した。
といってもせいぜいカレー、ピラフ、スパゲティといったところだが、本職のレストランじゃないんだからと多くは望まなかったし、実際それぐらいのメニュー構成で学生には事足りた。
味に関しても過度な期待はしていない。だから、たまにおいしい店があると口コミで評判が広まっていった。そのころから“カレーのおいしい喫茶店”はいくつもあったのだ。
食事のおいしい喫茶店というものには、いまだにいわく言い難い魅力を感じるのである。

東村山駅前の喫茶店「ゆーもあ」の食事メニューが充実しているとの情報が寄せられた。
生姜焼きがおいしいという。

この店は以前、1回だけ入ったことがある、たぶん。なにしろ大昔のことだから、そういえばこのあたりの喫茶店に入ったな、たぶんこの店だと思うんだよな… ぐらいの認識しかない。
どのぐらい昔かというと、小惑星探査機「はやぶさ」がまだMUSES-Cだったころ。なぜかそれだけは覚えている。だから少なくとも2003年5月より以前のことだ。
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この路地はよく通るが、店の看板なんか見ていなかったな。
“今日のランチ 鮭のフライ”とある。ほかにショーケースにもメニュー表が飾ってあって、“モーニング ~11:30”“ランチ11:30~14:00”“14:00からのメニュー”の3段階に分かれている。生姜焼き定食は14:00からのメニューに載っている。

店内は、記憶というかイメージしていたよりも奥行きがあって席数が多い。1時すぎで半分ぐらい埋まっている。そして、ものすごく煙い…。
実はそういう情報も同時に寄せられていた。まあ、情報源は長女なんだが。隣の2階の「グリム館」もそうだが、換気装置に問題があるんじゃないだろうか? と思うくらい。
煙をかき分けるようにずんずん進んで左手いちばん奥の2人掛けテーブル席へ。
チキンカレー780円をオーダー。

店員は、ホールに僕と同年代ぐらいの女性、厨房にそれより年かさの女性。
見ていると定食、サンドイッチと運ばれていって、やはり食事の客が多いようだ。僕のオーダーはカレーのわりに時間がかかっている。ちょっと手が空いたと思ったら、中のおばちゃんが洗い物を始めた。僕のカレーはどうなってる? と心配になったが、奥のほうにチラッとおじさんの姿。もう1人いたのね。

チキンカレーはぱっと見、具の少ない家庭のカレー。肉が2切れ、ニンジン2片。肉はいま火を通した感じで、作り置きのカレーソースにそのつど豚肉や鶏肉を入れる方式のようだ。
けっこうスパイスが効いている。スパイスといってもクミンやコリアンダーとかじゃなく、カレー粉の香り。S&B的な。
量的には、普通の男子が普通のペースで食べて3分、といったところかな。
はたしてコストパフォーマンス的にどうなんだろう? こういうことはあまり言いたくないが、あえて苦言を呈したい。
えーと、福神漬けが少ない(笑)。

喫茶店カレーもいろいろだ。専門店顔負けのところもあれば、家庭の延長といったところも。それぞれ長く続けるうちに独自の進化を遂げ、店の個性とみなされるようになる。個性が感じられないのか年季が足りないのかというのは、どっちがどっちということでもないんだろうな。

[DATA]
ゆーもあ
東京都東村山市本町2-3-73
[Today's recommendation]

https://youtu.be/vUkEg85Eiqw

