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特製冷麺の“特製”とは? 【摩周】

2017.08.20

 清瀬駅南口の商店街は、一本の通りに集中しているわかりやすさと店舗集積度の高さから、西武線沿線でも特に商店街らしい商店街だが、個性的な飲食店が多いのも魅力だ。もちろん古い店も多い。
ただ、密集度が高いせいか案外見落としているお店もあるようで、実はこの焼き肉「摩周」も、存在自体まったく知らなかった。


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本日、ファミマの交差点のほうから昼食の店を求めてぶらぶら歩いてきて、「食処・呑処 ふくちゃん」の定食メニューの看板を横目に通り過ぎようとしたら、隣の店の前でおっちゃんとおばちゃんが、電飾看板のすわりが悪いの置き看板の位置がどうのとやっている。見れば、あちこち掲示の文字が薄れたりしてたいへん年季の入った店構えの焼き肉屋なのであった。ドアの張り紙には“40周年”とある。
そのまま駅まで歩き、「で、結局どこにする?」と検討した結果、あのシブい焼き肉屋ということになった次第。


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店頭の黒板には、ロース定食1100円、カルビ定食1150円、ビビンバ580円、クッパ500円等。定食はちょっと高いかなぁ… と思いつつも、「まあ、ロースとカルビ?」ということで入店。
入って左手、縦に3つ並んだテーブル席の向こうのカウンター的なところに座って新聞的なものを読んでいたおっちゃんが、一瞬停止したのち、どうやら客らしいと認めてゆっくり動きだす。まずは白衣を羽織るところから始まる。

僕らは横の壁に張ってあるメニューの特製冷麺750円にひかれ、「そういえば冷麺、しばらく食べてないね」ということで方針変更。水を持ってきたおっちゃんに、カルビ定食(僕)と特製冷麺(妻)と告げる。


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こちらはおっちゃんがホール係で、厨房からは女の人の声が聞こえる。
このおっちゃん、ひと癖ありそうな人物で、厨房前の所定の位置からときどきこっちに視線を向けるんだが、何か面白いことを言いたげな表情で、この客はノリがいいだろうか? とか探ってる感じ。

そのうち店内の鉢植えの手入れを始めた。こんなタイミングでそんなことしないだろう、普通(笑)。まあ、こっちも「立派な観音竹ですね」とか応じられればいいんだろうけど、そういうの、僕は苦手だったりする。


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カルビはサシの強い部位が7切れ。キムチ、ホウレンソウと豆モヤシのナムル、ワカメスープが付く。
焼き肉のたれ、キムチ、ナムルのどれも、いまどきになく甘さ控えめで、僕はこういう味付けは好きだ。


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僕らは焼き肉も冷麺もそれほど頻繁には食べないので何とも言えないが、こういう冷麺は久しぶりに食べた気がする。
初めて冷麺を食べたのは30年ほど前、たしか伊勢丹会館の焼き肉屋だったと思うが、その食べ物について、極細ながら咀嚼をも拒むコシの強い麺もさることながら、味が付いていないんじゃないかと思うほど薄味のスープが強く印象に残っている。そのスープは飲むほどにじわじわうま味を増していくようであった。
最近の冷麺は、麺は盛岡冷麺の影響か極細が主流というわけでもなくなったように感じられるし、スープはしっかり味の付いた、わかりやすいが飽きが来るというタイプが多い。あくまでも主観であるが。
で、極細麺に薄味スープのここの冷麺は、僕にとって昔懐かし系なのである。


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問題は“特製”部分であろうか。
何をもって特製かというと、写真ではわかりづらいが、器の中央、チャーシューとその下の大量のキムチの間に缶詰のパイナップルがサンドされていて、この部分こそが特製と思われる。
いわゆるパイ缶は昭和の時代は高級缶詰であった。冷麺を特製にグレードアップするにあたり何をどうするかというときに、飾りはリンゴやナシではなく高級品パインで、となったに違いない。それも丸々1個(1リング)。
最後に食べたパインの味は、たれとキムチと酢にも負けないシロップの力強さ、というか何というか…(苦笑)。

支払いのとき1000円札2枚差し出すと、おっちゃんはブツブツと
「2000円、2000円… 2000万円、2000万円。はい、お釣り、100万円」
と、なんかいまひとつ調子が出なかった憂さを最後に晴らしているようであった。


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[DATA]
摩周
東京都清瀬市松山1-16-4



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