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名店の系譜とは 【きくや 諏訪町店】

2017.08.09

 武蔵野うどんの聖地・東村山で人気1、2を争うのが「きくや」。ただし、それは廻田町の本店の話で、こちら諏訪町の支店に関して言えば、少なくともネットのグルメサイトを見る限り必ずしも好意的な評価ばかりでもないようだ。

僕はきくやは本店よりもこっちの店を利用することが多い。
東村山駅から近いという利便性もあるが、ほかにもいくつか理由がある。


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まず、諏訪町店は本店ほど混まない。これは諏訪町店がどうのというより本店の状況が僕には耐え難いということ。混みよう、客層がラーメンの行列店に似ていなくもない。
それに関連して、諏訪町店のほうが接客がソフトだ。おばちゃんがバリバリに頑張っている店は嫌いじゃないが、きくや本店ほど混んじゃうとどうしてもギスギス感が目立ってしまう。


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そして、冒頭の話につながるんだが、“名店の支店のわりには”といった、ある意味宿命的な、なんちゃらバイアスがかかった不当な低評価が見受けられること。
これも人気ラーメン店を取り巻く状況を見るようで、つまり味が劣るというんだが、そんなはずないじゃん、と僕は思うので、むしろ積極的選択理由になるのである。


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台風一過で今年一番の暑さのなか、街に人けはなく、お店も正午にしてそれほど混んでいない。カウンター席に4~5人、小上がり3卓はすべて空いている。
奥の席に上がり、3L 700円(僕)とLL 650円(妻)を頼む。
ちなみに「L」とはきくや独自の分量で、L=3玉が起点となる。以下、LL(4玉)、3L(5玉)、4L(6玉)… と増えていく。1玉の量は多くない。


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店員は男性1人と女性4人。
ベテランぞろいの本店に対し、こちらは若手スタッフによる運営とされていたが、若手といっても店とともに年輪は重ねる。オープン25周年と、それなりに歴史のある店だ。
それでもにこやかで親切な接客は変わらない。


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うどんはあっという間に出てきた。こういうところが低評価の原因なわけだが、僕はうどんの命はコシだとは思っていないので特に気にしない。しかも今日のはほぼゆでたてというコンディションだ。
ここはゆで置きというのとは違っていて、見切りで一定量をゆでている。だから早いときは早いし、ずいぶん待たされることもある。
武蔵野うどんの老舗格はお店によってシステムが違うので、麺の状態も店ごと、タイミングごとに違うわけで、それをそのつど楽しめばいいと思っている。もちろん、きくや本店も同様である。


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肉汁、天ぷら付きがデフォルト。肉汁は鰹節がしっかり効いて、しょうゆとみりんの甘辛バランスがちょうどよい。
清瀬の系列店2店で最近食べたが、さすがに直系の貫禄というか、個人的にはいちばん好きな味だ。まさに原点回帰を感じる。


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灰色がかった麺は地粉が香り、わしわしという食感が好ましい。
3Lでちょうどいいと思っていたが、今日はちょっと物足りない。実は僕には5Lくらいが適量かも、とか考えていると、いま入ってきた男性客が当たり前のように「8L」って…。そういう明らかに食いすぎの人を普通に見かけるのも、武蔵野うどんの特徴だったりする。


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[DATA]
手打うどん きくや 諏訪町店
東京都東村山市諏訪町1-1-3





[Today's recommendation]


https://youtu.be/XDM1bZz3gQk



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