喫茶店カレーの原点 【まめ蔵】
2017.08.05
1978年オープンの吉祥寺でも老舗の喫茶店「まめ蔵」。
言わずと知れたカレーの人気店で、いまやカレー専門店という紹介を多く見かける。
一方で“カフェカレーの原点”ともいわれ、おしゃれなカフェでおいしいカレーというスタイルを独自につくり上げてきた。

オーナーの絵本作家・南椌椌氏のHPには次のように記されている。
――当初は「カレーと珈琲の店」としてスタートしました。「雰囲気のいい喫茶店でうまいカレーを出したら、いけるかも」という簡単な発想から始まったのです。
僕が“喫茶店カレー”について言及するときはこの店が基準点となっている。

本日は妻と次女と出かける。
11時50分の到着で、順番待ちは3組。すべて若いカップル。予想していたとはいえ、おじさんにとってはつらい状況だ。しかし列のすぐ後ろの組がわれわれとほぼ同じ構成(つまりお父さん=おじさんが1名)だったので、ずいぶん気が楽になる。
この店は意外に僕ら世代の客が多い。若いころを懐かしんで訪れるのだろうか。

「ここ、昔からあるの?」と次女。
「うん。私たちが若いころからずっとこんな感じ」と妻。「あのころから老舗っぽかったよね?」
聞かれた僕はちょうど扉の横のプレートを見ていた。
“Since 1978”
意外に数字が近い。
「じゃああのころ、けっこう新しかったんだね…」と、僕らはしみじみとなる。
1980年代前半に僕は吉祥寺に住んでいて、この店はときどき妻と訪れていた(まだ結婚前だけど)。まさにおしゃれな喫茶店でおいしいカレーを食べるという利用シーンだった。
その後1~2回来たかもしれないが、気持ちのうえでは30数年ぶりということになる。

約20分待って席に通される。
店内には絵画や不思議な埴輪風テラコッタが飾られている。オーナーの作品らしい。
小象のモチーフがあちこちに描かれ、メニューブックの表紙には“Mamezo is not baby elephant, but maybe yes …”とある。“まめぞう”の言葉遊びだった。

ポークカレー
オーダーは、ポークカレー950円(次女)、まめ野菜カレー950円(妻)、チキンカレー900円(僕)。
こちらのカレーは、タマネギをじっくりと炒め独自に調合したスパイスと赤ワインでじっくり煮込んだ深いコクと香りが特徴、とのこと。
チキンカレーはタマネギの甘味が強く、辛さもそこそこ。物足りない人用には、辛さ・香り調整用のオリジナルスパイス“辛口七味”“香味七味”が各テーブルに備えてある。

チキンカレー
妻の野菜カレーを少し食べさせてもらったが、夏野菜(ナス、シシトウ)の香りがソースに移ってより複雑な風味になる。このカレー、かなり好きかも。

まめ野菜カレー
30数年ぶりといっても、ここの前はよく通る。いつも店外に順番待ちの人があふれている。そういう場面で目にする若い人に遠慮して、というか敬遠して来なくなってしまったが、別に敬遠することもないか、と最近思っている。
それで今日来てみたわけだが、ひたすら居心地がよくカレーはおいしい。そもそも僕らの時代の… とか言うつもりはさらさらないが、これからは遠慮もなしでいこうと思う。

[DATA]
まめ蔵
東京都武蔵野市吉祥寺本町2-18-15
http://www.kuu-kuu.com/mamezo/index.html#top
[Today's recommendation]

https://youtu.be/Gru4IfbKlfU


1978年オープンの吉祥寺でも老舗の喫茶店「まめ蔵」。
言わずと知れたカレーの人気店で、いまやカレー専門店という紹介を多く見かける。
一方で“カフェカレーの原点”ともいわれ、おしゃれなカフェでおいしいカレーというスタイルを独自につくり上げてきた。

オーナーの絵本作家・南椌椌氏のHPには次のように記されている。
――当初は「カレーと珈琲の店」としてスタートしました。「雰囲気のいい喫茶店でうまいカレーを出したら、いけるかも」という簡単な発想から始まったのです。
僕が“喫茶店カレー”について言及するときはこの店が基準点となっている。

本日は妻と次女と出かける。
11時50分の到着で、順番待ちは3組。すべて若いカップル。予想していたとはいえ、おじさんにとってはつらい状況だ。しかし列のすぐ後ろの組がわれわれとほぼ同じ構成(つまりお父さん=おじさんが1名)だったので、ずいぶん気が楽になる。
この店は意外に僕ら世代の客が多い。若いころを懐かしんで訪れるのだろうか。

「ここ、昔からあるの?」と次女。
「うん。私たちが若いころからずっとこんな感じ」と妻。「あのころから老舗っぽかったよね?」
聞かれた僕はちょうど扉の横のプレートを見ていた。
“Since 1978”
意外に数字が近い。
「じゃああのころ、けっこう新しかったんだね…」と、僕らはしみじみとなる。
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1980年代前半に僕は吉祥寺に住んでいて、この店はときどき妻と訪れていた(まだ結婚前だけど)。まさにおしゃれな喫茶店でおいしいカレーを食べるという利用シーンだった。
その後1~2回来たかもしれないが、気持ちのうえでは30数年ぶりということになる。

約20分待って席に通される。
店内には絵画や不思議な埴輪風テラコッタが飾られている。オーナーの作品らしい。
小象のモチーフがあちこちに描かれ、メニューブックの表紙には“Mamezo is not baby elephant, but maybe yes …”とある。“まめぞう”の言葉遊びだった。

ポークカレー
オーダーは、ポークカレー950円(次女)、まめ野菜カレー950円(妻)、チキンカレー900円(僕)。
こちらのカレーは、タマネギをじっくりと炒め独自に調合したスパイスと赤ワインでじっくり煮込んだ深いコクと香りが特徴、とのこと。
チキンカレーはタマネギの甘味が強く、辛さもそこそこ。物足りない人用には、辛さ・香り調整用のオリジナルスパイス“辛口七味”“香味七味”が各テーブルに備えてある。

チキンカレー
妻の野菜カレーを少し食べさせてもらったが、夏野菜(ナス、シシトウ)の香りがソースに移ってより複雑な風味になる。このカレー、かなり好きかも。

まめ野菜カレー
30数年ぶりといっても、ここの前はよく通る。いつも店外に順番待ちの人があふれている。そういう場面で目にする若い人に遠慮して、というか敬遠して来なくなってしまったが、別に敬遠することもないか、と最近思っている。
それで今日来てみたわけだが、ひたすら居心地がよくカレーはおいしい。そもそも僕らの時代の… とか言うつもりはさらさらないが、これからは遠慮もなしでいこうと思う。

[DATA]
まめ蔵
東京都武蔵野市吉祥寺本町2-18-15
http://www.kuu-kuu.com/mamezo/index.html#top
[Today's recommendation]

https://youtu.be/Gru4IfbKlfU

