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1皿で2度おいしい! 【カヤシマ】

2017.08.02

 吉祥寺の老舗喫茶店「カヤシマ」。
お店のホームページに吉祥寺タウン誌の社長取材記事へのリンクが張られているが、2002年のその記事に創業27年とあるので、今年で42年ということになる。


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老舗喫茶店というより、いまや『孤独のグルメ』登場店として有名。ドラマは喫茶店でナポリタンというわかりやすいストーリーだったと思うが、この店はナポリタンレベルにとどまらず食事メニューが充実している。ちなみに今日の客は全員食事の客だった。


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僕は喫茶店カレーというジャンルをそれとなく追求している、というか言及することがある。この店は喫茶店でありカレーが主要メニューではあるが、自分の考える“喫茶店カレー”とはだいぶ様相が異なる。
喫茶店カレーというからにはハコの部分は喫茶店であるはずだが、この店はそう名乗っているにもかかわらず喫茶店要素が希薄なのである。オシャレ要素と言い換えてもいい。
夜は居酒屋といわれれば、それは十分納得できる。じゃあ昼は喫茶店かというと、定食屋にしか見えない。


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ポークジンジャーカレー980円をオーダー。
お店のスタッフは、厨房に社長とパートっぽい女性、ホールに男子学生風アルバイト。この3人が密に連絡をとり合いながら注文を次々にこなしている。


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驚くのは社長の容貌で、先述の15年前の記事の写真と現在の実物に違いを見いだせない。
また、愛想がなくいかにも、というバイト学生だが、仕事は真面目そのもので接客も意外にソフト。自分の若いころのよう、と言ったらバイト君に悪いが、阿佐ヶ谷の喫茶店でバイトしていた学生時代を思い出した。


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カレーはサラダとみそ汁付き。
昔の洋食レストランタイプのカレーで、肉はビーフ。これにご飯の上にポークジンジャーがのるぜいたくメニューだ。
ポークジンジャーには濃いめの甘辛の味が付いている。皿半分はカレーソース。どちらもご飯が進む食べ物の代表である。
箸で肉とご飯を食べ、スプーンに持ち替えてカレーを食べ、の繰り返し。白いご飯がどんどんなくなっていくから、ご飯だけおかわりがほしくなる。


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ただ、肉とカレーがまったく別系統の味なので、いつまでたってもそれぞれ別個の扱いのままだ。試しに一緒に食べてみたが、まったくピンとこない。やはり別個に食べたほうがおいしいし平和である。
最後までそんな感じで、なんだか2食分食べたような満ち足りた気持ちになる。


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喫茶店文化の奥深さというか、学生文化の猥雑なエネルギーというか、そういうものが残されている吉祥寺そのものというお店である。
こういった、いわば食のパワースポット的な部分へのアクセスを、今後増やしていきたいと考えている。


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[DATA]
カヤシマ
東京都武蔵野市吉祥寺本町1-10-9
http://kayashima.org/





[Today's recommendation]


https://youtu.be/EkHTsc9PU2A



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