秋の花もろもろ ――時坂峠
2023.10.22
前記事の続きで、「関東ふれあいの道~東京都④ 歴史のみち」のコース最終区間。

「峠の茶屋 高嶺荘」跡から先は舗装路である。
そういうパターンは、たとえば今春の竹寺~子の権現コース(関東ふれあいの道~埼玉県② 奥武蔵の古刹を訪ねるみち)や日の出山~御岳山コース(同~東京都⑥ 杉の木陰のみち)がそうだし、高尾山は毎回必ずそうなる。

意図してそうなっているわけではないが、後半の下りに整備された道というのは、技術的・体力的に不安のある素人としてはかなり安堵する。

時坂峠はこの先らしい
山歩きの現場的には安堵しているが、ブログ記事的に舗装道路は単調極まりない。
なので退屈しのぎに花の写真を全行程分まとめて張ってみた。
上から、コウヤボウキ、シラヤマギク、マツカゼソウ、マムシグサ(果実)、ツルリンドウ(果実)、アキノキリンソウ、アザミ類、シラネセンキュウ
時期的に花はどうかと思っていたが、高尾山・御岳山・三頭山・御前山・大岳山… と“花の百名山”に囲まれているだけに、秋の花ももろもろ咲き誇っている。
センブリ、キチジョウソウ、ミズヒキ、キバナアキギリ、ツリフネソウ、ノコンギク、アキチョウジ、サラシナショウマ
峠の茶屋から1kmほどで時坂峠。


その先はひたすら下りである。

車道をショートカットする形になっている古い道を、環境省は推奨しており、舗装路と古い道を交互に下る。


やがて……

ここに出るのか…!
と、着いたのは去年払沢の滝を見に来たときに止めた駐車場。
また1箇所、点と線がつながった。
(つづく)

[DATA]
時坂峠
東京都西多摩郡檜原村
[Today's recommendation]

https://youtu.be/PHDtrXZUlBs?si=lRuxdFZi4bvGuHZH




次号予告
前記事の続きで、「関東ふれあいの道~東京都④ 歴史のみち」のコース最終区間。

「峠の茶屋 高嶺荘」跡から先は舗装路である。
そういうパターンは、たとえば今春の竹寺~子の権現コース(関東ふれあいの道~埼玉県② 奥武蔵の古刹を訪ねるみち)や日の出山~御岳山コース(同~東京都⑥ 杉の木陰のみち)がそうだし、高尾山は毎回必ずそうなる。

意図してそうなっているわけではないが、後半の下りに整備された道というのは、技術的・体力的に不安のある素人としてはかなり安堵する。

時坂峠はこの先らしい
山歩きの現場的には安堵しているが、ブログ記事的に舗装道路は単調極まりない。
なので退屈しのぎに花の写真を全行程分まとめて張ってみた。
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時期的に花はどうかと思っていたが、高尾山・御岳山・三頭山・御前山・大岳山… と“花の百名山”に囲まれているだけに、秋の花ももろもろ咲き誇っている。
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峠の茶屋から1kmほどで時坂峠。


その先はひたすら下りである。

車道をショートカットする形になっている古い道を、環境省は推奨しており、舗装路と古い道を交互に下る。


やがて……

ここに出るのか…!
と、着いたのは去年払沢の滝を見に来たときに止めた駐車場。
また1箇所、点と線がつながった。
(つづく)

[DATA]
時坂峠
東京都西多摩郡檜原村
[Today's recommendation]

https://youtu.be/PHDtrXZUlBs?si=lRuxdFZi4bvGuHZH




次号予告
古道をしのばせる茶屋は… ――浅間尾根
2023.10.22
前記事の続きで、「関東ふれあいの道~東京都④ 歴史のみち」の後半。

コースは標高903mの浅間嶺をピークに、以降はほぼ下り。
植生もガラッと変わり、上りがほぼ杉林だったのに対し浅間嶺展望台から先は明るい広葉樹林で、ススキなど背の高い下草も繁茂し、キク科の花が多い。
山がピンポイントで見られるのぞき穴
前記事に書いているようにコース起点の上川乗から昼ごはんをとった浅間尾根休憩所までは1人も人に会っていなかったが、休憩所以降、急にひと気が増えた。
おそらく檜原街道の上川乗の先の浅間尾根登山口から上って尾根を縦走するのが、山ガール? の人々のメインルートなんじゃないかと。

尾根道に取り付くまでまったく人に会わないというのは前回の「東京都コース⑥ 杉の木陰のみち」も同様で、要するに関東ふれあい~ が山の人々に重要視されていないことの表れであろう。

僕らはたまたまそこ(関ふれ)から入った初心者だが、こんなにヒトと出会うことなく山道を巡るぜいたくを味わえるのだから、いまの方向性は間違っていないわけだ。
クマと出会いさえしなければ💦

しばらく下ると、伐採斜面を沢筋を経てぐるりとめぐっている箇所に出る。
道の下に金網が設置してあるとはいえ、高所恐怖症的には相当怖いので、この間の写真は残っていない。


右が御前山で、左は三頭山?
その先は杉の林下の暗い沢沿いの道。

見事なフジの巨木

沢沿いに下るうちに人工物がちらほら現れ出す。



立派な屋根の「お代官休息処跡」は「そば処みちこ」として営業していて人気だったらしいが、ネット情報によればおそらく5年前に閉店している。

その先で少し上ると道は舗装化され、やや広い車道に合流する。
分かれ道の股の部分に大山祇神社。

その先に峠の茶屋。

この「浅間尾根 峠の茶屋 高嶺荘」こそが前記事にも書いているうどん屋さんで、上のそば処とともにこのコースの名物スポットだったらしい(姉妹店だったらしい)が、こちらの茶屋も残念ながら閉業している。

あちらが“代官休憩所”、こちらには“創業1686年”と書いてあるように、この場所は江戸期に重要な生活路・交易路であった甲州古道の要衝であったに違いない。

そんな歴史をしのばせるお店が“存続”していて、その閉業がごく最近というところが、残念でしかたない。
(つづく)

[DATA]
大山祇神社
東京都西多摩郡檜原村小沢
[Today's recommendation]

https://youtu.be/ROQwcfoa9N4?si=2-konhu3uH4NjIvY




次号予告
前記事の続きで、「関東ふれあいの道~東京都④ 歴史のみち」の後半。

コースは標高903mの浅間嶺をピークに、以降はほぼ下り。
植生もガラッと変わり、上りがほぼ杉林だったのに対し浅間嶺展望台から先は明るい広葉樹林で、ススキなど背の高い下草も繁茂し、キク科の花が多い。
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前記事に書いているようにコース起点の上川乗から昼ごはんをとった浅間尾根休憩所までは1人も人に会っていなかったが、休憩所以降、急にひと気が増えた。
おそらく檜原街道の上川乗の先の浅間尾根登山口から上って尾根を縦走するのが、山ガール? の人々のメインルートなんじゃないかと。

尾根道に取り付くまでまったく人に会わないというのは前回の「東京都コース⑥ 杉の木陰のみち」も同様で、要するに関東ふれあい~ が山の人々に重要視されていないことの表れであろう。

僕らはたまたまそこ(関ふれ)から入った初心者だが、こんなにヒトと出会うことなく山道を巡るぜいたくを味わえるのだから、いまの方向性は間違っていないわけだ。
クマと出会いさえしなければ💦

しばらく下ると、伐採斜面を沢筋を経てぐるりとめぐっている箇所に出る。
道の下に金網が設置してあるとはいえ、高所恐怖症的には相当怖いので、この間の写真は残っていない。


右が御前山で、左は三頭山?
その先は杉の林下の暗い沢沿いの道。

見事なフジの巨木

沢沿いに下るうちに人工物がちらほら現れ出す。



立派な屋根の「お代官休息処跡」は「そば処みちこ」として営業していて人気だったらしいが、ネット情報によればおそらく5年前に閉店している。

その先で少し上ると道は舗装化され、やや広い車道に合流する。
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分かれ道の股の部分に大山祇神社。

その先に峠の茶屋。

この「浅間尾根 峠の茶屋 高嶺荘」こそが前記事にも書いているうどん屋さんで、上のそば処とともにこのコースの名物スポットだったらしい(姉妹店だったらしい)が、こちらの茶屋も残念ながら閉業している。

あちらが“代官休憩所”、こちらには“創業1686年”と書いてあるように、この場所は江戸期に重要な生活路・交易路であった甲州古道の要衝であったに違いない。

そんな歴史をしのばせるお店が“存続”していて、その閉業がごく最近というところが、残念でしかたない。
(つづく)

[DATA]
大山祇神社
東京都西多摩郡檜原村小沢
[Today's recommendation]

https://youtu.be/ROQwcfoa9N4?si=2-konhu3uH4NjIvY




次号予告
秋、ふたたび山へ ――関東ふれあいの道~歴史のみち
2023.10.22
夏季の記録的猛暑とそれに伴うあちこちの身体の不調とで休止状態だった山歩きをようやく再開。
この3~4日やみくもに自転車乗り回していたのも、山歩きに向けてのスタミナ不足対策だったりする。
目的地は東京都檜原村の浅間嶺(せんげんれい)。
計画は武蔵五日市駅→(バス)→上川乗バス停→(コース)→払沢の滝入り口バス停→(バス)→武蔵五日市駅というもので、五日市駅までは車を使う。
コースは「関東ふれあいの道~東京都④ 歴史のみち」である。
7月に歩いた「⑥ 杉の木陰のみち」の続きみたいな感じかな。

関東ふれあいの道とは環境省の長距離自然歩道構想に基づき関東地方1都6県が整備している総延長1799kmの自然歩道で、高尾山麓「梅の木平」を起終点に、東京都、埼玉県、群馬県、栃木県、茨城県、千葉県、神奈川県の順に一周する。
――東京都八王子梅の木平を起終点に、高尾山、奥多摩、秩父、妙義山、太平山、筑波山、霞ヶ浦、九十九里浜、房総、三浦半島、丹沢などを結んでいます。美しい自然を楽しむばかりでなく田園風景、歴史や文化遺産にふれあうことのできる道です。より多くの人々が利用できるよう10km前後に区切った日帰りコースを160コース設定し、それぞれの起終点が鉄道やバス等と連絡できるようになっています。(「首都圏自然歩道(関東ふれあいの道)」、環境省HPより)

今回の「④歴史のみち」は、標高903mの浅間嶺を越える甲州中道といわれた古い官道で、東京都コース中で最短。
途中、週末に営業するうどん屋さんがあるという情報があり、実は上記コース⑥より先に候補に挙がっていた。

上川乗バス停(上り方面)、左がトイレ
武蔵五日市駅からバスというのは前回と同じ。
上川乗バス停下車。

上川乗バス停(下り方面)より、前方右手が浅間嶺上り口
川乗という地名は「川海苔が採れたことにちなみます」ということをバスのアナウンスで知った。
いまも随所に“川苔”の表記が残る。

バス路線の檜原街道は川(南秋川)に沿った道で、上り口が谷のためはじめひたすら上る。

ひたすら上るが急登というわけでもなく、植生は杉の人工林でやや単調である。

取り付きを上りきって右に折れてからは、明るい稜線から広い杉林と上りの少ない歩きやすい道が続く。


約1kmごとに里程標が設置されている。
川乗の表記は“川苔”で、こちらのほうが趣があり、自然や歴史、文化に触れるという点からも漢字の語意は大事と思わせられる。

その後、何段階か上るがさほどきつい箇所もなく、コース案内がほぼないため徐々に不安になる以外は特に問題もなく。

最後やや急な上りを過ぎ、“⇐浅間嶺展望台”の案内板に至る。

右に上れば展望台、左が東屋と木のベンチを配した広場「浅間尾根休憩所」。

時刻は11時すぎで、腹が、減った……。
上記のようにこのコースにはうどん屋さんがあるという話だが、なんと上川乗バス停からこの休憩所までに1人も人に出会っておらず、この先飲食店が出現することがあるとは、狐に化かされでもしない限りとても考えられない。

なので用意してきた昼食をここでとることに。
そりゃ備えはするでしょ。
たとえうどん屋があったとしてもそれ1軒で、周りは深山、代替えが利かないのだから。


昔使っていたキャンプ道具で前回はチキンラーメンを食べているが、鍋は使用後の持ち運び等に気を使うので、今回はより簡便にカップ麺。
パンは4月のとき同様、第一屋製パン小平工場のアウトレットショップ「イフ」で調達。

広場の背後の小高いところが浅間嶺展望台
その東屋も正面に大岳山を望む好ロケーションだが、食事のあと広場の先の小高い展望台へ上ると反対側(南側)にも展望が開ける。

ここが浅間嶺頂上だと思う。
山頂標識のある南向きには富士山が見られるという(この日は見えなかった)。
北は奥多摩三山の御前山と大岳山が間近に迫る。
努力目標に掲げている奥多摩三山の残り2つのピークが、物理的にグッと迫って見えている。
(つづく)

御前山(左)と大岳山(右)
[DATA]
浅間嶺
東京都西多摩郡檜原村
strong>[Today's recommendation]

https://youtu.be/47Br1RdPyPo?si=BFIhqqjMjPBrS162




次号予告
夏季の記録的猛暑とそれに伴うあちこちの身体の不調とで休止状態だった山歩きをようやく再開。
この3~4日やみくもに自転車乗り回していたのも、山歩きに向けてのスタミナ不足対策だったりする。
目的地は東京都檜原村の浅間嶺(せんげんれい)。
計画は武蔵五日市駅→(バス)→上川乗バス停→(コース)→払沢の滝入り口バス停→(バス)→武蔵五日市駅というもので、五日市駅までは車を使う。
コースは「関東ふれあいの道~東京都④ 歴史のみち」である。
7月に歩いた「⑥ 杉の木陰のみち」の続きみたいな感じかな。

関東ふれあいの道とは環境省の長距離自然歩道構想に基づき関東地方1都6県が整備している総延長1799kmの自然歩道で、高尾山麓「梅の木平」を起終点に、東京都、埼玉県、群馬県、栃木県、茨城県、千葉県、神奈川県の順に一周する。
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――東京都八王子梅の木平を起終点に、高尾山、奥多摩、秩父、妙義山、太平山、筑波山、霞ヶ浦、九十九里浜、房総、三浦半島、丹沢などを結んでいます。美しい自然を楽しむばかりでなく田園風景、歴史や文化遺産にふれあうことのできる道です。より多くの人々が利用できるよう10km前後に区切った日帰りコースを160コース設定し、それぞれの起終点が鉄道やバス等と連絡できるようになっています。(「首都圏自然歩道(関東ふれあいの道)」、環境省HPより)

今回の「④歴史のみち」は、標高903mの浅間嶺を越える甲州中道といわれた古い官道で、東京都コース中で最短。
途中、週末に営業するうどん屋さんがあるという情報があり、実は上記コース⑥より先に候補に挙がっていた。

上川乗バス停(上り方面)、左がトイレ
武蔵五日市駅からバスというのは前回と同じ。
上川乗バス停下車。

上川乗バス停(下り方面)より、前方右手が浅間嶺上り口
川乗という地名は「川海苔が採れたことにちなみます」ということをバスのアナウンスで知った。
いまも随所に“川苔”の表記が残る。

バス路線の檜原街道は川(南秋川)に沿った道で、上り口が谷のためはじめひたすら上る。

ひたすら上るが急登というわけでもなく、植生は杉の人工林でやや単調である。

取り付きを上りきって右に折れてからは、明るい稜線から広い杉林と上りの少ない歩きやすい道が続く。


約1kmごとに里程標が設置されている。
川乗の表記は“川苔”で、こちらのほうが趣があり、自然や歴史、文化に触れるという点からも漢字の語意は大事と思わせられる。

その後、何段階か上るがさほどきつい箇所もなく、コース案内がほぼないため徐々に不安になる以外は特に問題もなく。

最後やや急な上りを過ぎ、“⇐浅間嶺展望台”の案内板に至る。

右に上れば展望台、左が東屋と木のベンチを配した広場「浅間尾根休憩所」。

時刻は11時すぎで、腹が、減った……。
上記のようにこのコースにはうどん屋さんがあるという話だが、なんと上川乗バス停からこの休憩所までに1人も人に出会っておらず、この先飲食店が出現することがあるとは、狐に化かされでもしない限りとても考えられない。

なので用意してきた昼食をここでとることに。
そりゃ備えはするでしょ。
たとえうどん屋があったとしてもそれ1軒で、周りは深山、代替えが利かないのだから。

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昔使っていたキャンプ道具で前回はチキンラーメンを食べているが、鍋は使用後の持ち運び等に気を使うので、今回はより簡便にカップ麺。
パンは4月のとき同様、第一屋製パン小平工場のアウトレットショップ「イフ」で調達。

広場の背後の小高いところが浅間嶺展望台
その東屋も正面に大岳山を望む好ロケーションだが、食事のあと広場の先の小高い展望台へ上ると反対側(南側)にも展望が開ける。

ここが浅間嶺頂上だと思う。
山頂標識のある南向きには富士山が見られるという(この日は見えなかった)。
北は奥多摩三山の御前山と大岳山が間近に迫る。
努力目標に掲げている奥多摩三山の残り2つのピークが、物理的にグッと迫って見えている。
(つづく)

御前山(左)と大岳山(右)
[DATA]
浅間嶺
東京都西多摩郡檜原村
strong>[Today's recommendation]

https://youtu.be/47Br1RdPyPo?si=BFIhqqjMjPBrS162




次号予告