北方守護の東京十社 【王子神社】
2023.10.08
前記事「音無親水公園」の明治通りからの入り口になっている舟串橋(ふなくしばし)を渡った正面に石柱門があり、そのまま左岸崖線を一度折れて上る幅広の石段。
王子神社の裏参道である。

王子神社は「東京十社」の一社という。
お参りしないわけにはまいるまい。

途中、東京都指定天然記念物「王子神社のイチョウ」がある。
Googleマップのキャッチは“有名なイチョウの木がある神社”。

――音無川(石神井川)左岸崖線の肩の部分に一際高くそびえ立つ大イチョウです。幹回り5.2m、樹幹の先端部は欠損していますが、高さは24.2mあり、全体的にはほぼ自然樹形を保っています。(説明板より)

石神井川を挟んで飛鳥山の対岸の高台に鎮座する王子神社。
参ったのは裏口なので、あらためて正面大鳥居から入り直す。

天皇が特に例祭などに勅使を差遣し奉幣される神社を「勅祭社」といい、大宮氷川神社など全国16社がこれに当たる。
1868(明治元)年、氷川神社の例大祭を新たに勅祭に定めた明治天皇は、それに続いて東京近郊の主だった神社12社を、勅祭社に準じる社格「准勅祭社」と定めた。しかし准勅祭社の制度は早くも1870年には廃止され、該当神社はそれぞれ府県社あるいは郷社となる。
1975(昭和50)年、昭和天皇即位50年を奉祝し、元准勅祭社12社から遠隔の大國魂神社と鷲宮神社を外した23区内の10社をめぐる「東京十社めぐり」が企画された。これが「東京十社」のはじまりである。

十社とは、芝大神宮、品川神社、赤坂氷川神社、日枝神社、白山神社、王子神社、根津神社、神田神社、亀戸天神社、富岡八幡宮。
七福神めぐりなどと同様、十社めぐりは観光的要素が強いが、「東京十社めぐり」HPによれば“十社をめぐる道のりは、十里七丁(約40km)”。

たとえば今年正月の「雑司が谷七福神」は、全行程およそ3.5km。
ブログ記事にしている中で最長は「浅草名所七福神」の約7.5kmだが、記事を読み返すと、しまいには日が暮れている。
40kmって、どうなんでしょう😅

これまで「十社」として意識したことなかったが、上の顔ぶれを見ると日枝、根津、神田にはお参りしたことがある。
今後もじっくり1社ずつめぐっていくという感じだろうか。

――王子神社については、飛鳥山公園内にある「飛鳥山碑」(都指定有形文化財・古文書)に書かれています。それによれば、元亨(げんこう)年間(1321~24)に豊島氏が勧請したことが始まりとされていますので、その頃にこのイチョウが植えられたとすると、600年近い樹齢と考えられます。戦災によって王子神社の社殿や太田道灌が雨宿りをしたという伝説を持つシイの大木など多くのものが失われた中で、このイチョウは生き延び、今も高台から東京の街の移り変わりを静かに見つめています。(「王子神社のイチョウ」説明板より)
(つづく)

[DATA]
王子神社
東京都北区王子本町1-1-12
http://ojijinja.tokyo.jp/
http://10jinja.tokyo/oujijinja.html
[Today's recommendation]

https://youtu.be/r-Z8KuwI7Gc?si=zzw4hp77lnXZXenJ




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王子神社の裏参道である。

王子神社は「東京十社」の一社という。
お参りしないわけにはまいるまい。

途中、東京都指定天然記念物「王子神社のイチョウ」がある。
Googleマップのキャッチは“有名なイチョウの木がある神社”。

――音無川(石神井川)左岸崖線の肩の部分に一際高くそびえ立つ大イチョウです。幹回り5.2m、樹幹の先端部は欠損していますが、高さは24.2mあり、全体的にはほぼ自然樹形を保っています。(説明板より)

石神井川を挟んで飛鳥山の対岸の高台に鎮座する王子神社。
参ったのは裏口なので、あらためて正面大鳥居から入り直す。

天皇が特に例祭などに勅使を差遣し奉幣される神社を「勅祭社」といい、大宮氷川神社など全国16社がこれに当たる。
1868(明治元)年、氷川神社の例大祭を新たに勅祭に定めた明治天皇は、それに続いて東京近郊の主だった神社12社を、勅祭社に準じる社格「准勅祭社」と定めた。しかし准勅祭社の制度は早くも1870年には廃止され、該当神社はそれぞれ府県社あるいは郷社となる。
1975(昭和50)年、昭和天皇即位50年を奉祝し、元准勅祭社12社から遠隔の大國魂神社と鷲宮神社を外した23区内の10社をめぐる「東京十社めぐり」が企画された。これが「東京十社」のはじまりである。

十社とは、芝大神宮、品川神社、赤坂氷川神社、日枝神社、白山神社、王子神社、根津神社、神田神社、亀戸天神社、富岡八幡宮。
七福神めぐりなどと同様、十社めぐりは観光的要素が強いが、「東京十社めぐり」HPによれば“十社をめぐる道のりは、十里七丁(約40km)”。

たとえば今年正月の「雑司が谷七福神」は、全行程およそ3.5km。
ブログ記事にしている中で最長は「浅草名所七福神」の約7.5kmだが、記事を読み返すと、しまいには日が暮れている。
40kmって、どうなんでしょう😅

これまで「十社」として意識したことなかったが、上の顔ぶれを見ると日枝、根津、神田にはお参りしたことがある。
今後もじっくり1社ずつめぐっていくという感じだろうか。

――王子神社については、飛鳥山公園内にある「飛鳥山碑」(都指定有形文化財・古文書)に書かれています。それによれば、元亨(げんこう)年間(1321~24)に豊島氏が勧請したことが始まりとされていますので、その頃にこのイチョウが植えられたとすると、600年近い樹齢と考えられます。戦災によって王子神社の社殿や太田道灌が雨宿りをしたという伝説を持つシイの大木など多くのものが失われた中で、このイチョウは生き延び、今も高台から東京の街の移り変わりを静かに見つめています。(「王子神社のイチョウ」説明板より)
(つづく)

[DATA]
王子神社
東京都北区王子本町1-1-12


[Today's recommendation]

https://youtu.be/r-Z8KuwI7Gc?si=zzw4hp77lnXZXenJ




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