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定番ハンバーグもお持ち帰り♡ 【グルマンやま】

2020.06.17

 街なかに出かけたときは、ひと通り飲食店を見て回ってしまう。
生存確認といったら失礼だがやはり状況が気になるのと、あと緊急対応で普段と違うサービスを提供しているところも多く、これまた失礼な言い方だがちょっと楽しみだったりもする。

たとえばひと気のない広大な所沢郊外へ自転車で脱出するルートとして秋津の街なかを抜けるとき、「グルマンやま」は気になる存在だ。
市内で一番の古株洋食店である。
テイクアウトの張り紙でもあれば、ぜひ利用したい。


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しかしテイクアウトどころか店を開けているような気配もなくいつも静まり返っていて、少し心配になっていった。それこそ生存確認という言葉が…。

何か掲示物でもないものかと自転車を降りて店先で探りを入れていると、おもむろに入り口の“手動ドア”が開いてギョッとさせられた。出てきたのはシェフその人である。
「え、えーとぉ… テイクアウトとかやってます…?」

という成り行きでランチのテイクアウトをやっていることを確認し、「そのうちお願いします」と言っておきながら2週間くらいたってしまった。


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今日で今月の仕事の忙しいところは終わりという開放感もあって、食べたかった「グルマンやま」のハンバーグを、満を持してテイクアウト。


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電話注文してから伺ったが、行ってみると入り口が開け放たれ中から陽気な音楽が聞こえてくる。ランチメニューの看板も出されていて、“ランチお持ち帰りできます”と書いてある。
これならずいぶん利用しやすい。


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ランチは、やまランチ(ハンバーグステーキ)とAランチ(豚肉の鉄板焼き)の2種で、これは何年も変わっていない。値段も少なくとも5年くらいは変わっていないと思う。
持ち帰りにはスープが付かないということは先日直接伺っていて、容器代や手間を考えればしょうがないと納得していたが、しかしこのジャガイモのポタージュがただ者じゃない。あらためて考えれば、ちょっと残念。
それはいずれ店内でということで。


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店内では鉄板にのって提供されるハンバーグと鉄板焼き。パックでも味付けのベースは変わらない。


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ハンバーグはふわっとした食感だが、つなぎが多い感じはない。肉肉した味わいにスパイスやハーブのマスキングが絶妙。ソースにネギとしょうゆのような和テイストが感じられるのが個性的。


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付け合わせのトマトソースのペンネはお店のランチでは見たことのないもので、パプリカ等の効いた味付けに手抜きなし。


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鉄板焼は、豚肉、モヤシ、キャベツ、豆苗というシンプルな構成。
こちらもソースが独特で、野菜の甘味にビネガーの酸味が爽やか。一見、中華や定食屋の野菜炒めと変わらないが、食べてみてその違いに驚かされる。


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料理もおいしいが、異世界にスリップしたかのような店内空間の魅力も大きいお店である。
やはり、お店でゆったりしたい… という結論。


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[DATA]
グルマンやま
東京都東村山市秋津町5-13-17





[Today's recommendation]

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https://youtu.be/xS90qIk52jg
お店のイメージは、マーラー5番の第4じゃなく第3楽章



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ガラリと雰囲気変わって、季節の和菓子…(詳しくは インスタ で)


まるでおもちゃ箱… な洋食屋さん 【グルマンやま】

2017.06.25

 「手動ドア」と書かれた故障した自動ドアを開けて店内に足を踏み入れた瞬間、異世界に迷い込んだような感覚にとらわれる。
どこの国かはわからないが、ヨーロッパ的な、いつの時代かわからないが、そう遠くない過去。
哀愁を誘うアコーディオンの音色に柱時計のチックタックが重なり、催眠術にかけられる。


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陶器の人形、蝋燭ランタン、樹脂製果物、柱時計、ウェルカムボード、木製のフォーク、浮沈子、バンブーの風鈴、カンテラ、陶器の呼び鈴、ブラックボード、ステンドグラスシール、木製レリーフ、電飾ランプ、イーゼル、のらくろのぬいぐるみ、風車の置き物、ピンク電話、サンタクロース、ワイングラス……。


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狭い店内には無秩序、無国籍、ノンジャンル、ノンポリシーに、目いっぱい飾り付けが施され、まるでおもちゃ箱のよう。


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西武池袋線秋津駅とJR武蔵野線新秋津駅の乗り換え通路。突き当たりを右に曲がる本流を離れ、左を行くまばらな流れ。
その裏道沿いのビルの1階にある老舗洋食店「グルマンやま」。


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店内は、せいぜい2人でしか使えないテーブルが2つ。その周り3辺が矩形のベンチで、テーブルをくっつけてもキャパは5人までがやっと。
狭いカウンター席は5席。


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12時17分に来店。
本日はテーブルが予約席となっており、カウンターの奥側から座る。
BGMはアコーディオン。タンゴと思えばワルツ、ジャズ、しまいに『恋はみずいろ』。あくまでもノンジャンル。限りなく俗っぽい孤高。


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あえて国籍を決めるとしたら、妻の印象はイタリアだという。壁に掛けられた写真はシェフの修業時代。
日付は1984年、ローマのアルフレッドという料理店でのものだそうだ。


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ワインの銘柄はイタリアとフランスで半々ぐらい。メニューには北海タコのカルパッチョ、ベーコンポテトのバルサミコ風味、モンタデッラソーセージとイタリアンが並ぶ。


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まずカップスープが出される。黄色みの強いジャガイモのポタージュ。
細かいみじん切りの葱系が散らされ、食感のアクセントとなる。味は濃厚だがさらっとした口当たり。


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私はやまランチ(ハンバーグステーキ)1000円+目玉焼き添え(80円)。


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鉄板にのったハンバーグはふわっとした食感で、ほろっと崩れる。付け合わせはキャベツにモヤシ、シシトウ、フライドポテト。
ソースが特徴的で、トマトとタマネギベースのような甘味と酸味に、しょうゆとショウガの風味が加わる。


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妻はAランチ(豚肉の鉄板焼き)860円。
鉄板にもやしが敷かれ、ソテーした豚肉、水菜と重ねてある。こちらも別容器のソースが独特で、野菜の甘味にビネガーの酸味が爽やか。


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来るたびに微妙に印象が変わる。BGMの選曲にも左右されるし、掲示物に地域の連絡事項があったりと、現実と異世界のまだら模様の濃淡がそのつど変わる。
それでも料理のおいしさはいつも変わることはない。


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[DATA]
グルマンやま
東京都東村山市秋津町5-13-17





[Today's recommendation]

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https://youtu.be/p2OAziL_Zug


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