創業天保年間 【高尾山 髙橋家】
2023.03.21
前記事に書いているように、高尾山の下山は必ず1号路になる。
山頂から下って薬王院にお参りし、山門を出て流れのままに歩けば、いつの間にか1号路を下っている。
つまり1号路は薬王院の表参道。

全行程コンクリート舗装で車も通れる初級コースの1号路だが、ひたすら急傾斜の上り坂で体力的にはきつそう。
僕らは下ったことしかないが、硬いコンクリート路面の下りは足腰への負荷が大きい。慢性的坐骨神経痛の右足がしびれてきて、帰りの運転が不安になる。

下りきったところはケーブルカーの麓の駅(清滝駅)。

最初の記事にも写真を載せている薬王院の石柱やおそうじ小僧の立つ分かれ道☝を、左に行けば6号路で右に行けば1号路という地理を、この時点で理解。

その石柱の道の向かいに趣ある建物のおそば屋さん。

やれ混んでるの、やれ値段が高いのと難癖をつけ回避することの多い観光地の老舗然とした飲食店。
わりと抵抗なくそこに決まったのは、山頂の茶屋・売店と値段が違わない、いやむしろ安い… という相対的価値判断が大きかったように思う。

「髙橋家」は、天保年間(1830~43)創業の老舗。


4~5組の順番待ちという状況だが、お店が広く客さばきがシステマティックで回転が速い。
ホールスタッフは皆さん若く、システム構築・運用にもそういった若い感性が感じられ、見ていて清々しい。

――そば粉六割ととろろと上質粉で練った当店自慢のおそばや、店内にある樹齢150年余の柿の木に因んだお献立や、お土産を取り揃えております。(お店HP)
たまたま通された席が、その柿の木の横だった。
店内から屋根を突き破って伸びている。

注文は鴨ねぎせいろと天麩羅せいろ。
高尾山といえばとろろそばらしいが、とろろそば1000円はちょっと…。
鴨ねぎせいろ1250円なら気持ちに折り合いがつけられる(笑)。


六割というそば、見た目ホシが入り香りもよい。
細すぎず適度なコシ。
全体に上品に構えていないところがよいと思う。

天ぷらはエビとマイタケと、ん… なんだろう?

コロモの下の赤っぽい色合いとひと口目の甘味から、はじめカボチャかと思ったが、ネッチョリした食感はカボチャとは違い、甘味もより強い。
もしかしたら…。

お会計で…
「天ぷらの赤いのって…?」と聞いてみる。
「はい。干し柿でございます」
品書きの記述から、柿かもしれないが柿の季節じゃないし… と思っていたが、干し柿であったか。
素朴な甘味が香り高いそばとよく合う。

このアングルでいちばん手前の赤っぽい天ぷらが干し柿
おそばの量もしっかりあり、1食できっちり満足させてもらえるお店。
(つづく)

屋根を突き破って伸びる柿の大木
[DATA]
高尾山 髙橋家
東京都八王子市高尾町2209
http://www.takahasiya.com/index.html
[Today's recommendation]

https://youtu.be/hxYEVlhHtC0




次号予告
前記事に書いているように、高尾山の下山は必ず1号路になる。
山頂から下って薬王院にお参りし、山門を出て流れのままに歩けば、いつの間にか1号路を下っている。
つまり1号路は薬王院の表参道。

全行程コンクリート舗装で車も通れる初級コースの1号路だが、ひたすら急傾斜の上り坂で体力的にはきつそう。
僕らは下ったことしかないが、硬いコンクリート路面の下りは足腰への負荷が大きい。慢性的坐骨神経痛の右足がしびれてきて、帰りの運転が不安になる。

下りきったところはケーブルカーの麓の駅(清滝駅)。

最初の記事にも写真を載せている薬王院の石柱やおそうじ小僧の立つ分かれ道☝を、左に行けば6号路で右に行けば1号路という地理を、この時点で理解。

その石柱の道の向かいに趣ある建物のおそば屋さん。

やれ混んでるの、やれ値段が高いのと難癖をつけ回避することの多い観光地の老舗然とした飲食店。
わりと抵抗なくそこに決まったのは、山頂の茶屋・売店と値段が違わない、いやむしろ安い… という相対的価値判断が大きかったように思う。

「髙橋家」は、天保年間(1830~43)創業の老舗。


4~5組の順番待ちという状況だが、お店が広く客さばきがシステマティックで回転が速い。
ホールスタッフは皆さん若く、システム構築・運用にもそういった若い感性が感じられ、見ていて清々しい。

――そば粉六割ととろろと上質粉で練った当店自慢のおそばや、店内にある樹齢150年余の柿の木に因んだお献立や、お土産を取り揃えております。(お店HP)
たまたま通された席が、その柿の木の横だった。
店内から屋根を突き破って伸びている。

注文は鴨ねぎせいろと天麩羅せいろ。
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![]() | ![]() |
高尾山といえばとろろそばらしいが、とろろそば1000円はちょっと…。
鴨ねぎせいろ1250円なら気持ちに折り合いがつけられる(笑)。


六割というそば、見た目ホシが入り香りもよい。
細すぎず適度なコシ。
全体に上品に構えていないところがよいと思う。

天ぷらはエビとマイタケと、ん… なんだろう?

コロモの下の赤っぽい色合いとひと口目の甘味から、はじめカボチャかと思ったが、ネッチョリした食感はカボチャとは違い、甘味もより強い。
もしかしたら…。

お会計で…
「天ぷらの赤いのって…?」と聞いてみる。
「はい。干し柿でございます」
品書きの記述から、柿かもしれないが柿の季節じゃないし… と思っていたが、干し柿であったか。
素朴な甘味が香り高いそばとよく合う。

このアングルでいちばん手前の赤っぽい天ぷらが干し柿
おそばの量もしっかりあり、1食できっちり満足させてもらえるお店。
(つづく)

屋根を突き破って伸びる柿の大木
[DATA]
高尾山 髙橋家
東京都八王子市高尾町2209

[Today's recommendation]

https://youtu.be/hxYEVlhHtC0




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