門前の茶屋を求めて 【騎崎屋】
2022.12.11
前記事の続きで、昼ごはんをどうするか。
「妻沼聖天山 歓喜院」のガイドさんをつかまえて聞いてみた。
「このあたりで昼ごはん食べるとしたら?」
「うーん…。遠くにだったらあるけどねぇ」と、年配のガイドさん。
えっ? さっきこのあたりを少し歩いて、いろいろあると思ったけど。
そういうお店の中でどれがお勧めか、というつもりで聞いてみたんだが…。

そういう経験はよくある。
向こうにしてみれば、都会の若い人(←わしら(笑))はデズニーだかデニーズだかいうハイカラな店に入るものだという決め付け、またはこの土地には古くさい店しかないと思われたくないという虚栄心みたいなものがある。
そういう目で見られているとすれば、不本意でもあるし、永遠にかみ合いそうにないという寂しさも。
結局、自力で探すしかない。

歓喜院の仁王門を出ると左右に飲食店がある。
かたや、うなぎ~ こなた、うどん~

うなぎ~
心と財布の準備ができていないので、西方、うどん~

前記事1枚目の写真の反対のアングルで、向こうが駐車場

参道に平行に通る茶屋街の“上座”の位置

実盛公うどんの幟

趣ある和風建築

…というお休み処「騎崎屋」
「騎崎屋」は、食事メニュー的にはうどん屋だが、食べログの口コミの多くは甘味… というか、ほぼかき氷。
まあ、絵にかいたような門前の茶屋である。

いちばん好きな形の街とお店屋さんの在りようであり、こういうものを求めて旅していると言っても過言ではない。

店内のつくりも趣いっぱい。
酔っぱらった町人役が中村梅雀にクダまいてるシーンが思い浮かぶようだ。

注文は、イチオシっぽい実盛公うどんと、もう1品は天ぷらうどん。
それと茶屋的メニューとして外せない、みそおでん。

うどんは細めで、うどんとひやむぎの中間くらい。
コシがなさそうで、かむとギリギリのところで抵抗する。
ツルッとのど越しのやさしいおいしいうどん。

天ぷらはネギとサクラエビのかき揚げで、武蔵野というか関東平野の典型的なうどんのスタイル。

実盛公とは、歓喜院を開創したとされる斎藤別当実盛のこと。

実盛が“源平合戦で白髪を染めて戦いに赴いた逸話にちなんで”とある。
黒髪に見立てたノリの上に、(白髪に見立てた?)妻沼特産ヤマトイモの千切りをのせてある。

斎藤別当実盛公像
いろいろ勉強になります <(_ _*)>

元は酒屋さん(酒販)で、いまの参道の幅いっぱいを占める大店だったそうだが、昭和・戦後・平成(と言ったかな…)と、参道の整備が行われるたびに後退。
「こんな小さいお店になってしまったんです」とお店のおかあさん。

そんな大きい酒屋の商売が成り立つほど栄えた土地なのか… と往時に思いを馳せる。
(つづく)

右奥は歓喜院仁王門と本殿
[DATA]
騎崎屋
埼玉県熊谷市妻沼1513
[Today's recommendation]

https://youtu.be/FIph0Qstfn4




次号予告
前記事の続きで、昼ごはんをどうするか。
「妻沼聖天山 歓喜院」のガイドさんをつかまえて聞いてみた。
「このあたりで昼ごはん食べるとしたら?」
「うーん…。遠くにだったらあるけどねぇ」と、年配のガイドさん。
えっ? さっきこのあたりを少し歩いて、いろいろあると思ったけど。
そういうお店の中でどれがお勧めか、というつもりで聞いてみたんだが…。

そういう経験はよくある。
向こうにしてみれば、都会の若い人(←わしら(笑))はデズニーだかデニーズだかいうハイカラな店に入るものだという決め付け、またはこの土地には古くさい店しかないと思われたくないという虚栄心みたいなものがある。
そういう目で見られているとすれば、不本意でもあるし、永遠にかみ合いそうにないという寂しさも。
結局、自力で探すしかない。

歓喜院の仁王門を出ると左右に飲食店がある。
かたや、うなぎ~ こなた、うどん~

うなぎ~
心と財布の準備ができていないので、西方、うどん~

前記事1枚目の写真の反対のアングルで、向こうが駐車場

参道に平行に通る茶屋街の“上座”の位置

実盛公うどんの幟

趣ある和風建築

…というお休み処「騎崎屋」
「騎崎屋」は、食事メニュー的にはうどん屋だが、食べログの口コミの多くは甘味… というか、ほぼかき氷。
まあ、絵にかいたような門前の茶屋である。

いちばん好きな形の街とお店屋さんの在りようであり、こういうものを求めて旅していると言っても過言ではない。

店内のつくりも趣いっぱい。
酔っぱらった町人役が中村梅雀にクダまいてるシーンが思い浮かぶようだ。

注文は、イチオシっぽい実盛公うどんと、もう1品は天ぷらうどん。
それと茶屋的メニューとして外せない、みそおでん。

うどんは細めで、うどんとひやむぎの中間くらい。
コシがなさそうで、かむとギリギリのところで抵抗する。
ツルッとのど越しのやさしいおいしいうどん。

天ぷらはネギとサクラエビのかき揚げで、武蔵野というか関東平野の典型的なうどんのスタイル。

実盛公とは、歓喜院を開創したとされる斎藤別当実盛のこと。

実盛が“源平合戦で白髪を染めて戦いに赴いた逸話にちなんで”とある。
黒髪に見立てたノリの上に、(白髪に見立てた?)妻沼特産ヤマトイモの千切りをのせてある。

斎藤別当実盛公像
いろいろ勉強になります <(_ _*)>

元は酒屋さん(酒販)で、いまの参道の幅いっぱいを占める大店だったそうだが、昭和・戦後・平成(と言ったかな…)と、参道の整備が行われるたびに後退。
「こんな小さいお店になってしまったんです」とお店のおかあさん。

そんな大きい酒屋の商売が成り立つほど栄えた土地なのか… と往時に思いを馳せる。
(つづく)

右奥は歓喜院仁王門と本殿
[DATA]
騎崎屋
埼玉県熊谷市妻沼1513
[Today's recommendation]

https://youtu.be/FIph0Qstfn4




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