Chuo Line 喫茶店カレー 【ファーム】
2017.06.15
喫茶店カレーというものも昭和レトロな食堂文化を語るうえで欠かすことのできない重要カテゴリーだ。うまいまずいはおいといてハコの雰囲気・空気感を味わう、と以前書いているが(「グリム館」 参照)、もちろんおいしいお店が少なくないことは知っている。
老舗喫茶店が昭和の文化を色濃く残すように、30年以上にわたって作り続けられてきたその積み重ねがおいしさの秘密なんだと思う。独立系カレースタンドをほぼ見かけなくなったいま、昭和のカレーの味を伝える貴重な存在でもある。

去年入った店としては、吉祥寺の「武蔵野文庫」、国分寺の「ほんやら洞」、国立の「ロージナ茶房」などがあるが、そのように中央線沿線はこのジャンルのメッカであり、御茶ノ水・神保町周辺を含めこのラインには有名店が多い。
今回、老舗感は薄いがそれなりにレトロな雰囲気が期待できる国分寺の「ファーム」へ。

2階の店舗への上り口にいきなりカレーの看板があるほど、もろカレー押しの店である。しかも「大盛」「メガ盛」の文字。
去年「ロージナ茶房」で大変なことになってしまった反省から、そういう危険な文字情報はなるべく見ないようにする。

店内は入り口部分が狭く、通路とカウンターが左右に伸びる。通路の先、左奥と右の窓際が広い空間になっている。窓側は4人テーブル4脚に大テーブルと、思ったよりも広い。比較的すいていたので、いちばん手前のテーブル席に座る。
使い込まれた無垢材のテーブルセットや、さりげなく配置された絵画・イラストが、しゃれた落ち着いた空間をつくる。BGMのジャズギターが心地よい。
昭和の学生街の喫茶店の雰囲気を残す。

僕の後ろのテーブルに高齢女性2人組、大テーブルに中年女性。店員はアルバイト風の若い女性2人。女性に囲まれてしまっている…。急速に“場違い”という思いが頭をもたげる。
タバコの臭いが漂っているが、背後の2人組だろうか。新たな客が入ってきたが、これも若い女性。タバコを吸うかと聞かれ、吸わないと答え左奥に通された。あっちが禁煙席なのね…。

自家製カレー普通盛り(200g)630円+税。
カレーはよく煮込んであって具材はほぼ崩れている。サラッとした感じではなくグダッというソースに、ゴロッとした豚肉2片は程よい軟らかさ。野菜の甘味が強く、辛くはない。香り調整用の配合スパイスが付く。
横に添えられたサラダには甘いごまドレッシング。シャキシャキ野菜とカレーとのバランスは悪くないと思う。
好きなタイプのカレーだが、ちょっと味が濃すぎるかな。ただ、それは最近どこのカレーもそう感じるので、こちらの問題なのかもしれない。

いちばん量が少ない普通盛りだからすぐに食べ終わる。でもサラダもそこそこちゃんとしているし、少ないとは感じない。
問題は、性格的にゆっくりできないこと。場違いを意識してしまったのもあるが、そもそもがせっかちで早食いだ。
喫茶店滞在時間12分は、あまりに短い。

[DATA]
ファーム
東京都国分寺市本町2₋2-9
[Today's recommendation]

https://youtu.be/pENrNxwvdL0


ネジバナ[モジズリ](萩山団地)
喫茶店カレーというものも昭和レトロな食堂文化を語るうえで欠かすことのできない重要カテゴリーだ。うまいまずいはおいといてハコの雰囲気・空気感を味わう、と以前書いているが(「グリム館」 参照)、もちろんおいしいお店が少なくないことは知っている。
老舗喫茶店が昭和の文化を色濃く残すように、30年以上にわたって作り続けられてきたその積み重ねがおいしさの秘密なんだと思う。独立系カレースタンドをほぼ見かけなくなったいま、昭和のカレーの味を伝える貴重な存在でもある。

去年入った店としては、吉祥寺の「武蔵野文庫」、国分寺の「ほんやら洞」、国立の「ロージナ茶房」などがあるが、そのように中央線沿線はこのジャンルのメッカであり、御茶ノ水・神保町周辺を含めこのラインには有名店が多い。
今回、老舗感は薄いがそれなりにレトロな雰囲気が期待できる国分寺の「ファーム」へ。

2階の店舗への上り口にいきなりカレーの看板があるほど、もろカレー押しの店である。しかも「大盛」「メガ盛」の文字。
去年「ロージナ茶房」で大変なことになってしまった反省から、そういう危険な文字情報はなるべく見ないようにする。

店内は入り口部分が狭く、通路とカウンターが左右に伸びる。通路の先、左奥と右の窓際が広い空間になっている。窓側は4人テーブル4脚に大テーブルと、思ったよりも広い。比較的すいていたので、いちばん手前のテーブル席に座る。
使い込まれた無垢材のテーブルセットや、さりげなく配置された絵画・イラストが、しゃれた落ち着いた空間をつくる。BGMのジャズギターが心地よい。
昭和の学生街の喫茶店の雰囲気を残す。

僕の後ろのテーブルに高齢女性2人組、大テーブルに中年女性。店員はアルバイト風の若い女性2人。女性に囲まれてしまっている…。急速に“場違い”という思いが頭をもたげる。
タバコの臭いが漂っているが、背後の2人組だろうか。新たな客が入ってきたが、これも若い女性。タバコを吸うかと聞かれ、吸わないと答え左奥に通された。あっちが禁煙席なのね…。

自家製カレー普通盛り(200g)630円+税。
カレーはよく煮込んであって具材はほぼ崩れている。サラッとした感じではなくグダッというソースに、ゴロッとした豚肉2片は程よい軟らかさ。野菜の甘味が強く、辛くはない。香り調整用の配合スパイスが付く。
横に添えられたサラダには甘いごまドレッシング。シャキシャキ野菜とカレーとのバランスは悪くないと思う。
好きなタイプのカレーだが、ちょっと味が濃すぎるかな。ただ、それは最近どこのカレーもそう感じるので、こちらの問題なのかもしれない。

いちばん量が少ない普通盛りだからすぐに食べ終わる。でもサラダもそこそこちゃんとしているし、少ないとは感じない。
問題は、性格的にゆっくりできないこと。場違いを意識してしまったのもあるが、そもそもがせっかちで早食いだ。
喫茶店滞在時間12分は、あまりに短い。

[DATA]
ファーム
東京都国分寺市本町2₋2-9
[Today's recommendation]

https://youtu.be/pENrNxwvdL0


ネジバナ[モジズリ](萩山団地)