150年後というか、50年前との邂逅 【東京国立博物館 表慶館】
2022.11.19
(前記事の続き)
今回、東京国立博物館(通称トーハク)のお目当てのイベントは、「150年後の国宝展―ワタシの宝物、ミライの宝物」。
創立150年記念事業の一環で、いまよりさらに150年後の西暦2172年に伝え残したい国宝候補を一般公募より選定、また人々の生活に新しい価値観をもたらした企業による国宝候補も併せ、その背景のストーリーとともに展示するイベントで、公式Twitterによると“トーハク史上初の公募型展覧会”。
前日の朝のニュースで見て、そこで取り上げられていた観光土産のペナントや煮干しコレクションといった“国宝候補”に、面白そう❣

会場は本館左手の「表慶館」。

トーハクの建物群の中でもひときわ目を引く洋風建築で、開館1909(明治42)年と博物館内唯一の明治時代の建造物だそうだ。
1978年、重要文化財に指定。

ちなみに150年事業の目玉企画「国宝 東京国立博物館のすべて」が行われているのは平成館(1999年開館)で、建物の90年分、ハクのうえではこっちの“国宝展”がはるかに上回っているといえよう。
「表慶館」は特別展・イベント開催時を除き休館ということで、館内が見られる貴重な機会でもある。

――大正天皇の御成婚(明治三十三年)を記念して計画された奉献美術館で、片山東熊の設計指導になる。石及びレンガ造、二階建で、ネオ・バロックの様式をもつ。円形と長方形を組合わせた平面の構成や大小ドームの取扱いなど巧みにまとめている。中央ホールのモザイクタイルを張った床は見応えがある。(文化遺産オンライン)
中央ホールのドーム型天井とそこに描かれた天井画を見るためだけでも、入る価値あり。
外から見れば中央の大ドームで、左右にシンメトリーに小ドームが配置されている。

こちらは中央ホール左の間で、振り返ると…

順路に従って奥へ進むと…

そのまま階段を上る

展示よりも建物の重厚感に圧倒される。
そりゃそうか… σ( ̄、 ̄=)ンー
が、2階に上がってすぐの企業展示にくぎ付けになるワタクシ。

学研ホールディングス「科学のふろく」。

科学とは学研の小学生向け学習雑誌『科学と学習』の科学で、毎回ユニークな付録で人気だった。
展示されているテントウムシ、めっちゃ覚えてる。
空前のプラモデルブームの当時、『科学』の付録がプラモ…!? と騒然となったのだった。

ニュースで見た「煮干しのコレクション」はあったが、ペナントが見つからない。
あとで『NHKプラス』で確認すると、展示自体は「昭和後期のこどもの「城」~ある男子の勉強机まわり~」というもので(パネル展示)、ペナントはNHKの追加取材の過程で出てきたのだった。ペナントを見に来たと言ってもいいくらいで、残念(笑)。

その先に「ウルトラシリーズ怪獣スクラップブック」の展示。

お気づきのようにガンダムはさりげなくスルーしているが、こっちは素通りできない。
世代の違いである。
しかも身に覚えもあるし、実家を探したら絶対出てくるぜ、コレ…!

ざっくりウルトラシリーズというが、あれは『ウルトラセブン』で極め、終わっている。
地底や海底、宇宙空間や未知の惑星から4次元時空まで、あるいは下町四畳半と、よいこの想像の翼を広げてくれたウルトラセブンだが、次作以降は「裏山に怪獣が出た…」という消防団の山狩りレベルまで急激にスケールダウンしてしまったのだった。

「科学のふろく」でスイッチが入って写真撮りまくってるが、やはり収拾つかなくなるのでこのあたりでおさめておこうかと。
詳細は公式サイトでご確認いただきたい。
きっとあなたにとっての国宝に出会えるはず。
「150年後の国宝展―ワタシの宝物、ミライの宝物」は2023年1月29日(日)まで。
(つづく)

[DATA]
東京国立博物館 表慶館
東京都台東区上野公園13-9 東京国立博物館構内
https://www.tnm.jp/
https://www.facebook.com/TokyoNationalMuseum
https://twitter.com/TNM_PR
https://www.instagram.com/tnm_pr/
[Today's recommendation]

https://youtu.be/Nh07vG6EdRg
「アンヌ。僕は、僕はね…」




次号予告
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今回、東京国立博物館(通称トーハク)のお目当てのイベントは、「150年後の国宝展―ワタシの宝物、ミライの宝物」。
創立150年記念事業の一環で、いまよりさらに150年後の西暦2172年に伝え残したい国宝候補を一般公募より選定、また人々の生活に新しい価値観をもたらした企業による国宝候補も併せ、その背景のストーリーとともに展示するイベントで、公式Twitterによると“トーハク史上初の公募型展覧会”。
前日の朝のニュースで見て、そこで取り上げられていた観光土産のペナントや煮干しコレクションといった“国宝候補”に、面白そう❣

会場は本館左手の「表慶館」。

トーハクの建物群の中でもひときわ目を引く洋風建築で、開館1909(明治42)年と博物館内唯一の明治時代の建造物だそうだ。
1978年、重要文化財に指定。

ちなみに150年事業の目玉企画「国宝 東京国立博物館のすべて」が行われているのは平成館(1999年開館)で、建物の90年分、ハクのうえではこっちの“国宝展”がはるかに上回っているといえよう。
「表慶館」は特別展・イベント開催時を除き休館ということで、館内が見られる貴重な機会でもある。

――大正天皇の御成婚(明治三十三年)を記念して計画された奉献美術館で、片山東熊の設計指導になる。石及びレンガ造、二階建で、ネオ・バロックの様式をもつ。円形と長方形を組合わせた平面の構成や大小ドームの取扱いなど巧みにまとめている。中央ホールのモザイクタイルを張った床は見応えがある。(文化遺産オンライン)
中央ホールのドーム型天井とそこに描かれた天井画を見るためだけでも、入る価値あり。
外から見れば中央の大ドームで、左右にシンメトリーに小ドームが配置されている。

こちらは中央ホール左の間で、振り返ると…

順路に従って奥へ進むと…

そのまま階段を上る

展示よりも建物の重厚感に圧倒される。
そりゃそうか… σ( ̄、 ̄=)ンー
が、2階に上がってすぐの企業展示にくぎ付けになるワタクシ。

学研ホールディングス「科学のふろく」。

科学とは学研の小学生向け学習雑誌『科学と学習』の科学で、毎回ユニークな付録で人気だった。
展示されているテントウムシ、めっちゃ覚えてる。
空前のプラモデルブームの当時、『科学』の付録がプラモ…!? と騒然となったのだった。

ニュースで見た「煮干しのコレクション」はあったが、ペナントが見つからない。
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あとで『NHKプラス』で確認すると、展示自体は「昭和後期のこどもの「城」~ある男子の勉強机まわり~」というもので(パネル展示)、ペナントはNHKの追加取材の過程で出てきたのだった。ペナントを見に来たと言ってもいいくらいで、残念(笑)。

その先に「ウルトラシリーズ怪獣スクラップブック」の展示。

お気づきのようにガンダムはさりげなくスルーしているが、こっちは素通りできない。
世代の違いである。
しかも身に覚えもあるし、実家を探したら絶対出てくるぜ、コレ…!

ざっくりウルトラシリーズというが、あれは『ウルトラセブン』で極め、終わっている。
地底や海底、宇宙空間や未知の惑星から4次元時空まで、あるいは下町四畳半と、よいこの想像の翼を広げてくれたウルトラセブンだが、次作以降は「裏山に怪獣が出た…」という消防団の山狩りレベルまで急激にスケールダウンしてしまったのだった。

「科学のふろく」でスイッチが入って写真撮りまくってるが、やはり収拾つかなくなるのでこのあたりでおさめておこうかと。
詳細は公式サイトでご確認いただきたい。
きっとあなたにとっての国宝に出会えるはず。
「150年後の国宝展―ワタシの宝物、ミライの宝物」は2023年1月29日(日)まで。
(つづく)

[DATA]
東京国立博物館 表慶館
東京都台東区上野公園13-9 東京国立博物館構内




[Today's recommendation]

https://youtu.be/Nh07vG6EdRg
「アンヌ。僕は、僕はね…」




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