野の花咲く都会のオアシス 【角川庭園】
2022.11.06
11月ということで“西荻茶散歩(チャサンポー)”を思い出した。
西荻窪駅周辺で例年6月に開催される街歩きイベントだが、2019年は10周年を記念して第1回と同じ11月にも開催された。それがコロナ前の最後の会となった。
以後、本来のコンセプトであるお茶の無料提供なしでの開催が続いている。
最初にチャサンポーに参加したのは、古民家「一欅庵」での体験イベントを兼ねてのこと。
そんな感じで調べていくうちに、荻窪の古民家が目に留まった。
「角川庭園」という杉並区立の施設で、角川書店創設者の旧邸宅らしいが、“庭園”の名称どおりバエる感じの日本庭園の写真がInstagramにたくさん上がっている。
角川といえば時事ネタでもあるし(笑)、早速行ってみることに。

天気がいいので自転車で荻窪へ。
前記事に続いて荻窪まで自転車というのは偶然だが、ちんたらこぐほうが近く感じるのが不思議だ。

――角川庭園は、俳人で角川書店の創設者である故角川源義(げんよし)氏の旧邸宅を、平成17年にご遺族からの寄贈を受け、整備した庭園です。四季折々の木々や草花を楽しめる庭園と、展示室や貸室がある「幻戯山房」があります。(杉並区HPより)



「幻戯山房」は1955年竣工の近代数奇屋造の邸宅で、源義本人が自分の名前の音読み「げんぎ」からそう呼んでいたという。現在は展示室、詩歌室、茶室として利用されている。
2009年、国の登録有形文化財に登録。
ちなみに角川源義は角川春樹・歴彦兄弟の父。

サネカズラの実、ホトトギス、キチジョウソウ、フユノハナワラビ、ツワブキ、ススキ…と、冬でもにぎやかな庭。
庭木の剪定作業をしているおじさんに花柚をいただいた。
どう見ても園芸業者とは思えず、あるいはボランティアとかかもしれないが、運営の手づくり感が伝わってきてほほ笑ましい。
まあ、角川歴彦氏が 6900万ほどバーンと出してくれるなら、もっといろんなことができるだろうけど。
かつて自分の社長だったことのある人物をネタにしてよいものか、ワタクシ的には悩ましいところではあるが…。

帰りしな、近所に住むというおばあさんが話しかけてきた。
水琴窟は聴きましたか? 柚子はもらいましたか? かりん広場には行きましたか? と、いろいろ世話を焼いてくれる。
意外に人情タウンな荻窪なのである。
(つづく)

[DATA]
角川庭園
東京都杉並区荻窪3-14-22
https://kadokawateien.sugi-manabi.com/
https://www.city.suginami.tokyo.jp/shisetsu/kouen/02/ogikubo/1007132.html
[Today's recommendation]



https://youtu.be/9H4vJUZhsgw


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11月ということで“西荻茶散歩(チャサンポー)”を思い出した。
西荻窪駅周辺で例年6月に開催される街歩きイベントだが、2019年は10周年を記念して第1回と同じ11月にも開催された。それがコロナ前の最後の会となった。
以後、本来のコンセプトであるお茶の無料提供なしでの開催が続いている。
最初にチャサンポーに参加したのは、古民家「一欅庵」での体験イベントを兼ねてのこと。
そんな感じで調べていくうちに、荻窪の古民家が目に留まった。
「角川庭園」という杉並区立の施設で、角川書店創設者の旧邸宅らしいが、“庭園”の名称どおりバエる感じの日本庭園の写真がInstagramにたくさん上がっている。
角川といえば時事ネタでもあるし(笑)、早速行ってみることに。

天気がいいので自転車で荻窪へ。
前記事に続いて荻窪まで自転車というのは偶然だが、ちんたらこぐほうが近く感じるのが不思議だ。

――角川庭園は、俳人で角川書店の創設者である故角川源義(げんよし)氏の旧邸宅を、平成17年にご遺族からの寄贈を受け、整備した庭園です。四季折々の木々や草花を楽しめる庭園と、展示室や貸室がある「幻戯山房」があります。(杉並区HPより)



「幻戯山房」は1955年竣工の近代数奇屋造の邸宅で、源義本人が自分の名前の音読み「げんぎ」からそう呼んでいたという。現在は展示室、詩歌室、茶室として利用されている。
2009年、国の登録有形文化財に登録。
ちなみに角川源義は角川春樹・歴彦兄弟の父。

サネカズラの実、ホトトギス、キチジョウソウ、フユノハナワラビ、ツワブキ、ススキ…と、冬でもにぎやかな庭。
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庭木の剪定作業をしているおじさんに花柚をいただいた。
どう見ても園芸業者とは思えず、あるいはボランティアとかかもしれないが、運営の手づくり感が伝わってきてほほ笑ましい。
まあ、角川歴彦氏が 6900万ほどバーンと出してくれるなら、もっといろんなことができるだろうけど。
かつて自分の社長だったことのある人物をネタにしてよいものか、ワタクシ的には悩ましいところではあるが…。

帰りしな、近所に住むというおばあさんが話しかけてきた。
水琴窟は聴きましたか? 柚子はもらいましたか? かりん広場には行きましたか? と、いろいろ世話を焼いてくれる。
意外に人情タウンな荻窪なのである。
(つづく)

[DATA]
角川庭園
東京都杉並区荻窪3-14-22


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