関東(ry) ロード ―5 【手打ちうどん・そば 子亀】
2022.08.07
相方の実家らへんの北埼玉・北関東グルメを楽しむシリーズ。
北埼玉・北関東グルメというか過去4回すべてうどん(「登治うどん」「おぎの屋」「高田屋」「つかさ」参照)で、そのあたりで食べるものって、うどんくらいしかないんじゃないの?(←暴言)
いやいや、そんなことありません。
「モラージュ(菖蒲)の近くにある古民家カフェに行ってみたいんだけど」
と相方。
「ああ、あの体によさそうな。行ったことないけど評判いいみたいよ」
「最近多いよね、古民家リノベで体によさそうな料理出すとこ」
「古河にもそういうのがあって、なかなかよかったよ。デザートも全然甘くないの。体によさそうなもの使ってて」
と言う人々。
誰も何も肯定も否定もしてないが、空気感がビミョー ( ̄- ̄;)ンー

たしかに家で使う食材にはこだわるが、それだけに考え方のちょっとした違いでもスルーできなかったりして、受け身で接することの難しさを感じる。食材単位ならいいが、料理となると――というような“体によさそうなもの”に対する潜在意識に、はからずも向き合わされたというか。
「そのカフェには昼ごはんというより、あとで買い物に寄ってみようか」
ということで昼ごはんは、うどん (_ _,) ドタッ

北埼玉・北関東とは、埼玉県加須市を中心とするエリアを指している。
加須はうどんどころとして知られるが、個人的に加須のうどん店として真っ先に思い浮かぶのが「子亀」。実家で最初に教えてもらったお店であり、食べに行ったが定休日で別のお店になった… というのが、シリーズのプロローグとなっている。
ずっと気になっていたが、その後も閉まっているか混んでいるかで縁がないままだった。

12時前で店先に順番待ち数人。
感覚的には駐車場に入れられれば御の字という人気店なので、そのまま待つことに。
回転が速いのか、5分ほどで席に案内された。

――今から約300年前の江戸時代のなかば、利根川の渡舟場や不動岡にある總願寺の門前で参拝客をもてなしたのが、加須の手打うどん屋の始まりといわれています。(加須市HP)

なかでも夏の風物詩“冷汁うどん”は「農山漁村の郷土料理百選」(農林水産省選定)にも選ばれているれっきとした埼玉県(大宮・川越・加須)の郷土料理で、こちら「子亀」は外食産業のメニューとしての冷汁うどん発祥のお店なのだそうだ。

注文は当然、冷汁うどん。
「単品でよろしいですか?」
「…といいますと?」
「天ぷら、炊き込みご飯、お新香付きのセットがございます」
「セットでお願いします!」

もう1品は、もり野菜天うどん。
5~6分で提供。

加須のうどん店はどこもそうだが見込みでじゃんじゃんゆでている感じで、客を待たせない。
コシの強さとのど越しのよさ、そして長~いのが加須うどんの特徴だ。

冷汁うどんとは、白みそ・ごま・砂糖に青じそなどを加えすり鉢ですりだし汁でのばしたつゆで食べるつけうどんで、夏野菜のきゅうりやみょうがが添えられるというもの。

甘辛みそだれにきゅうりの青臭さが素朴なうどんによく合う。
山椒が効いていて、爽やかな香りに食欲がいや増す。

野菜天は、にんじんとごぼうで、どちらも拍子切りのような粗いカットのかき揚げだ。

相方によれば、天ぷらでもきんぴらでもこのあたりではこういう切り方をするそうで、ザクザクした歯ごたえと素材の風味が楽しめる。

冷汁もそうだが、僕には新鮮に映る食べ方も相方にとっては故郷の味・家庭の味。
そういう“異文化コミュニケーション”も、このシリーズの効能だったりする。
(つづく)

[DATA]
手打ちうどん・そば 子亀
埼玉県加須市諏訪1-15-6
https://www.kogame-udon.jp/
[Today's recommendation]



https://youtu.be/GJzq3dAEgIs
2022年8月8日永眠
相方の実家らへんの北埼玉・北関東グルメを楽しむシリーズ。
北埼玉・北関東グルメというか過去4回すべてうどん(「登治うどん」「おぎの屋」「高田屋」「つかさ」参照)で、そのあたりで食べるものって、うどんくらいしかないんじゃないの?(←暴言)
いやいや、そんなことありません。
「モラージュ(菖蒲)の近くにある古民家カフェに行ってみたいんだけど」
と相方。
「ああ、あの体によさそうな。行ったことないけど評判いいみたいよ」
「最近多いよね、古民家リノベで体によさそうな料理出すとこ」
「古河にもそういうのがあって、なかなかよかったよ。デザートも全然甘くないの。体によさそうなもの使ってて」
と言う人々。
誰も何も肯定も否定もしてないが、空気感がビミョー ( ̄- ̄;)ンー

たしかに家で使う食材にはこだわるが、それだけに考え方のちょっとした違いでもスルーできなかったりして、受け身で接することの難しさを感じる。食材単位ならいいが、料理となると――というような“体によさそうなもの”に対する潜在意識に、はからずも向き合わされたというか。
「そのカフェには昼ごはんというより、あとで買い物に寄ってみようか」
ということで昼ごはんは、うどん (_ _,) ドタッ

北埼玉・北関東とは、埼玉県加須市を中心とするエリアを指している。
加須はうどんどころとして知られるが、個人的に加須のうどん店として真っ先に思い浮かぶのが「子亀」。実家で最初に教えてもらったお店であり、食べに行ったが定休日で別のお店になった… というのが、シリーズのプロローグとなっている。
ずっと気になっていたが、その後も閉まっているか混んでいるかで縁がないままだった。

12時前で店先に順番待ち数人。
感覚的には駐車場に入れられれば御の字という人気店なので、そのまま待つことに。
回転が速いのか、5分ほどで席に案内された。

――今から約300年前の江戸時代のなかば、利根川の渡舟場や不動岡にある總願寺の門前で参拝客をもてなしたのが、加須の手打うどん屋の始まりといわれています。(加須市HP)

なかでも夏の風物詩“冷汁うどん”は「農山漁村の郷土料理百選」(農林水産省選定)にも選ばれているれっきとした埼玉県(大宮・川越・加須)の郷土料理で、こちら「子亀」は外食産業のメニューとしての冷汁うどん発祥のお店なのだそうだ。

注文は当然、冷汁うどん。
「単品でよろしいですか?」
「…といいますと?」
「天ぷら、炊き込みご飯、お新香付きのセットがございます」
「セットでお願いします!」

もう1品は、もり野菜天うどん。
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5~6分で提供。

加須のうどん店はどこもそうだが見込みでじゃんじゃんゆでている感じで、客を待たせない。
コシの強さとのど越しのよさ、そして長~いのが加須うどんの特徴だ。

冷汁うどんとは、白みそ・ごま・砂糖に青じそなどを加えすり鉢ですりだし汁でのばしたつゆで食べるつけうどんで、夏野菜のきゅうりやみょうがが添えられるというもの。

甘辛みそだれにきゅうりの青臭さが素朴なうどんによく合う。
山椒が効いていて、爽やかな香りに食欲がいや増す。

野菜天は、にんじんとごぼうで、どちらも拍子切りのような粗いカットのかき揚げだ。

相方によれば、天ぷらでもきんぴらでもこのあたりではこういう切り方をするそうで、ザクザクした歯ごたえと素材の風味が楽しめる。

冷汁もそうだが、僕には新鮮に映る食べ方も相方にとっては故郷の味・家庭の味。
そういう“異文化コミュニケーション”も、このシリーズの効能だったりする。
(つづく)

[DATA]
手打ちうどん・そば 子亀
埼玉県加須市諏訪1-15-6

[Today's recommendation]



https://youtu.be/GJzq3dAEgIs
2022年8月8日永眠