東京のはずれの古民家で――その1 【古民家いろり】
2023.09.03
青梅市の北東端に位置する“都内唯一の温泉郷”岩蔵温泉。
ヤマトタケルの開湯伝説が残る古くから知られた存在だが、かつて5軒あったという旅館も現在は1軒を残すのみで往時のにぎわいは失われている。
昔、名栗や秩父に行くのに何度か通り、“東京唯一の”といううたい文句に惹かれいつか泊まりに来てみたいと思いつつ、温泉街の衰退もあり忘却の彼方に。
それがコロナ禍における近場観光というマイブームの中で再びその名が浮上、ときどき周辺スポットなどを調べたりしている。

「岩蔵温泉の古民家に卵買いに行くべ」と言う。
純国産鶏“もみじ”から産まれた“もみじたまご”を売っているという。
カフェもやっていて昼ごはんも食べられるので、念のため予約を入れたという。

「古民家いろり」は岩蔵温泉の南の外れに位置する。
家から行く場合、青梅街道から岩蔵街道に入ってそのまま… という非常にわかりやすい場所にあるが、岩蔵温泉中心部も見ておきたかったので飯能側から大回りのルートをとり、11時前に現地到着。
アザミ類やヤブランと、花は秋模様
11時開店まで少しあるので、目の前のパン屋さんで買い物をしたりして時間をつぶす(次々回掲載)。

パン屋さんの向こうに古民家
ぶらぶらしているとお店のおばちゃんが出てきて幟が立った。
「さっきまで曇ってたのにすっかり晴れて、また暑くなりそう」などと時候のあいさつ。

前庭部分に広めのバーベキューコーナーがつくられている。
以前は駐車場だったもよう。

その脇を抜け母屋に向かうと、右手にちょっとした小屋。
“足湯”と書いてあり、なんと五右衛門風呂で薪が焚かれ、煙突からは煙がたなびいている。

バーベキュー場の炭の準備から戻ってきたさっきのおばちゃんに「写真撮らせてもらっていい?」と聞くと、「足湯、もう温まってるから入れるんじゃないかしら」と。

おばちゃんはてきぱきとタオルやら座布団やらと支度してくれ、そのまま足湯につかることになったのでありました😺


このお風呂はこの家の息子が生まれたときに造ったもので、生まれたといってももう70になるから70年前のもの?(笑)… というようなことをおっしゃっていて、ほかにも岩蔵温泉の源泉を分けてもらおうとしたら… などいろいろ楽しいお話を聞かせてもらった。


「無料開放してますから、いつでも入りに来てください!」
薪の五右衛門風呂が無料って、すごくないですか?
後ろの山はハイキングコースになっており、山歩きのあとなどに超オススメ。

足湯を出たわれわれは、食事処になっている母屋へ。

これが手入れの行き届いた立派な古民家で、満足度抜群なのだが、足湯につい字数を割いて長くなってしまったので、食事編は次記事で。

土間に卵コーナーがあった。
すぐ近所の「すごい賞をとった」という鶏卵農園のもの。

国産鶏のもみじたまごが1個30円。
かつてない卵価格高騰の時代において信じ難い良心価格である。

帰りしな、卵を6個買う。
(つづく)

[DATA]
古民家いろり
東京都青梅市小曽木1-135
https://kominkairori.owst.jp/
[Today's recommendation]

https://youtu.be/caqud0AnhyA?si=HMVrdB6u5wPQ3pNq




次号予告
青梅市の北東端に位置する“都内唯一の温泉郷”岩蔵温泉。
ヤマトタケルの開湯伝説が残る古くから知られた存在だが、かつて5軒あったという旅館も現在は1軒を残すのみで往時のにぎわいは失われている。
昔、名栗や秩父に行くのに何度か通り、“東京唯一の”といううたい文句に惹かれいつか泊まりに来てみたいと思いつつ、温泉街の衰退もあり忘却の彼方に。
それがコロナ禍における近場観光というマイブームの中で再びその名が浮上、ときどき周辺スポットなどを調べたりしている。

「岩蔵温泉の古民家に卵買いに行くべ」と言う。
純国産鶏“もみじ”から産まれた“もみじたまご”を売っているという。
カフェもやっていて昼ごはんも食べられるので、念のため予約を入れたという。

「古民家いろり」は岩蔵温泉の南の外れに位置する。
家から行く場合、青梅街道から岩蔵街道に入ってそのまま… という非常にわかりやすい場所にあるが、岩蔵温泉中心部も見ておきたかったので飯能側から大回りのルートをとり、11時前に現地到着。
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11時開店まで少しあるので、目の前のパン屋さんで買い物をしたりして時間をつぶす(次々回掲載)。

パン屋さんの向こうに古民家
ぶらぶらしているとお店のおばちゃんが出てきて幟が立った。
「さっきまで曇ってたのにすっかり晴れて、また暑くなりそう」などと時候のあいさつ。

前庭部分に広めのバーベキューコーナーがつくられている。
以前は駐車場だったもよう。

その脇を抜け母屋に向かうと、右手にちょっとした小屋。
“足湯”と書いてあり、なんと五右衛門風呂で薪が焚かれ、煙突からは煙がたなびいている。

バーベキュー場の炭の準備から戻ってきたさっきのおばちゃんに「写真撮らせてもらっていい?」と聞くと、「足湯、もう温まってるから入れるんじゃないかしら」と。

おばちゃんはてきぱきとタオルやら座布団やらと支度してくれ、そのまま足湯につかることになったのでありました😺


このお風呂はこの家の息子が生まれたときに造ったもので、生まれたといってももう70になるから70年前のもの?(笑)… というようなことをおっしゃっていて、ほかにも岩蔵温泉の源泉を分けてもらおうとしたら… などいろいろ楽しいお話を聞かせてもらった。


「無料開放してますから、いつでも入りに来てください!」
薪の五右衛門風呂が無料って、すごくないですか?
後ろの山はハイキングコースになっており、山歩きのあとなどに超オススメ。

足湯を出たわれわれは、食事処になっている母屋へ。

これが手入れの行き届いた立派な古民家で、満足度抜群なのだが、足湯につい字数を割いて長くなってしまったので、食事編は次記事で。

土間に卵コーナーがあった。
すぐ近所の「すごい賞をとった」という鶏卵農園のもの。

国産鶏のもみじたまごが1個30円。
かつてない卵価格高騰の時代において信じ難い良心価格である。

帰りしな、卵を6個買う。
(つづく)

[DATA]
古民家いろり
東京都青梅市小曽木1-135

[Today's recommendation]

https://youtu.be/caqud0AnhyA?si=HMVrdB6u5wPQ3pNq




次号予告
自然を生かした園内に250品種! ――吹上しょうぶ公園
2022.06.12
塩船観音寺、愛宕神社に続く青梅市の花の名所シリーズ。
吹上しょうぶ公園は青梅市街地の北に連なる霞丘陵の谷あい(谷戸)に位置し、谷戸の貴重な自然環境の保全を目的に整備された。地理的には塩船観音寺の谷戸の西隣にあたる。
――霞丘陵の一角、勝沼城跡歴史環境保全地域に囲まれた谷戸と、その周辺の環境資源を積極的に活かし、ハナショウブを主体とした公園として整備しています。(青梅市HPより)
JR青梅線 東青梅駅近くの青梅市役所仮設駐車場に車を止めて歩いて向かう。
せっかくだから街歩きも兼ねようというわけだが、着いてみると公園の駐車場はすでに満車。正解正解!
3年ぶりとなる「吹上花しょうぶまつり」開催期間につき入園料を払って入園(中学生以上200円)。
なお、花しょうぶまつりは6月26日(日)まで開催。
約2.1haの園内には約250品種のハナショウブが植えられている。
尾根に抱かれた谷戸という地形から、建物が視界に入らず花を観賞するには最適な環境というのがこちらの売り。
ところで花菖蒲園というと池や湿地をイメージするが、日本原産のアヤメ科アヤメ属(Iris)のうち、カキツバタは水生植物だがアヤメは陸生、ノハナショウブ(ハナショウブの原種)はその中間の環境に分布する。
したがって水につかりっ放しの状態はハナショウブにとって好ましいわけではなく、多くの公園で水が張られているのは“絵づくり”のためらしい。
この公園では開花時期でも水のない畑状態で管理されており、本来の生育環境に近い状態のハナショウブが見られるという。
ぐるっと見て回って、時刻は11:30。
園内は飲食禁止だが、出口を出た駐車場まわりにはいくつかフードカーが出ている。
(つづく)
[DATA]
吹上しょうぶ公園
東京都青梅市吹上425番地
https://www.city.ome.tokyo.jp/soshiki/24/124.html
[Today's recommendation]



https://youtu.be/eUquh5xTP4M


塩船観音寺、愛宕神社に続く青梅市の花の名所シリーズ。
吹上しょうぶ公園は青梅市街地の北に連なる霞丘陵の谷あい(谷戸)に位置し、谷戸の貴重な自然環境の保全を目的に整備された。地理的には塩船観音寺の谷戸の西隣にあたる。
――霞丘陵の一角、勝沼城跡歴史環境保全地域に囲まれた谷戸と、その周辺の環境資源を積極的に活かし、ハナショウブを主体とした公園として整備しています。(青梅市HPより)
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JR青梅線 東青梅駅近くの青梅市役所仮設駐車場に車を止めて歩いて向かう。
せっかくだから街歩きも兼ねようというわけだが、着いてみると公園の駐車場はすでに満車。正解正解!
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3年ぶりとなる「吹上花しょうぶまつり」開催期間につき入園料を払って入園(中学生以上200円)。
なお、花しょうぶまつりは6月26日(日)まで開催。
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約2.1haの園内には約250品種のハナショウブが植えられている。
尾根に抱かれた谷戸という地形から、建物が視界に入らず花を観賞するには最適な環境というのがこちらの売り。
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ところで花菖蒲園というと池や湿地をイメージするが、日本原産のアヤメ科アヤメ属(Iris)のうち、カキツバタは水生植物だがアヤメは陸生、ノハナショウブ(ハナショウブの原種)はその中間の環境に分布する。
したがって水につかりっ放しの状態はハナショウブにとって好ましいわけではなく、多くの公園で水が張られているのは“絵づくり”のためらしい。
この公園では開花時期でも水のない畑状態で管理されており、本来の生育環境に近い状態のハナショウブが見られるという。
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ぐるっと見て回って、時刻は11:30。
園内は飲食禁止だが、出口を出た駐車場まわりにはいくつかフードカーが出ている。
(つづく)
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[DATA]
吹上しょうぶ公園
東京都青梅市吹上425番地

[Today's recommendation]



https://youtu.be/eUquh5xTP4M


穴場的ツツジの名所は…? ――吉野山園地
2022.04.29
自分のInstagram投稿に“GW、泊まりがけはまだちょっとアレなので、毎日#近場観光 かな…”と書いている。
自宅を観光地の宿と見立てて名所を巡っているイメージかなぁ…
川越に続く2日目は、青梅の愛宕神社へ。
インスタのフォロイーさんの投稿で最近知ったんだが、こちらはツツジの穴場的スポット。
同じ青梅市のツツジの名所・塩船観音寺を訪れた3週間前にはまだ花には早かったので、ちょうどいいころかと思った。
事前に調べたところ、このエリアは“吉野山園地”という名勝で、無料の駐車場もある。
その駐車場のすぐ横に立派なお寺さんがあるので、まずそちらにお参りに。
即清寺山門

鐘楼
本堂
即清寺は平安時代に神域の守護のため愛宕神社とともに創建されたとされる。
正面の山腹を歩けそうなので登り口に行ってみる“山内新四国霊場 第弐番”と書いてある。

あとで調べたところ、こちらの愛宕山には江戸末期の慶應年間、即清寺住職により山内新四国八十八箇所霊場が開創されたと。
その二番から三番の途中で挫折して早々に下山した軟弱なわしらって… ( ̄ω ̄;)
二番と三番の間から見下ろす景色もすでに雄大
庭の手入れをしている女の方にお話を伺うと、「京都の景色に似ているらしくて、京都ということで撮影に使われたこともあるんです(笑)」と。
たしかに鐘楼などはかなり絵になると思う。

愛宕神社への裏のルートを教えてもらい、ぶらぶら向かう。
途中、「吉川英治記念館」の裏手にセッコクのような香りが漂っていて、気になってしつこくのぞき込んだがわからずじまい(記念館未訪問)。
お寺の女の方が「山が赤く見えますから」と言っていた愛宕山だが、残念ながら花の盛りは過ぎたもよう。
参拝は吉野街道の一の鳥居から。
吉野街道に面した一の鳥居
実相寺昭雄監督作品に出てきそうな二の鳥居
三の鳥居
愛宕神社の急階段を今年2回も登ったので、出世間違いなし?
塩船観音とは同じ青梅市だが多摩川に隔てられだいぶ地域が異なるとはいえ、塩船ではまだほとんど咲いていなかったツツジが愛宕神社では散っている。
諸行無常と申しましょうか。
ムジョーに、ハラも減る。。。
(つづく)
[DATA]
吉野山園地
東京都青梅市柚木町1丁目
[Today's recommendation]



https://youtu.be/OkAe0xmvczI
自分のInstagram投稿に“GW、泊まりがけはまだちょっとアレなので、毎日#近場観光 かな…”と書いている。
自宅を観光地の宿と見立てて名所を巡っているイメージかなぁ…
川越に続く2日目は、青梅の愛宕神社へ。
インスタのフォロイーさんの投稿で最近知ったんだが、こちらはツツジの穴場的スポット。
同じ青梅市のツツジの名所・塩船観音寺を訪れた3週間前にはまだ花には早かったので、ちょうどいいころかと思った。
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事前に調べたところ、このエリアは“吉野山園地”という名勝で、無料の駐車場もある。
その駐車場のすぐ横に立派なお寺さんがあるので、まずそちらにお参りに。
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鐘楼
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即清寺は平安時代に神域の守護のため愛宕神社とともに創建されたとされる。
正面の山腹を歩けそうなので登り口に行ってみる“山内新四国霊場 第弐番”と書いてある。

あとで調べたところ、こちらの愛宕山には江戸末期の慶應年間、即清寺住職により山内新四国八十八箇所霊場が開創されたと。
その二番から三番の途中で挫折して早々に下山した軟弱なわしらって… ( ̄ω ̄;)
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庭の手入れをしている女の方にお話を伺うと、「京都の景色に似ているらしくて、京都ということで撮影に使われたこともあるんです(笑)」と。
たしかに鐘楼などはかなり絵になると思う。

愛宕神社への裏のルートを教えてもらい、ぶらぶら向かう。
途中、「吉川英治記念館」の裏手にセッコクのような香りが漂っていて、気になってしつこくのぞき込んだがわからずじまい(記念館未訪問)。
お寺の女の方が「山が赤く見えますから」と言っていた愛宕山だが、残念ながら花の盛りは過ぎたもよう。
参拝は吉野街道の一の鳥居から。
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塩船観音とは同じ青梅市だが多摩川に隔てられだいぶ地域が異なるとはいえ、塩船ではまだほとんど咲いていなかったツツジが愛宕神社では散っている。
諸行無常と申しましょうか。
ムジョーに、ハラも減る。。。
(つづく)
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[DATA]
吉野山園地
東京都青梅市柚木町1丁目
[Today's recommendation]



https://youtu.be/OkAe0xmvczI
壮観な花の寺 【塩船観音寺】
2022.04.09
前記事の続きで、「そば処 もとはし」で食事中、ふと窓の外を見ると霧雨が降りだしている。
お店を出るまで雨は強まりこそしないが弱まる気配もなく。
一瞬ちゅうちょしたが、せっかく来ているので予定どおり塩船観音を見物することに。

前記事冒頭の写真のように、「もとはし」のすぐ先に塩船観音寺の山門(仁王門)がある。
門の横にある境内案内図を見ると、奥側が寺院を囲むようにつつじ園となっている。
左側の舗装道路を行くのが近そうだが、ちゃんとお参りしましょう。
山門くぐるところから。

仁王門(国指定重要文化財)
山門もその後ろの阿弥陀堂も古びていてたいへん趣きがある。
あとで調べると、どちらも国指定重要文化財。

阿弥陀堂(国指定重要文化財)
このあと本堂までの建物建物、超然たる存在感を放っているのであった。
阿弥陀堂の後ろに入山券売場というものがある。
“つつじまつり4月中旬~5月上旬・大人300円”と。
再びちゅうちょしたが、売り場の小屋にひと気がなくまだ祭り期間に入っていないようなので、そのまま入場。
前記事に書いている“盛り直前の絶妙なタイミング”というのはそういうこと。
花の盛りには金もかかるし人も多いと。

薬師堂(青梅市有形文化財)

本堂(国指定重要文化財)

本堂(右)と、鐘楼(青梅市有形文化財)
ところで、都内でツツジといえば根津神社が思い浮かび、あんな感じかなぁ… と、漠然と想像していた。
薬師堂から階段を上って本堂にお参りし、左に向き直ると、(旧)鐘楼の向こうに見下ろす形で寺院中枢とその背後のつつじ園が垣間見える。
そのまま下ってもよいが、さらに小高い位置にある(新)鐘楼へと上る。

そこからの眺めは、まさに壮観。
根津神社が吹っ飛ぶくらいの壮大なスケールのつつじ園が広がっていたのである。

――塩船とは、周囲の地形が小丘に囲まれ 舟の形に似ており、仏が衆生を救おうとする大きな願いの舟である『弘誓の舟』になぞらえて塩船と名づけられ…(HPより)
舳先にはフィギュアヘッドのごとく観音様がおわします。

花の見ごろはもう少し先?
咲きそろえば、それは見事な景色になるのだろう。
わずかに咲いていたのは、なかなか自然な趣のあるつつじ。
地元の方であろうか、お宮参りに遭遇。
人々の暮らしに溶け込んでいる存在のようだ。
昭和の観光地を思い出させるような土産物屋があり、人もちらほら。
だんごの幟にひかれ入ってみることに。
※許可をいただいて撮影
だんごとソフトクリームしか気づかなかったが、HPにはそば・うどんメニューも載っている。
ホールは明らかに席を間引いてあるので、コロナで食事メニューは休止中なのかも。
少々寂しさを感じつつ、往時のにぎわいに思いをはせる。
焼きだんごができるまで5分くらい待つが、焼きたては手に温かくしょうゆの香りも引き立つ。
早速食べてみると、生地の滑らかさとやわらかさが上品で、生じょうゆがすっきりキリッとした味わい。
天気がよければビールのつまみにもなりそう… だが、車で来るところだし、それは無理か。
前記事に“門前の茶屋”と書いているが、こっちは本物のそれだった。
今度はうどん食べに来たい。
というか、満開のつつじは一度見ておかなければ。

[DATA]
塩船観音寺
東京都青梅市塩船220-1
http://www.shiofunekannonji.or.jp/
[Today's recommendation]



https://youtu.be/9biJdTz8GaI
前記事の続きで、「そば処 もとはし」で食事中、ふと窓の外を見ると霧雨が降りだしている。
お店を出るまで雨は強まりこそしないが弱まる気配もなく。
一瞬ちゅうちょしたが、せっかく来ているので予定どおり塩船観音を見物することに。

前記事冒頭の写真のように、「もとはし」のすぐ先に塩船観音寺の山門(仁王門)がある。
門の横にある境内案内図を見ると、奥側が寺院を囲むようにつつじ園となっている。
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左側の舗装道路を行くのが近そうだが、ちゃんとお参りしましょう。
山門くぐるところから。

仁王門(国指定重要文化財)
山門もその後ろの阿弥陀堂も古びていてたいへん趣きがある。
あとで調べると、どちらも国指定重要文化財。

阿弥陀堂(国指定重要文化財)
このあと本堂までの建物建物、超然たる存在感を放っているのであった。
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阿弥陀堂の後ろに入山券売場というものがある。
“つつじまつり4月中旬~5月上旬・大人300円”と。
再びちゅうちょしたが、売り場の小屋にひと気がなくまだ祭り期間に入っていないようなので、そのまま入場。
前記事に書いている“盛り直前の絶妙なタイミング”というのはそういうこと。
花の盛りには金もかかるし人も多いと。

薬師堂(青梅市有形文化財)

本堂(国指定重要文化財)

本堂(右)と、鐘楼(青梅市有形文化財)
ところで、都内でツツジといえば根津神社が思い浮かび、あんな感じかなぁ… と、漠然と想像していた。
薬師堂から階段を上って本堂にお参りし、左に向き直ると、(旧)鐘楼の向こうに見下ろす形で寺院中枢とその背後のつつじ園が垣間見える。
そのまま下ってもよいが、さらに小高い位置にある(新)鐘楼へと上る。

そこからの眺めは、まさに壮観。
根津神社が吹っ飛ぶくらいの壮大なスケールのつつじ園が広がっていたのである。

――塩船とは、周囲の地形が小丘に囲まれ 舟の形に似ており、仏が衆生を救おうとする大きな願いの舟である『弘誓の舟』になぞらえて塩船と名づけられ…(HPより)
舳先にはフィギュアヘッドのごとく観音様がおわします。

花の見ごろはもう少し先?
咲きそろえば、それは見事な景色になるのだろう。
わずかに咲いていたのは、なかなか自然な趣のあるつつじ。
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地元の方であろうか、お宮参りに遭遇。
人々の暮らしに溶け込んでいる存在のようだ。
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昭和の観光地を思い出させるような土産物屋があり、人もちらほら。
だんごの幟にひかれ入ってみることに。
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だんごとソフトクリームしか気づかなかったが、HPにはそば・うどんメニューも載っている。
ホールは明らかに席を間引いてあるので、コロナで食事メニューは休止中なのかも。
少々寂しさを感じつつ、往時のにぎわいに思いをはせる。
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焼きだんごができるまで5分くらい待つが、焼きたては手に温かくしょうゆの香りも引き立つ。
早速食べてみると、生地の滑らかさとやわらかさが上品で、生じょうゆがすっきりキリッとした味わい。
天気がよければビールのつまみにもなりそう… だが、車で来るところだし、それは無理か。
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前記事に“門前の茶屋”と書いているが、こっちは本物のそれだった。
今度はうどん食べに来たい。
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というか、満開のつつじは一度見ておかなければ。

[DATA]
塩船観音寺
東京都青梅市塩船220-1

[Today's recommendation]



https://youtu.be/9biJdTz8GaI
青梅散策その1 【チョコレート工房 ZEN】
2021.11.21
“Go To 近場”または“そうだ 近場、行こう。”と銘打って近場の観光・散策スポットを巡っている(御岳山、吾野、飯能、川越、武蔵五日市、長瀞を参照ください)。
今回は青梅駅周辺“昭和レトロの青梅宿”に、出没。
青梅駅
5月に奥多摩湖方面に行った帰り、いつもは吉野街道→青梅街道と走るところ珍しく旧青梅街道を通り、古い街並みを見て、一度歩いてみたいと思っていた。

梅岩寺
青梅駅近くの駐車場に止め、まず駅前の観光案内所でエリアマップ等をもらう。
案内板の出ている梅岩寺にお参りしてから旧青梅街道を散策開始。
青梅市では昭和レトロをテーマとした観光振興を進めている。
かつては商店街に懐かしの映画看板を掲げ“映画看板の街”としてアピールしていたが、映画看板絵師の久保板観さんが2018年に亡くなったことで新作が途絶え、その後は“猫の街”として盛り上げを図っている。

街のあちこちに猫のパロディー映画看板が掛けられているのはそういう流れと思われる。ちなみにそれらの看板はイラストレーター・山口マオ氏の作品とのこと。

この日はたまたま“青梅宿 アートフェスティバル 2021”が行われていた。

スタンプラリーや路上パフォーマンス、ステージイベント、マルシェ、サンバ… といった内容のイベントで、目玉の? サンバパレード開始時刻に開始位置に運よく居合わせ、ガッツリ楽しむことができた。
残念ながらサンバパレードは撮影禁止。みんな撮ってたけどね (;^_^A

住吉神社
少し時間をさかのぼるが、高台にある住吉神社にお参り。

参道には阿於芽(あおめ)猫祖神という猫神様が。
参道横の駐車場で行われているマルシェをのぞいてみる。

思いがけずチョコレート屋さんに遭遇。
どうして知ったのか思い出せないが、ずっと気になっていたお店である。

「チョコレート工房 ZEN」はよく通る吉野街道入り口の万年橋近くに工房とカフェを構えており、土地勘というか場所がイメージできるので、(今日のように)青梅散策の際には行ってみたいと思っていたところの一つであった。
こちらはBean to Bar(ビーントゥバー)といって、カカオ豆からチョコレートバーになるまで一貫して製造を行っている。
カカオの実を割り、白いわたに包まれた豆を取り出し、一粒一粒チェック。そのあと発酵させ乾燥させ焙煎して皮をむき、石臼でひいたあと砂糖と混ぜて型に入れる…。
この作業を自分たちでやっている… と、とても楽しそうに話してくれた。
チョコレートは5種類。
そのチョコレートを使ったマカロンとショコラケーキも並んでいたが、板チョコが魅力的だったので、ガーナとタンザニアを購入。

ハイカカオのチョコレートは大手菓子メーカーも作っているが、カカオと砂糖だけで作られたチョコレートはなかなか食べられない。
いくつか試食させてもらったが、産地による風味の違いがあって面白かった。
facebookを見ると、やはり古民家の工房にも寄ってみたくなる。
予約をすれば自分で作るワークショップも受け付けてくれるそうだ。
チョコレートを豆から作るとは、なんとゼイタクな (>▽<)b

アートフェスティバル関係の屋台の匂いだったり、商店街の古びた趣に刺激されたりで、まだ11時すぎなのにものすごくおなかがすいてしまっているのであった。
(つづく)

住吉神社より
[DATA]
チョコレート工房 ZEN
東京都青梅市大柳町1501
https://www.facebook.com/BeantoBarZEN/
https://www.instagram.com/ome_goo/?hl=ja
[Today's recommendation]



https://youtu.be/eCid81-1sfA


“Go To 近場”または“そうだ 近場、行こう。”と銘打って近場の観光・散策スポットを巡っている(御岳山、吾野、飯能、川越、武蔵五日市、長瀞を参照ください)。
今回は青梅駅周辺“昭和レトロの青梅宿”に、出没。
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5月に奥多摩湖方面に行った帰り、いつもは吉野街道→青梅街道と走るところ珍しく旧青梅街道を通り、古い街並みを見て、一度歩いてみたいと思っていた。

梅岩寺
青梅駅近くの駐車場に止め、まず駅前の観光案内所でエリアマップ等をもらう。
案内板の出ている梅岩寺にお参りしてから旧青梅街道を散策開始。
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青梅市では昭和レトロをテーマとした観光振興を進めている。
かつては商店街に懐かしの映画看板を掲げ“映画看板の街”としてアピールしていたが、映画看板絵師の久保板観さんが2018年に亡くなったことで新作が途絶え、その後は“猫の街”として盛り上げを図っている。

街のあちこちに猫のパロディー映画看板が掛けられているのはそういう流れと思われる。ちなみにそれらの看板はイラストレーター・山口マオ氏の作品とのこと。

この日はたまたま“青梅宿 アートフェスティバル 2021”が行われていた。

スタンプラリーや路上パフォーマンス、ステージイベント、マルシェ、サンバ… といった内容のイベントで、目玉の? サンバパレード開始時刻に開始位置に運よく居合わせ、ガッツリ楽しむことができた。
残念ながらサンバパレードは撮影禁止。みんな撮ってたけどね (;^_^A

住吉神社
少し時間をさかのぼるが、高台にある住吉神社にお参り。

参道には阿於芽(あおめ)猫祖神という猫神様が。
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参道横の駐車場で行われているマルシェをのぞいてみる。

思いがけずチョコレート屋さんに遭遇。
どうして知ったのか思い出せないが、ずっと気になっていたお店である。

「チョコレート工房 ZEN」はよく通る吉野街道入り口の万年橋近くに工房とカフェを構えており、土地勘というか場所がイメージできるので、(今日のように)青梅散策の際には行ってみたいと思っていたところの一つであった。
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こちらはBean to Bar(ビーントゥバー)といって、カカオ豆からチョコレートバーになるまで一貫して製造を行っている。
カカオの実を割り、白いわたに包まれた豆を取り出し、一粒一粒チェック。そのあと発酵させ乾燥させ焙煎して皮をむき、石臼でひいたあと砂糖と混ぜて型に入れる…。
この作業を自分たちでやっている… と、とても楽しそうに話してくれた。
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チョコレートは5種類。
そのチョコレートを使ったマカロンとショコラケーキも並んでいたが、板チョコが魅力的だったので、ガーナとタンザニアを購入。

ハイカカオのチョコレートは大手菓子メーカーも作っているが、カカオと砂糖だけで作られたチョコレートはなかなか食べられない。
いくつか試食させてもらったが、産地による風味の違いがあって面白かった。
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facebookを見ると、やはり古民家の工房にも寄ってみたくなる。
予約をすれば自分で作るワークショップも受け付けてくれるそうだ。
チョコレートを豆から作るとは、なんとゼイタクな (>▽<)b

アートフェスティバル関係の屋台の匂いだったり、商店街の古びた趣に刺激されたりで、まだ11時すぎなのにものすごくおなかがすいてしまっているのであった。
(つづく)

住吉神社より
[DATA]
チョコレート工房 ZEN
東京都青梅市大柳町1501


[Today's recommendation]



https://youtu.be/eCid81-1sfA

