門前復活プロジェクト? 【箭弓稲荷神社】
2023.09.10
「昔すごくにぎわったのにすっかりさびれてしまった神社の参道を復活させるクラウドファンディング… って話があるよ」
場所を聞くと東武東上線東松山駅のすぐ近くという。
そういうネタをGoogleマップで見つけては出かけているわけだが、駅チカというのは盲点だった。
ということで急きょ出発。
10時すぎに出て途中、武蔵藤沢の凶悪な渋滞に引っかかってどうなることかと思ったが、12時すぎには現地到着。

箭弓稲荷神社表参道

一の鳥居

二の鳥居・三の鳥居・拝殿、駐車場、門前茶屋「箭弓の森」予定地
箭弓稲荷神社(やきゅういなりじんじゃ)の駐車場は車でいっぱいで、わずか1台分だけ空いているというラッキーな状況。
僕は情報を聞き違えて“すっかりさびれてしまった神社”だと思っていたので面食らってしまった。
さびれているのは“神社”ではなく“神社の参道”なのだった。
神社自体は、(まれに)日本三大稲荷とも五大稲荷とも称される立派なものなのだった。

二の鳥居

三の鳥居

三の鳥居越しに拝殿
正確には“さびれた神社のさびれた参道”という理解だったわけだが、さびれた参道に惹かれるのは衰退した○○銀座商店街にも似た郷愁をかき立てられる存在であるため。
と思っていたが、それらは微妙に違っていて、音楽に例えれば前者が冨田勲なら後者は浅田美代子… みたいな?
どっちにしろノスタルジアど真ん中ではある。


拝殿
箭弓稲荷神社(やきゅういなりじんじゃ)は712(和銅5)年の創建と伝えられ、平安中期、平忠常の乱討伐の任に当たった源頼信が戦勝祈願をしたところ明けゆく空に箭(矢)の形をした白雲がにわかに現れ…… といった由緒が伝わる。

市指定文化財 手水舎
参道は東松山駅東口のぼたん通りから分岐し東武東上線踏切を越えるあたりからそれらしい面影が認められ、一の鳥居、二の鳥居へと延びるが、この間、残っている飲食店は古びた中華料理店1店のみと、実際さびれている。
中華屋さん(次回掲載予定)のおかあさんに伺ったところ、「昔はにぎわったようですよ。講ができてたってくらいですから」と。
講とは相当びっくりした。




当社の熱心な崇敬者・七代目市川團十郎が奉納した宇迦之魂社(團十郎稲荷・穴宮)
二の鳥居の手前の角地にある物件が、クラウドファンディングで再生を図ろうという古建造物のようだ(このへんを参照ください)。
ギリギリまで解体したような状態で、どのように再生されるのか興味深い。


偶然にもひと月ちょっと前の「巌殿山正法寺」参道から立て続けに同じ東松山市内の衰退参道探訪となったが、デジャヴのごとく埼玉内陸猛暑地帯はひたすら暑く。
見るべきものもまともに見て回れず、近いうちの再訪確定かな… ( ̄- ̄;) ンー
(つづく)

[DATA]
箭弓(やきゅう)稲荷神社
埼玉県東松山市箭弓町2-5-14
https://www.yakyu-inari.jp/
[Today's recommendation]

https://youtu.be/8uUFMWqcuNs?si=a9_OmNXxQ_S-9NCl




次号予告
「昔すごくにぎわったのにすっかりさびれてしまった神社の参道を復活させるクラウドファンディング… って話があるよ」
場所を聞くと東武東上線東松山駅のすぐ近くという。
そういうネタをGoogleマップで見つけては出かけているわけだが、駅チカというのは盲点だった。
ということで急きょ出発。
10時すぎに出て途中、武蔵藤沢の凶悪な渋滞に引っかかってどうなることかと思ったが、12時すぎには現地到着。

箭弓稲荷神社表参道

一の鳥居

二の鳥居・三の鳥居・拝殿、駐車場、門前茶屋「箭弓の森」予定地
箭弓稲荷神社(やきゅういなりじんじゃ)の駐車場は車でいっぱいで、わずか1台分だけ空いているというラッキーな状況。
僕は情報を聞き違えて“すっかりさびれてしまった神社”だと思っていたので面食らってしまった。
さびれているのは“神社”ではなく“神社の参道”なのだった。
神社自体は、(まれに)日本三大稲荷とも五大稲荷とも称される立派なものなのだった。

二の鳥居

三の鳥居

三の鳥居越しに拝殿
正確には“さびれた神社のさびれた参道”という理解だったわけだが、さびれた参道に惹かれるのは衰退した○○銀座商店街にも似た郷愁をかき立てられる存在であるため。
と思っていたが、それらは微妙に違っていて、音楽に例えれば前者が冨田勲なら後者は浅田美代子… みたいな?
どっちにしろノスタルジアど真ん中ではある。


拝殿
箭弓稲荷神社(やきゅういなりじんじゃ)は712(和銅5)年の創建と伝えられ、平安中期、平忠常の乱討伐の任に当たった源頼信が戦勝祈願をしたところ明けゆく空に箭(矢)の形をした白雲がにわかに現れ…… といった由緒が伝わる。

市指定文化財 手水舎
参道は東松山駅東口のぼたん通りから分岐し東武東上線踏切を越えるあたりからそれらしい面影が認められ、一の鳥居、二の鳥居へと延びるが、この間、残っている飲食店は古びた中華料理店1店のみと、実際さびれている。
中華屋さん(次回掲載予定)のおかあさんに伺ったところ、「昔はにぎわったようですよ。講ができてたってくらいですから」と。
講とは相当びっくりした。




当社の熱心な崇敬者・七代目市川團十郎が奉納した宇迦之魂社(團十郎稲荷・穴宮)
二の鳥居の手前の角地にある物件が、クラウドファンディングで再生を図ろうという古建造物のようだ(このへんを参照ください)。
ギリギリまで解体したような状態で、どのように再生されるのか興味深い。


偶然にもひと月ちょっと前の「巌殿山正法寺」参道から立て続けに同じ東松山市内の衰退参道探訪となったが、デジャヴのごとく埼玉内陸猛暑地帯はひたすら暑く。
見るべきものもまともに見て回れず、近いうちの再訪確定かな… ( ̄- ̄;) ンー
(つづく)

[DATA]
箭弓(やきゅう)稲荷神社
埼玉県東松山市箭弓町2-5-14

[Today's recommendation]

https://youtu.be/8uUFMWqcuNs?si=a9_OmNXxQ_S-9NCl




次号予告
門前の繁栄の面影 ――巌殿観音参道
2023.07.30
不要不急の外出は控えるようにと言われても、熱中症よりも家に閉じこもらされることのほうに危険を感じるワタシ。
家は小さく狭い。
閉所恐怖のケがある ( 〃 ̄ω ̄〃ゞウーム
1週間前はまだマシだった。
栃木県佐野市に出かけた7月23日、家から最寄りのアメダス練馬観測所の最高気温は34.2℃と、なんとか猛暑日を免れていた。
翌24日の35.7℃以降、連日このありさまだ。
出遅れたら家に閉じこもらざるを得なくなりそうで、Googleマップで必死に脱出先を探すワタシ。
東松山市に巌殿山正法寺(通称:岩殿観音)という寺院があり、その東方に延びる道に“巌殿観音参道”というピンが立っている。
ピンが立つ参道というのもなかなか珍しい。
――仁王門から東にまっすぐに延びる表参道の両脇には家が建ち並んでおり、かつての正法寺と門前町の繁栄の面影を残している…(「正法寺 (東松山市)」Wikipediaより、最終更新 2022年12月12日04:15)
参道、門前、繁栄、面影… といった連想ワードに弱い。
Googleマップの写真を見ると緑豊かな山寺という風情で、涼しげでもある。

県道343号岩殿岩井線からトンネルを抜けて観音堂へ下る裏参道。トンネルの上に駐車場がある
岩殿観音正法寺公式サイトには丁寧かつわかりやすい交通アクセスの説明があり、裏参道側の駐車場へ。
駐車場脇のトンネルをくぐって少し下ると観音堂。
その先の石段上からの眺めが素晴らしい。

山門(仁王門)越しに表参道をはるか先まで望むことができる。
ここはやはり正式なお参り順を踏まねばなるまい。

ということで、表参道入り口の惣門橋へワープ。

ここから仁王門まで約630m。

――…門前町の繁栄の面影を残しているが、実際に商店の建物のまま残っているのは丁字屋旅館(江戸時代から昭和初期まで営業していた)と向かいのうどん屋(2000年頃に丁字屋が運営していた)のみである。(Wikipedia)

――門前通り:岩殿観音の表参道。かつては六十六の僧坊が並び、その後は門前町として栄えた。軒に掲げられた屋号は明治期のもの。(岩殿観音正法寺公式サイト)
商店や宿坊の面影はほぼ残っていないが、軒に掲げられた表札の屋号から各家のかつての生業が知れ、寺院と門前町の往時のにぎわいに想像を巡らせることができる。


正法寺“四万六千日(しまんろくせんにち)”の縁日に当たる8月9日、門前町の各戸が灯籠を奉納する「岩殿とうろうまつり」が催される。

かつて縁日にはそうやって参道に灯籠が灯されていたといい、15年前から岩殿自治会により“復活”開催されている。
四万六千日に参拝すれば一生分の御利益があるとされ、とうろうまつりは多くの参拝客でにぎわうそうだ。
夏の夕べ、訪れた人を幽玄の世界へといざなう。

表参道のいちばん奥、唯一かつての建物のまま残されているという「丁字屋」
それにしても暑い。
夏の夕べならともかく、炎天下の門前巡りは、幽玄ならぬ朦朧の境地。
この日全国の最高気温は埼玉県鳩山町の39.6℃。
ここは東松山市だが、裏参道駐車場から200m足らずで鳩山町なのであった😅
(つづく)

仁王門
[DATA]
巌殿観音参道
埼玉県東松山市岩殿1473
[Today's recommendation]

https://youtu.be/YoMRp3P8d_g




次号予告
不要不急の外出は控えるようにと言われても、熱中症よりも家に閉じこもらされることのほうに危険を感じるワタシ。
家は小さく狭い。
閉所恐怖のケがある ( 〃 ̄ω ̄〃ゞウーム
1週間前はまだマシだった。
栃木県佐野市に出かけた7月23日、家から最寄りのアメダス練馬観測所の最高気温は34.2℃と、なんとか猛暑日を免れていた。
翌24日の35.7℃以降、連日このありさまだ。
出遅れたら家に閉じこもらざるを得なくなりそうで、Googleマップで必死に脱出先を探すワタシ。
東松山市に巌殿山正法寺(通称:岩殿観音)という寺院があり、その東方に延びる道に“巌殿観音参道”というピンが立っている。
ピンが立つ参道というのもなかなか珍しい。
――仁王門から東にまっすぐに延びる表参道の両脇には家が建ち並んでおり、かつての正法寺と門前町の繁栄の面影を残している…(「正法寺 (東松山市)」Wikipediaより、最終更新 2022年12月12日04:15)
参道、門前、繁栄、面影… といった連想ワードに弱い。
Googleマップの写真を見ると緑豊かな山寺という風情で、涼しげでもある。

県道343号岩殿岩井線からトンネルを抜けて観音堂へ下る裏参道。トンネルの上に駐車場がある
岩殿観音正法寺公式サイトには丁寧かつわかりやすい交通アクセスの説明があり、裏参道側の駐車場へ。
駐車場脇のトンネルをくぐって少し下ると観音堂。
その先の石段上からの眺めが素晴らしい。

山門(仁王門)越しに表参道をはるか先まで望むことができる。
ここはやはり正式なお参り順を踏まねばなるまい。

ということで、表参道入り口の惣門橋へワープ。

ここから仁王門まで約630m。

――…門前町の繁栄の面影を残しているが、実際に商店の建物のまま残っているのは丁字屋旅館(江戸時代から昭和初期まで営業していた)と向かいのうどん屋(2000年頃に丁字屋が運営していた)のみである。(Wikipedia)

――門前通り:岩殿観音の表参道。かつては六十六の僧坊が並び、その後は門前町として栄えた。軒に掲げられた屋号は明治期のもの。(岩殿観音正法寺公式サイト)
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商店や宿坊の面影はほぼ残っていないが、軒に掲げられた表札の屋号から各家のかつての生業が知れ、寺院と門前町の往時のにぎわいに想像を巡らせることができる。


正法寺“四万六千日(しまんろくせんにち)”の縁日に当たる8月9日、門前町の各戸が灯籠を奉納する「岩殿とうろうまつり」が催される。

かつて縁日にはそうやって参道に灯籠が灯されていたといい、15年前から岩殿自治会により“復活”開催されている。
四万六千日に参拝すれば一生分の御利益があるとされ、とうろうまつりは多くの参拝客でにぎわうそうだ。
夏の夕べ、訪れた人を幽玄の世界へといざなう。
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表参道のいちばん奥、唯一かつての建物のまま残されているという「丁字屋」
それにしても暑い。
夏の夕べならともかく、炎天下の門前巡りは、幽玄ならぬ朦朧の境地。
この日全国の最高気温は埼玉県鳩山町の39.6℃。
ここは東松山市だが、裏参道駐車場から200m足らずで鳩山町なのであった😅
(つづく)

仁王門
[DATA]
巌殿観音参道
埼玉県東松山市岩殿1473
[Today's recommendation]

https://youtu.be/YoMRp3P8d_g




次号予告